2018年3月のニューヨークオートショーにおいて世界初公開されたスバル・フォレスター。はやくも日本のメディア向けにも公開されたことで話題を集めている。新世代プラットフォーム、90%新設計の2.5リッターガソリン直噴エンジン、SUVの本質を追求したあつかいやすいラゲッジなど、キープコンセプトで魅力を高めている一台だ。
その中で注目の新機能といえるのが「ドライバーモニタリングシステム」だろう。インパネ中央にあるマルチファンクションディスプレイの辺りに配置された赤外線カメラによりドライバーの様子をモニタリング。目線やまぶたの状態から、わき見や居眠りを検知してドライバーに注意を促すというものだ。こうしたシステムは世界初というわけではなく、日本でも観光バスなどに採用されている。
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この安全機能がニューヨークオートショーで注目を集めたのは、ちょうどテスラ車のアクシデント(オートパイロット中の死亡事故)があったからだ。テスラのオートパイロットは自動運転でいうとレベル2相当で、条件を満たすとドライバーはすべての操作から解放されるが、システムを監視する義務は負うというレベル。報道されている内容をまとめれば、自動運転システムの故障といよりは、何らかの理由で自動運転の監視を怠ったことが死亡事故につながったようだ。仮に120km/h で走行中に10秒程度の居眠りをしてしまっても300m以上移動してしまう。現時点での主流であるレベル2自動運転では、起動中にドライバーが集中力を欠いたり、まして意識を失ったりすることは文字通り命取りである。
そうした報道内容はアメリカのユーザーも理解しているようで、同じくレベル2の自動運転を実現している「アイサイト」を搭載するスバル車に、こうしたドライバー監視システムが搭載されるというのは高い評価を受けたという。現地で説明員をつとめたスバルのスタッフによれば「予想以上にドライバーモニタリングシステムの注目度は高く、運転支援システムをより安心して利用したいという意思を感じました」といった印象を教えてくれた。
自動運転だからドライバーは負担から解放される、というアピールは一般受けするかもしれないが、レベル2の自動運転というのは、まだまだ「運転支援システム」の域を出ないのも事実。ドライバーがしっかり運転しているかをモニタリングすることは、よりシステムの安全性を高めることにつながるのは間違いない。また、将来的にレベル3の自動運転になるとしても、当初は高速道路の同一車線内に限定されるはずで、そうなるとドライバーとクルマで運転を譲り合うケースは頻繫に出てくる。その際にドライバーが運転を譲り受けることのできる状態であることを確認するためにも、こうしたドライバー監視システムは必須となるし、その精度は重要となる。
2018年の段階でスバルが市販モデルに「ドライバーモニタリングシステム」を搭載してきたのは、「アイサイト」による事故軽減効果を高めるためにも必然といえる進化である。フォレスターという単独車種の進化ポイントではなく、スバル「アイサイト」全体として注目すべき進化だ。
(文:山本晋也)
<参考動画>日野セレガ(大型観光バス)|ドライバーモニター
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