■事故の原因究明に役立つ「EDR」その中身とは
池袋の事故、加害者車両(プリウス)に、事故時の運転データが残っていたからです。
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交通事故の原因究明に役立っているのが、最近話題になっている『EDR』(イベント・データ・レコーダー)です。大きな衝撃やエアバッグ展開となるような事故に遭遇すると、その時のデータを記録しておくという機能で、今回加害者が乗っていた2007年登録の2代目「プリウス」もEDR機能を持ちます。警察はデータ解析したということです。
もう少し具体的に紹介しましょう。2代目プリウスに組み込まれているEDRの場合、後述する「検査機器をOBD2端子に差し込めば、多岐に渡るデータが5分もあれば取り出せる最新のタイプ」ほどの機能こそ持っていないものの、事故直前の2秒程度ならアクセルを踏んでいたかブレーキを踏んでいたか、といった概要が残っているといいます。
今回警察はそのデータを取り出した、ということ。具体的に書くと、衝突直前の状況を解析。すると「アクセルが踏まれており、ブレーキは踏まれていなかった」という結果が出たのでしょう。
同時にドライブレコーダーもチェックし、加速していたという判断をしたと考えられます。2つの具体的な証拠から「クルマに問題無かった」という結論を出したに違いありません。
ちなみにプリウスに限っていえば、初代から簡易ながらEDR機能を採用しています。
さらにプリウスであれば2008年発売の3代目から、トヨタ車全般で言うと2012年以降の新型車から、「%」で表示されるアクセル開度、ブレーキ踏力、速度、衝突した時の減速G、ハンドル切った方向と横方向のGを、衝突の5秒前に遡りデータが引き出せるとのことです。
また、千葉県市原市で公園内まで突っ込んだ現行プリウスは、新世代のEDRが搭載されているため『CDR』(クラッシュ・データ・リトリーバル)という診断装置をドライバーの足元に付いている点検用のOBD2端子に差し込めば、その場でアクセルを踏んでいたか、ブレーキを踏んでいたかのデータを取り出せたと思います。
それにもかかわらず、市原の事故の場合も警察は当初、「ブレーキを踏んだら急発進した」と記者発表しました。
■最新のEDRを搭載した車両なのに情報を参考にしなかった?
なぜ警察はEDRの情報を参考にしないのでしょうか? 調べてみたら興味深いことが判明しました。ここにきて警察もEDRをしっかり認識しており、最近になって『科捜研』(科学捜査研究室)が所轄対象に勉強会を開いているとのこと。
取材していくとわかったのは、市原での事故当時、まだ科捜研の勉強会に出ていなかった所轄が担当だったということらしいです。
以上、トヨタに限って言えば2012年以降に発表された新型車には、全て新型のEDRが付いており(スバル生産の86もトヨタ式のEDR)、もし納得の行かない事故に遭遇したならディーラーに依頼すればEDRの情報を出してくれるとのことです。
今後、車両に組み込まれるEDRの情報を活用出来るようになれば、正確な事故解析が可能になるはずです。
筆者(国沢光宏)は、他メーカーについても情報を集めています。判明次第、紹介していきたいと思います。
※一部修正しました(5月29日12時30分)
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