■新興国向け小型SUVをあえて日本へ導入する理由とは
日本で販売されていた初代「ジューク」は、ヨーロッパでも販売されていました。すでに新型モデルがヨーロッパで発表されており、日本で発売されるかと思われていましたが、調べてみたらどうやら最初から日本で売る計画はなかったようです。
【画像】「キックス」と「ジューク」の違いを比較! (27枚)
代わりに、日産は新興国向けに開発された小型SUVである「キックス」を販売するといいます。いったいなぜジュークではなくキックスを販売するのでしょうか。
ジュークに先立ち、ヨーロッパで新型「マイクラ」(日本名:マーチ)が発売されています。当然ながら、日本で売ると予測されたものの計画がありません。
理由は簡単です。新型マイクラの生産工場が、ルノーでもっとも生産コストの高いフランスにあるためです。新型マイクラはルノー「クリオ」(日本名:ルーテシア)と兄弟関係ですが、クリオについてはフランス以外の工場で作ります。
いまやフランス工場は労働コストや生産効率が悪く、まったく競争力を持っていません。けれど、フランス政府としては工場閉鎖は出来ない。労働組合から激しくバッシングされるし、そもそもフランス政府自体が労働組合をバックボーンとしています。
そこでクリオはフランス以外の工場で生産し、日産車をフランス工場で生産するように仕組みました。
アメリカで販売するクルマを、九州工場より生産効率の悪い韓国のルノー工場で作らせていたのと同じ構図です。結果、フランス工場で生産した新型マイクラは大幅な値上げを強いられ、販売が激減してしまいます。
新型ジュークもマイクラと同じプラットフォームのうえ、フランスよりさらにコスト高のイギリス工場製。ライバル車より圧倒的に高くなるといいます。
一方、小型SUVは日本での売れ筋モデルとなっていて、トヨタ「C-HR」やホンダ「ヴェゼル」など、ジュークよりも売れているモデルがあります。日産としてもぜひ導入したいところ。そんな流れで出てきたのが、新興国向けモデルであるキックスです。
日本で販売されるとすれば、ブラジルや中国と違う厳しい安全性をクリアしている、アメリカ仕様と同じになると思います。パワーユニットは1.6リッター以下ならなんでも選べます。
ノートと同じe-POWERを組み合わせることも可能です。セレナのボディでもe-POWERを搭載すれば1.2リッターで走らせられるのだから、キックスならまったく問題無いかもしれません。
ちなみに、アメリカでのキックスの価格はヴェゼルより10%くらい安いです。デザインも初代ジュークより日本人に馴染みやすく、ボディサイズは全長4295mm×全幅1800mm×全高1600mmと好ましいです。
唯一の問題が生産工場。海外でe-POWERを販売するのなら、現在生産をおこなっているメキシコ工場製を持ち込むというチョイスもあるでしょう。はたまた、マーチの後継モデルとして、タイ工場という手もあるかもしれません。
とはいえ追浜工場がもっとも安心です。2019年4月から9月の月販台数を見ると、ヴェゼルは平均約4800台程度、C-HRは平均約4200台程度販売されています。
キックスも月販2000台くらいの規模になれば、追浜工場に新たな生産ラインを作ったってペイ出来ます。リーズナブルな価格を付けて売れば、成功すると思います。
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