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マツダ新型「CX-30」登場で混乱増す!? デザイン激似な同社SUV群との違いとは

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マツダ新型「CX-30」登場で混乱増す!? デザイン激似な同社SUV群との違いとは

■新型CX-30登場! 同社SUVの違いはどこに?

 マツダは、新世代モデルの第二弾として、クロスオーバーSUVの「CX-30」を2019年9月20日から予約受注を開始し、同年10月24日に発売します。

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 同社の国内ラインナップには、コンパクトSUV「CX-3」、ミドルサイズSUV「CX-5」、ラージサイズSUV「CX-8」がすでに設定されていますが、今回登場したCX-30はCX-3とCX-5の間に位置するモデルです。

 マツダがラインナップするSUVには、どのような違いがあるのでしょうか。

 いまのマツダ車は、すべて魂動デザインの考え方に基づいて開発されています(商用車とOEM車を除く)。メルセデス・ベンツやBMWと同様、デザインに統一性を持たせて、ブランドの価値を際立たせることが狙いです。

 2019年になって、マツダは車名を変更して、従来の「デミオ」が「マツダ2」、「アクセラ」は「マツダ3」、「アテンザ」は「マツダ6」になりました。

 車名にマツダというメーカー名を加えた狙いも、ブランドを目立たせることです。開発者は「これからはマツダ車を車種ではなく、メーカーで選んでいただきたいです」とコメントしました。「ベンツに乗りたい」と思うのと同様、「マツダに乗りたい」と思って欲しいわけです。

 この狙いを踏まえて、いまのマツダ車を改めて眺めると納得できるでしょう。すべての車種を魂動デザインで統一して、似通った外観に仕上げたのは「マツダに乗りたい」とブランドで選ばれるためでした。

 ただしこのようなデザインにすると、マツダの個性は際立ちますが、車種ごとの違いは分かりにくくなってしまいます。

 では、今回に発売された新型SUVのCX-30は、どのようなクルマなのでしょうか。マツダは以前からコンパクトなCX-3、ミドルサイズのCX-5、ラージサイズのCX-8という3車種のSUVを用意しているほか、CX-30という2ケタの数字が並ぶ車名なのも分かりにくい要素です。

 ボディの大きさを比べると、CX-30はCX-3とCX-5の間に位置します。全長は最も短いCX-3が4275mm、中間のCX-30が4395mm(+120mm)、CX-5は4545mm(+150mm)です。

 全幅も同様にCX-3が1765mm、CX-5は1795mm(+30mm)、CX-8が1840mm(+45mm)なので、CX-30がCX-3とCX-5の間に挟まれていることが分かります。

 ただし全高は違います。CX-3は1550mm、CX-30が1540mmですが、CX-5は1690mmだから100mm以上高く、CX-3とCX-30のメリットは、低重心で立体駐車場も使いやすいことです。

 CX-5は、室内高がCX-3やCX-30に比べて約60mm高く、最低地上高も30mmから50mmも上まわり、外観がSUVらしく立派に見えることもメリットといえることから、CX-3とCX-30は類似点が多いですが、CX-5は性格が異なります。

 CX-30のパワートレインやプラットフォームは、マツダ3をベースにしており、CX-3やCX-5に比べて世代が新しく、搭載するエンジンは、直列4気筒2リッターと1.8リッターディーゼルターボ、設計の新しいスカイアクティブXとなり、マツダ3と同じ設定です。

 ボディスタイルも同様で、すべての車種が魂動デザインに沿っていますが、マツダ3とCX-30は世代が新しく、フェンダーやドアパネルのラインが大胆で、風景がダイナミックに映り込みます。

 このようにCX-30は、ボディサイズがCX-3とCX-5の中間でも、デザインやメカニズムは刷新されているため、CX-3とCX-30を比べた場合、推奨度が高いのはCX-30です。基本設計が新しく、ボディサイズの拡大でCX-3の欠点とされる後席と荷室の広さも改善されているからです。

■買うならどれが良い?CX-3、CX-30、CX-5の価格差とは

 価格はCX-30に合わせて消費税10%の金額で比べると、CX-3に2リッターガソリンエンジンを搭載する「20Sプロアクティブ(2WD)」が237万6000円、CX-30の同グレードが261万2500円です。価格は24万円ほどCX-30が高いですが、前述のように後席の居住性と荷物の積載性が向上して、プラットフォームの世代も新しくなります。

 センターディスプレイのサイズは、CX-3が7インチ、CX-30は8.8インチといった違いもあります。5年以内に売却するときは、CX-3に比べて下取査定でも有利になることが予想できるため、CX-30が買い得です。このようにCX-30の登場で、CX-3を選ぶ価値は薄れました。

 一方、CX-5は事情が異なります。全高が高いこともあり、車内はCX-30に比べると格段に広いです。CX-30の後席は、CX-3の窮屈感を解消したレベルですが、CX-5は室内空間や荷室容量に余裕があります。

 走りについては、CX-5のディーゼルターボが2.2リッターなので、CX-3やCX-30の1.8リッターと比べると、実用回転域の駆動力が格段に力強いです。

 価格については、CX-5に2リッターガソリンエンジンを搭載した「20Sプロアクティブ(2WD)」が、消費税10%で計算すると285万4500円となり、CX-30の同グレードに比べて約24万円高くなりますが、この差額は先に述べたCX-3とCX-30の価格差とほぼ同じで、機能の違いを考えれば納得できるでしょう。

 つまりCX-30の登場によってCX-3は選ぶ価値を下げましたが、CX-5は依然として魅力があります。とくに、悪路を走る場合、CX-5の最低地上高は210mm、CX-30は175mm、CX-3は160mmなので、CX-5は悪路のデコボコを乗り越えやすいです。

 マツダのSUV選びを整理すると、立体駐車場の利用を含めて市街地を中心に使うならCX-30が良いでしょう、長距離を移動したり悪路を走る機会が多いならCX-5です。快適な乗り心地を満喫したり、3列シートが欲しい時はCX-8になります。

 デザインが似通っているために選択に迷ったときは、3車種をすべて試乗して、ご自分との相性を判断すると良いでしょう。

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