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ニューモデル 2019.10.31

最新ジープ ラングラーをオフロードで試乗! 元祖の走破力とは【ラダーフレーム特集(動画レポート)】

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Jeep Wrangler Unlimited Rubicon

ジープ ラングラー アンリミテッド ルビコン

    最新ジープ ラングラーをオフロードで試乗! 元祖の走破力とは【ラダーフレーム特集(動画レポート)】

ラングラーで逃げ出したい!

ジープは乗用車として横並びで比べた場合には異端ともいえる存在だが、しかし日本に輸入されているアメリカ車の中ではトップレベルの販売台数を誇っている。ジープひとり勝ちの傾向はフォード撤退以降、顕著になっている。日本の顧客がアメ車に求めている強い個性に、SUV台頭の流れががっちりとはまった格好である。

イタリア人と結婚したことでヨーロッパにもツテのできたジープ・ブランドは瞬く間にラインナップを拡充させ、今では末っ子のレネゲードから父親のラングラーまでずらりと勢揃いしているのである。こうなるとブランドとしてのヒストリーや精神性がより重要になってくるので、原初のウィリス・ジープの伝統を正しく受け継いだブランドの顔であるラングラーに対する期待も以前より高くなっているに違いない。

メルセデス・ベンツGクラスやスズキ・ジムニーといった他の本格4駆と同じく、この時期に“パッと見、大して変わった感じがしない”フルモデルチェンジに踏み切ったのは、ブランドの長としてのポジショニングを確保するためではないか。

現在のジープ・ブランド各車はなかなかいい具合にキャラクター分けがされており、全員が何かしらラングラーを凌ぐ個性的な部分を持っていたりする。だがもしジープのフルラインナップ試乗会が行われている会場にミサイルが飛んで来るとわかったら、どのモデルに乗って逃げるか? 全員がラングラーに殺到するだろう。なぜか? 一番タフそうだから。なぜタフなのか? そりゃあもちろん、ラダーフレームが通っているからである。

見た目はキープ、走りはスッキリ

かつて本格オフロード4駆は、週に1度しかヒゲの手入れをしないようなワイルドでラフな漢(オトコ)の乗り物だった。アスファルト路面ではタイヤをワダチに取られまくって蛇行するし、ボディの四隅が絶えずギシギシ音を立て、雨漏りもフツーにしてしまうが、彼らはその程度のネガを気にしない。何よりココ一番の圧倒的な走破性を矜持とする「ファイトー! イッパーツ!」な相棒だったのである。

2017年まで作られていた先代ラングラーもそこまでの荒くれ者ではないにせよ、ルーフを容易に外せることもあり、ギシギシ音と無縁ではなかった。昨年登場した新型も「どこが変わったの?」的な見た目だったので、実は乗り味も以前と変わらず? と思ったらまるで違って安心した。

上屋が軽くなったというだけあって動きが軽くなり、けれどボディの軋み音はなく、直進安定性も高く、見た目の質感もはっきりと向上している。フロントの足まわりを独立にして直進安定性を向上させたGクラスもメルセデスらしいが、前後リジッドアクスル+ラダーフレームで悪路に拘りつつリファインを果たしたラングラーにもジープの意地が感じられる。

2ドアモデルは受注生産なので、現行のラングラーは4ドアのアンリミテッドがメインとなる。アンリミテッドはベーシックなスポーツ、充実装備のサハラ、そして最上級のルビコンという3モデルが揃う。

エンジンは3.6リッターのV6自然吸気と2.0リッター直4ターボが用意されているが、今回試乗したルビコンはV6のみ。最上級モデルだから排気量の大きなエンジンを積もうなんていう金勘定ではない。岩、また岩のオフロードをウルトラLOWのギヤで這いつくばるように進む時、ジワリとトルクを出せる自然吸気V6の方が上手くトラクションが掛かるからである。

ちなみに今回オフロードコースで試乗したのは、電動開閉式のルーフを持ったルビコンの限定車、「スカイワンタッチパワートップ」だった。

捻じれる、しなやかな背骨

ルビコンとは、アメリカ・カリフォルニア州にある過酷なオフロードのことで、ココはジープ開発の総本山、そしてジープ教の聖地でもある。という能書きを踏まえてジープのオフ会にでも顔を出せば、ボンネットの“RUBICON”ステッカーは「どんなもんだい!」的自慢の種だが、ただラングラー・アンリミテッドの一番高いヤツが欲しい、という年配の人にとっては字体が少々気恥しいかも。

とはいえ今回のようにオフロードコースに持ち込んで楽しむような場合、ルビコンのポテンシャルは突出している。

ラングラー・アンリミテッドのギヤボックスは全て8速ATで、シフトレバーの左側にトランスファーのレバーを備えており、2H、4H AUTO、4H PART TIME、N、4Lに切り替え可能だ。さらにはフロントのスタビライザーの機能をスイッチひとつで解除できるのもルビコンならではの装備だ。

今回のオフロード試乗ではハナッから4Lモード(副変速機の低速側)&スタビ解除で挑んでみた。優れたスポーツカーは路面の状況をステアリング越しにつぶさに感じ取ることができるが、オフローダーでもその公式は同じだ。右前に見える巨岩がボンネットに隠れ、右前輪でそれを踏み、乗り換えて、という一部始終を確かに感じ取ることができる。最近はボンネット前から車体下の見えない部分を透視できる(実際は画像を加工してモニターに映している)クルマもあるが、ラングラーは作り込みによって感度を高め、ドライバーとの一体感を生み出しているのだ。

タイヤが岩に乗って片輪が浮きあがる瞬間でも、足の動きは実に滑らか。スゥーっとアシが伸び、それでもストロークが足りなければ背骨のようなラダーフレームが絶妙によじれてロードホールディングを助けている様子がわかる・・・ような気がする。実際にラダーがよじれているのかはわからない。けれどガッチガチに硬いモノコック車が不意に捩じられたような想定外の危うさとはまるで違うやさしい弾性が感じられるのである。

岩に車体下を擦りそうな時でも「まあ、何とかなるだろう」と思えるのもラダー故のもの。俄かオフローダーでもそう思うのだから、本格的なオフのヒトにとってラダーフレームのないSUVなんて軟体動物みたいに思えるだろう。

この走破性が人生を変える

ここまで読み進めてくれた読者の方々が、ラングラー・アンリミテッド・ルビコンの爬虫類のような走破性に惹かれてこのクルマを買いたくなるか? 恐らくならないだろう。言い訳はたぶんこうだ。「いやいや、オフロードなんて近所にないし、走ることはないと思うので・・・」。ここでヤボなセールスマンなら「最近は色々と自然災害などありますから」なんて禁じ手を繰り出すかもしれない。

だが私がラングラーを推すのであれば、一言「人生変わりますよ」と囁くだろう。ありとあらゆるクルマが売られている昨今だが、「人生変わる」ほどのクルマはそう多くはない。1千万以上出せば変わる可能性が高いが、600万円では買った時に周囲にちやほやされるくらいで、人生を変えるまでには至らない。たぶん、全然。

だがラングラーならどうだ。マンションの地下駐にヘラヤライエローの“RUBICON”があれば、今まで挨拶すらしなかった若い隣人が声をかけてきたり、4駆のメカニカルな部分に興味が湧いたり、週末にはなんとなく山や海辺に行きたくなったり、服装もポロシャツとスラックスではなく、アウトドア寄り原色系になって奥さんビックリ、なんてこともあるかも。

「オフロードを走らないからいらない」ではなく、手に入れたことをきっかけに広がりを見せる世界もあるのだ。そしていざ目の前に人跡未踏の荒野が現れた時、困り果ててしまうか、そこに分け入りたい好奇心を抑えきれなくなるか? 後者を選ぶ人の人生はこの上なく素敵だと思う。

REPORT/吉田拓生(Takuo YOSHIDA)

PHOTO/小林邦寿(Kunihisa KOBAYASHI)

https://www.youtube.com/watch?v=OUpVVa7An74

【SPECIFICATIONS】

ジープ ラングラー アンリミテッド ルビコン

ボディサイズ:全長4870 全幅1895 全高1850mm
ホイールベース:3010mm
トレッド:前後1600mm

最低地上高:200mm

車両重量:2050kg

エンジン:V型6気筒DOHC
総排気量:3604cc
ボア×ストローク:96.0×83.0mm
最高出力:209kW(284ps)/6400rpm
最大トルク:347Nm/4100rpm
トランスミッション:8速AT
駆動方式:4WD(選択式)

ステアリング形式:電動油圧式パワーステアリング
サスペンション形式:前後コイルリジッド
ブレーキ:前ベンチレーテッドディスク 後ディスク
タイヤサイズ:前後LT255/75R17

車両本体価格:600万円(税込)

【問い合わせ】

ジープ フリーコール

TEL 0120-712-812

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(GENROQ Web 吉田拓生)

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