ベースは2009年オートサロン展示の“幻気セブン”
世界に1台のSPLセブンを自分色に染める!
「全米で活躍中のトヨタ86(ZN6)タイムアタック仕様!」800馬力を活かしきる最先端チューニングに注目
この独創的なエクステリアを有するFD3Sは、RE雨宮が東京オートサロン2009で発表した“幻気セブン”だ。現オーナーは、東京都在住の高橋さん。
圧倒的な美しさに一目惚れし、何度もRE雨宮に足を運んで雨さんに直談判。そんな相談をしている最中、10年以上連れ添ったFD3Sを事故で全損に…。
ただ、不幸中の幸いだったのは車両保険が降りたことと、情熱が雨さんに伝わったことだ。それまで頑なに「売るつもりはないんだよね」と言っていた幻気を譲ってもらえることになったのである。
偶然が重なり、さらに雨さんの温情が加わったことで、伝説的ロータリーチューンドのコクピットに座ることができたわけだ。
このチューンドの見所は、やはりそのスタイル。シャープな固定式ヘッドライトに変更されたフロントマスクやシャープなスタイルの前後ワイドフェンダー、美しい曲面を描くリヤスタイルなど、装着されているエアロパーツはRE雨宮のワンオフ品だ。
オートサロンで展示された際には、フロントホイールとリヤフェンダーにはエアロカバーが装着され、ボンネビルで最高速を狙うストリームライナーのようになっていたことを覚えている人も多いだろう。
オーナーの高橋さんは、そんな幻気セブンをベースに好みに合わせたモディファイを実行。まず、ボディカラーはナイトドライブで映えるようにトーンの異なるブルー系でオールペン。フロントフェンダーにはダクトを追加している。ボディサイドのバイナルグラフィックやレッドのラインテープ、ロゴステッカーはDIYによる力作だ。
戦闘力十分なエンジンは、サイドポート拡大仕様の13B-REWエンジンにTD07ー25G、レベルマンD1冷却システム、ドルフィンテールTAレプリカマフラーなどのチューニングにより420psを獲得。エンジン制御はオリジナルのF-CON Vプロから、パワーFCに変更されている。
足回りは車高調がクァンタムベースのRE雨宮スペックで、スプリングはスウィフト製のフロント16kg/mm、リヤ18kg/mmをセット。
ブレーキはフロントがORC製の4ポットキャリパーに345mmローター、リヤが355mmローターとなっている。ホイールはオリジナルのエンケイから、ボルクレーシングZE40(F11J×19 R12J×19)に変更している。
イベントには彼女のkeiさんと参加。今後はサーキットでのポテンシャルを高めるために、エアロパーツの見直しでさらなる空力強化を検討中。
また、将来的にはドアもガルウイングに変更したいとのこと。世界に1台の幻気セブンをベースに、どこに置いても魅せられるクルマを目指していきたいというから、今後の進化にも期待したい。
●TEXT&PHOTO:Hidetoshi KAWASAKI
●EVENT DATA:W-Option JAMBOREE(2019.10.6)
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