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ハイパワーこそ正義! ちょっと前の大排気量セダン5選

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ハイパワーこそ正義! ちょっと前の大排気量セダン5選

■大排気量エンジンならではの上質な加速

 近年では省燃費、高い環境性能実現のために、気筒数を少なくして排気量の小さくしたエンジンに、ターボチャージャーやスーパーチャージャーを組み合わせて、高出力を両立する「ダウンサイジングエンジン」が増えています。

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 ところが、エンジン回転数の上昇に合わせたリニアなパワー感や、段付きのない上質な加速感では、排気量の大きな自然吸気(NA)エンジンのほうが上手です。

 とくにセダンタイプのクルマにとって、普段はジェントルに振舞いながらも必要な時に気持ちよくパワーを引き出せる、大排気量NAエンジンは大きな魅力です。

 そこで、少し前に販売していた大排気量NAセダンを5台ピックアップして紹介します。

●日産「スカイライン 350GT」

 2001年に発売された11代目日産「スカイライン」は、従来からスカイラインに搭載してきた直列6気筒エンジンからV型6気筒エンジンにスイッチし、インフィニティブランドの高級セダンを目指して、完全な新規モデルとして開発されました。

 当初、搭載されたエンジンは同時期の「セドリック/グロリア」の2.5リッターと3リッターを改良したもので、縦置きフロントミッドシップに搭載し、スポーツセダンとして理想的な前後重量配分を実現。

「インフィニティ Gシリーズ」に相応しいものでしたが、古くからのスカイラインファンからは、V型エンジンと空力性能を重視した曲線的なボディデザインは「これはスカイラインではない」と酷評されました。

 ファンには不評だったV型6気筒化でしたが、2002年になると「エルグランド」用の3.5リッターV型6気筒をチューニングしたエンジンと、パドルシフトによる8速相当の変速が可能なCVTを組み合わせ、専用の味付けのサスペンションやブレーキなどを備えた「350GT-8」が追加ラインナップされました。

 さらに、2003年になると6速MTも選べる「350GT」シリーズが登場しました。

 最高出力272馬力、最大トルク36.0kgmのスペックは、排気量の恩恵でゆっくりとジェントルに走らせることや、6速MTを介してスポーティに走ることも可能です。

●スバル「レガシィ 3.0R Spec B」

 2003年に登場した4代目スバル「レガシィ」は、ボディサイズが拡大され3ナンバーサイズ化されたことや、等長エキゾーストマニホールドの採用により「ボクサーサウンド(スバルの水平対向エンジン独特のエキゾーストサウンド)」が消えたことで、より上質な高性能4WDセダン/ワゴンとなりました。

 4代目レガシィでは先代から引き続きターボモデルがメインでしたが、エンジンの改良により、上質さは大きく進化していました。

 その上質さをさらに高めたのが、追加ラインナップされた3リッター水平対向6気筒エンジンを搭載する「3.0R」です。

 最高出力250馬力、最大トルク31.0kgmを発揮するエンジンは、2リッター4気筒ターボエンジン搭載車とは違った上質さを持ち、車両重量1460kgのボディをエレガンスに走らせることも可能でした。

 さらに2004年には、専用チューニングのビルシュタイン製ダンパーや、専用の外装パーツ、18インチホイールを備える「3.0R Spec B」が登場します。

 エンジンのスペックは3.0Rと同じで、低回転からスロットルを踏み込んでいくと気持ちの良い加速を伴うものでした。

 6速MTのみが組み合わされていた(後に5速ATも追加)のは、水平対向6気筒エンジンの心地良さを味わってほしいという、スバルからのメッセージだったのでしょう。

●メルセデス・ベンツ「500E」

 日本がバブル景気の真っ只中だった1989年に発売された、メルセデス・ベンツの高級スポーツカー「500SL」は、当然のように商業的に成功しました。

 そこで、メルセデス・ベンツは、500SLのエンジンを搭載するスポーティセダンとして、1991年に「500E」を発売します。

 5リッターV型8気筒エンジンは、最高出力330馬力、最大トルク50kgmのスペックで、1700kgのボディながら0-100km/h加速6.5秒、0-400m発進加速では14.8秒で駆け抜ける、当時のスポーツカーも顔負けの俊足さでした。

 フロアパネルやバルクヘッドはV型8気筒エンジンを収めるために拡大され、サスペンションやトランスミッションは500SL用などを流用。

 大径のベンチレーテッドディスクも500SLからの流用で、フロントのブレンボ製4ポットブレーキキャリパーは「190E 2.5-16」のパーツが使用されていました。

 外観ではトレッドを拡大したことでワイドになったフェンダーと、前後バンパーが500Eの証となりますが、派手なエアロパーツもなく、外観から秘められた性能を想像できる人は少なかったと思います。

 500Eはポルシェに開発依頼したことから、そのブランド力の高さで日本では人気となりましたが、ターゲットとしていたアメリカでは振るわず、日本国内への正規輸入台数と並行輸入台数を合わせると、総生産台数の3分の1が日本に入ってきたともいわれています。

■日欧を代表するスーパーセダン

●BMW「M5」

 1972年にデビューしたBMW「5シリーズ」は豊富なエンジンバリエーションを持つクルマで、初代のモデル末期には3.5リッターエンジンを搭載した「M535i」が追加されました。

 2代目5シリーズでは286馬力を発揮する3.5リッター直列6気筒エンジンを搭載する「M5」が発売され、当時の世界最速4ドアセダンの名をほしいままにしました。

 その後、5シリーズがモデルチェンジを重ねるごとにM5も進化し、5代目5シリーズのM5では、F1のテクノロジーがフィードバックされた、新開発の5リッターV型10気筒エンジンを搭載。

 最高出力507馬力、最大トルク53.0kgmを絞り出す高回転型ユニットで、どこまでもエンジンが回り続けそうな息の長い加速を楽しめ、0-100km/hを4.7秒で出すモンスターマシンでした。

 ただし、常に507馬力を出せるわけではなく、エンジン始動時には最高出力を400馬力に設定した快適性重視の「P400パフォーマンスプログラム」が自動的に作動し、507馬力モードにするには「P500プログラム」を作動させる必要がありました。

 5代目5シリーズは、エッジの効いたスポーティなボディラインを持ちながら、品のある外観のセダンでしたが、M5では専用のエアロパーツや専用アルミホイールなどが採用され、オーソドックスそうに見えても強い存在感を持ったクルマに仕上がっていました。

●レクサス「IS F」

 レクサス「IS」は、1998年にデビューしたトヨタのスポーティセダン「アルテッツァ」のレクサスブランド版として、1999年に海外市場に投入されました。

 ISはレクサスのエントリーモデルとして人気を集め、2005年に日本国内でもレクサスブランドの本格展開を開始すると、2代目ISが登場。3.5リッターエンジンを搭載する「IS350」と2.5リッターエンジンの「IS250」を発売しました。

 トルクフルな3.5リッターエンジンを搭載したIS350でも十分に俊足でしたが、2007年にはレクサスのプレミアムスポーツブランドである「F」を冠した「IS F」が登場します。

 Fは「富士スピードウェイ」やトヨタの開発拠点である「東富士研究所」に由来するもので、ISをベースにしていながらも、外観は前後ドアやトランク、ルーフパネル以外は作り直され、専用のサスペンションによって、日本仕様では味わえない超高速域でも、安定した走りを実現しています。

 エンジンはトヨタとヤマハの共同開発による5リッターV型8気筒で、最高出力423馬力、最大トルク51.5kgmと大パワーを発揮。

 組み合わされるトランスミッションは、2速から8速までがロックアップ機構により直結され、マニュアル車のようなダイレクトなフィーリングが味わえる「8-Speed SPDS(Sport Direct Shift)」を採用。

 一度スロットルを深く踏み込めば0-100km/h加速5.1秒の世界に、約1700kgの車重を感じることなく飛び込むことができます。

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