映画『ワイルドスピード』に登場するGRスープラか⁉︎
日本車のチューニングカーも多く活躍する、映画『ワイルドスピード』シリーズ。なかでも高い人気を誇るのが、初回作にてポール・ウォーカーが演じたブライアン・オコナーが乗るオレンジの先代スープラ(A80系)だろう。今回の東京オートサロンには、劇中に登場したスープラを連想させる、17年ぶりに復活を遂げた新型スープラとおぼしき車両が展示されていたのだ。
EV化で復活を遂げた30年前のトヨタ・スープラ、教材車として未来のエンジニアを育む
ボディはバイナルグラフィイクとオレンジの塗装など、劇中に活躍したスープラを彷彿とさせるもの。ボンネットを開けるとフルチューンされた3リッターターボエンジンが鎮座している。どこから見てもワイルドスピードの登場車両だが、外観は映画に登場しているはずのない新型のGRスープラ。しかし、ご存知のように、昨年に登場した新型スープラにはカブリオレ(オープン)仕様は設定されていないはずだ。
と、あまりの完成度に高いプロトタイプかと勘違いしてしまうのもムリはない。じつをいうとGRスープラのオープン仕様、ワイルドスピードに登場した車両のオマージュとして、「NATS(日本自動車大学校)」の生徒たちが製作。NATSが作ったのは、レクサスSC430(トヨタ・ソアラ)がベースのマシンだったのだ。
GRスープラ純正部品を違和感なく移植
前述のように、モチーフにしたのはワイルドスピードに登場した先代スープラで、「パンデム」のエアロキットを使って細部までSC430に合わせて加工。元々のサイズが近いのと学生らの秀逸な造形センスにより、このまま映画に採用されても不思議じゃないレベルの完成度を誇っている。
トランク部分のダックテールやTRD製を再現したボンネットはワンオフ造形。ヘッドライト/テールレンズ/前後バンパーは、GRスープラ純正を違和感なく移植した。
チューニングの内容もルックスに負けず劣らずで、スワップした3リッターの直6ターボエンジン(2JZ-GTE)は、「トラスト」製のビッグシングルタービンやサージタンクを組み、パワー&トルクと見た目の美しさを両立。サスペンションはエアフォース製で、エアータンクはリヤシート部分にNOSのタンクと組み合わせてインストール。 さらにATだったミッションは”R154″に載せ替えてMT化し、「カーツ」のLSDや「ORC」の強化クラッチを組んだことで、映画と同様に走らせても速い1台へと仕上げた。
東京オートサロン2020の会場では、GRスープラのオーナーから「本物のルーフを切ったのかと思ってビックリした」という声もあった。完成度の高さがよく分かるエピソードだ。
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