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「THE銀座RUN エシカルミーティング」に80台の名車が集結! 懐かしのクルマが都内をパレード

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「THE銀座RUN エシカルミーティング」に80台の名車が集結! 懐かしのクルマが都内をパレード

多種多様なクルマで毎年行われる希少イベント

 東京の街をクラシックカーがジャックする、とは言い過ぎだが、2019年で11回目の開催となる「THE 銀座RUN Ehicial Meeting 秋(以下:銀座RUN)」が令和元年11月4日に開催された。今回は中央区まるごとミュージアムと連携しており、銀座4丁目周辺や日本橋など、80台もの名車がパレードを行ない、ギャラリーを賑やかした。

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 銀座RUNはクルマ文化と環境の共存を目指すイベント。大会名にも添えられている”エシカルミーティング”とは、環境や社会に配慮している倫理的・道徳的なミーティングという意味である。

 とはいえイベントの内容は格式張ったものではなく、クルマと人間の間にある根源的なものを味わうべく東京の街を楽しくパレードして、その後集ったみんなと歓談する、といういたってシンプルなもの。SNSが普及し簡単に連絡が取れる時代だからこそ、クルマというツールを通してダイレクトに人間関係を築くことができることは素晴らしい。

 連携している「まるごとミュージアム」は、旧跡や美術館、水辺など文化環境に恵まれている中央区が、街全体を「ミュージアム」として無料バスや船などで区内をまわり、その魅力を感じてもらうという主旨で毎年開催されているイベント。

 昨年までは晴海客船ターミナルで行なわれていたが、2020年のオリンピックの関係で今年は築地場外市駐車場が起点の会場となった。会場は中央区まるごとミュージアムのスタンプラリー地点のひとつでもあり多くの人が訪れた。

 銀座RUNイベントの参加対象車は、1910年代から20世紀までに登場したクルマというが、主催者の判断でそれ以降の年代のクルマでも参加することができる。また、国籍は問わないという懐の広さも魅力のひとつ。これまでは、イタリア車とイギリス車が多かったが、近年はアメリカ車がグンと増え、面白さが増している。

 参加車を見るとイギリスのロールスロイス「20hpオープンクーペ」(1923年製)、フランスのルノー「ブガッティT37」(1928年製)、アメリカのシボレー・コルベットC1(1958年製)、日本の日産スカイラインGT-R(1992年製)といった錚々たるクルマの顔ぶれであり、驚きのクラシックカーばかりでもないのが印象的だった。

 パレードランは、拠点となる築地場外市駐車場を出発し、銀座四丁目、新橋、東京駅、神田、日本橋、八丁堀、豊洲通過し、築地に戻ってくるという、およそ25kmのルートを走行。普段見られない名車に街ゆく多くの人は魅了され、沿道から声援が送られてくるのが嬉しい、とは参加オーナーの和田さん。普段は急ぎ走る都内の道路をゆったりと走行することができたという。

 たまたま訪れたという一般来場者の方にイベントの様子を尋ねたところ、「歴史ある中央区に味のあるクルマがズラリと並んでモーターショーみたいですね。入場も無料で1日いても飽きないです」と話してくれた。

 主催者の根本さんは「銀座RUNは今回の秋で、トータルで11回目を迎えました。今回は、オリンピックの関係で晴海埠頭が使えませんでした。一方で、中央区まるごとミュージアムのパンフレットに掲載をしてもらうなど、築地でクラシックカーのイベントが行われているとの認知もされたようです。訪れた人が見て楽しく語り合う。そんなイベントに出来たかなと思っています。来年はレトロな自転車も一緒に走れるような企画も考えていきたい」と来年の予定も語ってくれた。Ehicial=多様な大人の遊びに期待したいものだ。

授業の一環としてラリーを学ぶ

「こいつはスゲー!」

 インパクトのあるトリコロールカラー、低くたたずむボディは、クルマに興味がない人であっても思わずうならせてしまうであろう日産・チェリーX1-R。ほんの数ヶ月前までボロボロの鉄の塊だったという。

 この個体はプリンス自動車(1966年に日産と合併するまでに存在していた自動車メーカー)のエンジニアが開発を進め、合併後の日産から1970年に登場した初のFF(前輪駆動)モデルの初代チェリー。

 FFのメリットを活かした室内は広く、71年に追加されたクーペは手ごろな価格(58万3000円)で若者に人気を呼んだ。なかでもオーバーフェンダーを備えたX1-Rは、高性能の証であったツインキャブレターを採用し、注目を集めた。一方で、運転にはFFの癖が強いハンドリングに慣れを必要としたため、クルマ好きにはジャジャ馬を操るような楽しさがあると言われた。

 今回の銀座RUNに参加していたこのチェリーは、東京大学とホンダテクニカルカレッジ関東の2校の学生が協力して、クラシックカーの修復からプロジェクト運営にかかるスポンサー集めまで生徒で行い,欧州のラリーレースである「Rallye Monte-Carlo Historique(ラリー・モンテカルロ・ヒストリック)」に出場するというプロジェクトの一環として復元されたもの。

 2010年よりスタートしているプロジェクトは、これまでもトヨタ・セリカ(TA22)やトヨタ・カローラレビン、ホンダ・シビックなどで参戦。このチェリーは、来年2020年2月のラリー・モンテカルロ・ヒストリックに出るマシンそのものという。

 派手なカラーリングは、海外に持ち込んだときに、現地の人に目立つ色、一目でわかる色であるだけでなく、見る人が見ればわかる、ワークスマシンのカラーリングを模していることがわかる。

 ではなぜ、学生たちがラリー・モンテカルロ・ヒストリックなのだろうか。この企画に関わり指導しているのは、工学系研究科特任教授の草加浩平氏。

 草加教授は、東大工学部に在学中の頃、自動車部でラリー参戦を開始。以後、ラリーの世界に首ったけになり、国内ラリーからWRCを含む国際ラリーまで参戦している生粋のラリーストだ。

 ラリーというモータースポーツを授業に落とし込むことで、創意工夫が必要とされるクラシックカーをベースに予期せぬトラブルにも耐えうるラリー的チームワークも学べ、海外ラリーを通して国際化教育にも融合させているのだ。

 チェリーX1-Rは本番に向け、11月14日に船に積まれ、一足先にモンテカルロへ向かうという。ドライバーは、元三菱自動車の篠塚建次郎さんで、実は銀座RUNの数週間前にテスト試乗を行っているとのこと。その時の印象では「エンジンの調子が良く走っていて気持ちいいですね。FFだから2月のモンテカルロの雪道でもグイグイ走れると思います。細かいことを言えばクラッチが滑っているなど、調整は必要」と語った。

 1911年から行われているラリー・モンテカルロ。100年以上行われている、ラリー界の聖地で新しい歴史の記録を残してほしいものだ。

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