現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 変わった? 変わってない? NSX 改良新型 見た目はプチ変でも中身は激変!?

ここから本文です

変わった? 変わってない? NSX 改良新型 見た目はプチ変でも中身は激変!?

掲載 更新
変わった? 変わってない? NSX 改良新型 見た目はプチ変でも中身は激変!?

 え? もう改良!? 2016年8月の発表から僅か2年。ホンダのスーパースポーツ、NSXが改良モデルを発表し、本日10月25日より購入申込受付が始まった。

 異例の早さでの改良となったが、そもそもひと口に「改良」と言っても、ほとんど車の中身にメスが入らない小規模改良から「マイナーチェンジ」と称される比較的大規模なものまで、その規模感はさまざま。果たしてNSXの“改良モデル”は、実際変わっているのか?

知らなきゃ損する!? 補助金制度で電動バイクが18万円も安くなる

文:ベストカーWeb編集部/写真:茂呂幸正

発売から2年で早くも異例の改良

 さて、今回の改良を冒頭で“異例の早さで”と表現したのにはワケがある。

 そもそも、日産 GT-Rなどイヤーモデル制を採っている一部のモデルを除けば、NSXのように台数が限られるスポーツモデルにおいて、発売から2年程度で“それなりの改良”を行うことは珍しい。通常モデルより納期が長いことを考えれば尚更だ。

 となれば、気になるのは「初期型を注文したユーザーはどうなるのか?」だが、ホンダによると「すでに注文を受けた初期型はユーザーに行き渡っている」とのこと。発売時の初年度目標台数は100台としていたが、現在までに約400台(国内分のみ)のオーダーを受けたという。

 とはいえ、2370万円と高価なモデルで納車からまだ日が浅いユーザーも多かろう。こうした要素から“多少”内外装が変わる程度の改良か? と筆者は予測していた。

 ……が、フタを開けてみれば、今回の改良、開発責任者も変わり、真骨頂である走りにも大幅に改良が加えられているというではないか!

外観は小変更? 改良新型は初代NSXのボディカラーも復活!

 筆者が都内の発表会場に着くと、ボンネットフード先端に「H」マークが刻まれた改良型NSXがすでに鎮座していた。聞けば、アキュラブランドとして販売される北米仕様と、この日本仕様の改良型は「まったくの同一仕様」だという。

 外観上の変更ポイントは、フロントグリルが従来のシルバーからボディ同色へと変更され、メッシュパーツ等がグロス仕上げとなった程度。

 一方、ボディカラーには懐かしい色が蘇った。これまで設定されていたボディカラーに加えて、鮮やかな「サーマルオレンジ・パール」という新色が追加。実はこの新色、初代NSXに設定された「イモラオレンジ・パール」を意識したものだという。

 とはいえ、ここまで実車を外から見た印象では、見た目の「変わった感」はそれほど大きくない。しかし、その見た目とは対照的に中身は大きく手を加えられていた。

 今回の改良の肝となる中身の進化は大きくわけて3つ。ひとつ目はドライバーとクルマの一体感向上。2つ目はサスペンションの剛性アップ。そして、3つ目は電子制御の最適化だ。

 ……と、このように書くと、抽象的で地味に感じるが、新たに就任した開発責任者の弁を聞くと、改良モデルのNSXには“ちょっとした小変更”というイメージ以上に大がかりな変更が加えられているのだった。

開発責任者一新で中身はホンダスピリット注入!?

 「進化していくことがNSXの使命であり宿命」

 そう語るのは、この改良モデルから開発責任者を務める水上聡氏。同氏は2014年からホンダのダイナミック性能統括責任者を務め、2005年モデルのインテグラタイプR(DC5後期型)にも携わった人物。いわばホンダ車の操安性能を司る人物だ。

 先にあげた3つの改良ポイントのうち、「ドライバーとクルマの一体感向上」では、改良モデルながらわざわざタイヤを新開発するという気合いの入りっぷり。従来型のコンチスポーツコンタクト5Pに替えて、コンチスポーツコンタクト6を装着。量産タイヤの銘柄名こそ付いているものの、NSX用に開発された専用スペックだという。

 また、2つ目のサスペンション剛性については、フロントスタビライザーで26%、リアスタビライザーで19%、リアコントロールアームブッシュで21%、リアベアリングハブで6%の剛性アップを実現。

 3つ目の電子制御の最適化も、SH-AWDを筆頭にダンパーシステム、VSA(横滑り防止装置)、電動パワステに至るまで「細かに制御パラメーターを見直した」と水上氏。

 もともとNSXはアメリカで生産し、アメリカ人が開発責任者を務めていたモデル。「本来であればタイヤやサスペンションまで変えずに、セッティングを変えれば(改良としては)早いはずなんです」という水上氏のコメントからも、根本から「走り」を煮詰め直した“本気ぶり”がよくわかる。

 いやはや、一見ちょっとした小変更かと思いきや、改良版NSXは、かなり「変わって」いた。その変化が、果たして“進化”に繋がっているのか? その答えは、改めて試乗したうえでレポートしたい。

◆  ◆  ◆

 ちなみに、改良モデルのお値段は従来型と全く同じ2370万円。購入申し込みは既に開始されたが、なんと発売は2019年5月。納期の見通しも約半年~1年と、このホンダ流焦らし作戦(?)には正直ちょっと「う~ん」。中身が期待できるだけに、この点だけはちょっと残念。首を長くして発売を待つしかなさそうだ。

◆ホンダ NSX【改良モデル】 主要諸元/全長×全幅×全高:4490×1940×1215mm、駆動方式:4WD(SH-AWD)、パワーユニット:3.5L V6ターボ+モーター(システム出力:581ps/65.9kgm)、価格:2370万円

こんな記事も読まれています

大ヒット予想!! マツダ[新型CX-5]が超絶進化! ハイブリッドモデル登場でしかも安いなら期待大!!
大ヒット予想!! マツダ[新型CX-5]が超絶進化! ハイブリッドモデル登場でしかも安いなら期待大!!
ベストカーWeb
3万7000台も売れたロールス・ロイス! 10年の予定が30年以上も貢献した「シルバーシャドウ」とは一体どんなクルマだった?
3万7000台も売れたロールス・ロイス! 10年の予定が30年以上も貢献した「シルバーシャドウ」とは一体どんなクルマだった?
Auto Messe Web
トヨタのラリー育成は4名全員がプログラム継続。3期生の松下、後藤はラリー3にステップアップ
トヨタのラリー育成は4名全員がプログラム継続。3期生の松下、後藤はラリー3にステップアップ
AUTOSPORT web
新生EVツーリングカーの2年目に向け、2025年STCCカレンダー発表。ヨーテボリ市街地を含む全5戦に
新生EVツーリングカーの2年目に向け、2025年STCCカレンダー発表。ヨーテボリ市街地を含む全5戦に
AUTOSPORT web
なぜ「モータースポーツ新会社」設立? GRとは違う「TGR-D」誕生!? トヨタ会長が語る会社分割の狙いとは
なぜ「モータースポーツ新会社」設立? GRとは違う「TGR-D」誕生!? トヨタ会長が語る会社分割の狙いとは
くるまのニュース
エリーゼを「徹底」レストモッド! アナログ・オートモーティブ・スーパースポーツへ試乗 ローバーKは維持
エリーゼを「徹底」レストモッド! アナログ・オートモーティブ・スーパースポーツへ試乗 ローバーKは維持
AUTOCAR JAPAN
ベントレーがストリート感漂う「PICANTE」とコラボしカプセルコレクションを発売! テーマは「旅」…懐メロも入ったプレイリストも公開中
ベントレーがストリート感漂う「PICANTE」とコラボしカプセルコレクションを発売! テーマは「旅」…懐メロも入ったプレイリストも公開中
Auto Messe Web
2025年のMotoE暫定カレンダーが発表。ハンガリー大会が新たに追加も年間7大会14レースに減少
2025年のMotoE暫定カレンダーが発表。ハンガリー大会が新たに追加も年間7大会14レースに減少
AUTOSPORT web
「早く月曜日になってくれ」勝田貴元が明かすシート喪失の重圧と、来季決定の瞬間/ラリージャパン
「早く月曜日になってくれ」勝田貴元が明かすシート喪失の重圧と、来季決定の瞬間/ラリージャパン
AUTOSPORT web
2025年ジャパンカップのエントリー受付がスタート。3月にはプレシーズンテストも開催へ
2025年ジャパンカップのエントリー受付がスタート。3月にはプレシーズンテストも開催へ
AUTOSPORT web
“エンジンルーム”に「謎のスピーカー」搭載!? なんのため? 新型「Gクラス」に備わるユニークな機能とは
“エンジンルーム”に「謎のスピーカー」搭載!? なんのため? 新型「Gクラス」に備わるユニークな機能とは
くるまのニュース
“オーバーフェンダー”が高性能車の証! メルセデスAMGのド迫力クーペ「CLE53」はサーキットも視野に入れた「生まれながらの武闘派」
“オーバーフェンダー”が高性能車の証! メルセデスAMGのド迫力クーペ「CLE53」はサーキットも視野に入れた「生まれながらの武闘派」
VAGUE
次期型BMW iX3 「ノイエ・クラッセ」初のモデル、試験生産開始 2025年投入
次期型BMW iX3 「ノイエ・クラッセ」初のモデル、試験生産開始 2025年投入
AUTOCAR JAPAN
ブガッティが家具ショップをオープン! タイムレスな芸術性の高いインテリアの名前に「シロン」!? ドバイのショールームを紹介します
ブガッティが家具ショップをオープン! タイムレスな芸術性の高いインテリアの名前に「シロン」!? ドバイのショールームを紹介します
Auto Messe Web
珍しい「高速道路に信号機!?」撤去へ 首都高「箱崎ロータリー」 12月で見納め
珍しい「高速道路に信号機!?」撤去へ 首都高「箱崎ロータリー」 12月で見納め
乗りものニュース
フィアット「500e」がイタリアのハイブランドとコラボ! “ジョルジオ・アルマーニ”エディションがLAショーで米国初公開
フィアット「500e」がイタリアのハイブランドとコラボ! “ジョルジオ・アルマーニ”エディションがLAショーで米国初公開
VAGUE
ポルシェが高級スキー板を開発!? レジェンドと共同開発、価格は約27万円
ポルシェが高級スキー板を開発!? レジェンドと共同開発、価格は約27万円
レスポンス
ヒュルケンベルグ、終盤の追い越しで8位「タイヤに苦労しつつ、最善の結果を出せた」重要な4点でハースは6位に浮上
ヒュルケンベルグ、終盤の追い越しで8位「タイヤに苦労しつつ、最善の結果を出せた」重要な4点でハースは6位に浮上
AUTOSPORT web

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2420.02794.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

600.05900.0万円

中古車を検索
NSXの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2420.02794.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

600.05900.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村