■人気のスーパーハイト軽自動車「タント」がフルモデルチェンジ
ダイハツ「タント」といえば、2018年の軽自動車販売ランキングで4位となった人気車種です。2019年夏にはフルモデルチェンジが予定されていますが、ひと足はやく新型の試作車に試乗することができました。
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タントはスーパーハイトワゴンと呼ばれる、乗用車系としてはもっとも背の高いジャンルに属しています。そのため室内空間が広く、リアにはスライドドアを組み合わせているのが人気の理由です。
新型タントでも広い室内空間やスライドアを踏襲しており、「標準仕様」と「カスタム」の2つのスタイルを用意することや、ターボエンジンと自然吸気エンジンを設定することも従来モデルと変わりません。
開発スタッフは、「居住性の印象を左右する後席の足元スペースの広さも従来とほぼ同等」といいます。もちろん、従来モデルで好評の、助手席ドアとスライドドアの間の柱をなくして大開口部を実現する「ミラクルオープンドア」も継続採用されていました。
■走行性能の進化は衝撃を受けるほど
今回試乗した新型タントは試作車だったこともあり、詳細は明らかにされませんでしたが、従来モデルと比較試乗したところ、その進化をしっかりと確認することができました。
まず感じたのは、前輪の接地感の高さです。従来型は、速度を上げていくと、タイヤが路面と接触している感覚が薄まる(徐々に手応えが薄くなっていく)のがハンドルから伝わってくるのですが、新型はそれが大幅に改善されて直進も旋回時も安定感があります。
そのうえ、直進状態から急にハンドルを切ったり、旋回中にハンドルを切り足したりした際のグラリとくる挙動が大幅にマイルドになっていることには驚かずにいられませんでした。
従来モデルのタントは曲がるのが得意とはいえませんでしたが、新型になって不安なく素直に曲がるようになった印象。走りの進化幅は衝撃を覚えるほどでした。
大幅進化の理由について、開発者は「全車にスタビライザーを標準装備したこと、サスペンションの考え方をあらためて車体の浮きを抑えて反対側が沈むような設定にしたことがあげられます」と説明しています。
また、走行中に、脇腹をしっかり支えて旋回中も身体が左右にぶれないようにするフロントシートの設計にも好感が持てました。
コーナリング性能が上がったのなら乗り心地が悪くなったのではないかと心配する人もいるかもしれません。しかしそんな心配は杞憂に終わります。
サスペンションのバネは、従来よりも15%ほど柔らかくなっていて、そのぶん乗り心地も向上しているのです。軽自動車はタウンユースが多いので生活道路での乗り心地が大切ですが、その点も期待を裏切りません。
ダイハツによると「これまで車体とサスペンションそれぞれを個々に最適化させて合体させていたのに対し、新型では車両トータルとして一体開発したことで性能アップをはかった」といいます。
■パーキングアシストを軽自動車ではじめて採用
走行性能の進化とともに注目なのは、先進の運転支援システムです。
衝突被害軽減ブレーキなどの先進安全装備は、従来の「スマートアシストIII」の内容に加えて、誤発進抑制機能に従来のエンジン出力抑制だけでなくブレーキ制御も新たに追加されました。
さらに、その介入はブレーキだけでなくステアリングまで広がり、車線からはみだしそうになったときにステアリング操作をアシストする車線逸脱防止制御や、車線の中央を走るようにステアリングをアシストする車線維持支援機能を採用するなど、全面的に進化したのです。ちなみにセンサーは小型のステレオカメラを活用しています。
そのほか、軽スーパーハイトクラスで初となる高速道路などで前のクルマにあわせて速度を自動調整してくれる全車速対応アダプティブクルーズコントロールも採用されました。
なお、タントのライバルであるホンダ「N-BOX」では、渋滞時に低速域で機能がキャンセルされますが、タントでは停止するまで機能します。
軽自動車初となるアダプティブハイビーム(一定の条件を満たした暗い夜道で対向車や前走車に眩しさを与える部分のみを自動的に暗くする機能を持ったハイビーム)も搭載するなど、先進的な運転アシスト機能も積極的に組み込んでいる印象です。
駐車時のハンドル操作をサポートするパーキングアシストも搭載しますが、これも軽自動車としてはじめての仕掛けを採用。カメラを使って駐車枠を認識するのが特徴で、実際に試したところ、簡単でスピーディに設定できることに驚きました。
■「DNGA」の採用で今後の新型車開発に拍車がかかる
新型タントはダイハツにとっては特別なモデルです。なぜなら「DNGA」という新しい設計思想を取り入れた初のモデルだからです。
DNGAとは「ダイハツ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー」の略ですが、プラットフォームといった基本設計を広範囲で共用化して効率を高めるとともに、高い理想を実現してよい商品を作るコンセプトで、トヨタが「TNGA」と呼ぶ手法のダイハツ版です。
ダイハツで製品企画を担当する南出洋志さんは「開発を効率化することで、予算が厳しい軽自動車でも基本性能を上げ、よりよい商品を作ることができます。またフルモデルチェンジの頻度を、これまでの1年あたり2.5車種から4車種に拡大する予定です」と説明します。
このようなコンセプトは、世界の自動車メーカーが採用していますが、ダイハツならではといえるのは、もっとも小さな軽自動車用のプラットフォームを開発の軸とすることです。
軽自動車用のプラットフォームをベースとして小型車を開発することになるといいますが、ダイハツによると「小は大を兼ねる」といいます。
DNGAの第一弾となるタントでは、プラットフォームをはじめエンジンやトランスミッションも新設計しています。エンジンは燃費向上のために1回の燃焼で複数回点火するのが特徴で、CVTはベルトだけでなく遊星ギヤ変速を組み合わせて変速比の幅を広げるなど新技術を搭載しました。
クルマとして、大切な走行性能から快適性、安全性、そしてドライバーサポートにいたるまで、新型タントの実力は大幅に高まっていました。
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