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業界ニュース 2019.4.19

中国のパクリ車は完全に消えた? 10年前とは違ういまの中国ショーの現実

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■東京モーターショーの3倍規模! 世界最大級の上海モーターショー

「中国のクルマといえば、日本車やドイツ車のパクリ」。そんなイメージを持っている方が、いまでも大勢いるのではないでしょうか。ところが、現実はまったく違います。中国の自動車産業界はこの10年ほどで大きく様変わりしたのです。

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 では、実際にどのような感じなのか。2019年4月16日から開幕した世界最大級の自動車イベント、上海モーターショーの現場を見てみました。

 上海市街の西部に位置する、虹橋空港と虹橋中央駅は、上海の交通拠点として多くの人が行き来をしています。こうした地域に隣接して新しいビジネスエリアの建設が進んでいるのですが、その中に巨大なコンベンションセンターがあり、上海モーターショーも開催されています。

 展示スペースは全体で東京モーターショーの3倍はありそうな広さです。そこに世界各国の自動車メーカーや中国地場の自動車メーカー、そして自動車部品メーカーの展示が所狭しと並んでいます。

 海外メーカーで目立つのは、やはりドイツメーカーです。ダイムラーのメルセデス・ベンツ、BMW、そしてフォルクスワーゲングループからは、フォルクスワーゲン、アウディ、ポルシェが最新モデルをズラリと並べています。

 中国の富裕層は、クルマに関してドイツ志向が極めて強く、ジャーマン3(ダイムラー、BMW、VWグループ)は中国での“定番商品”なのです。

 そのほかで人気なのは、アメリカのゼネラルモーターズ(GM)です。高級車のキャデラックは、新型車を中国で世界初公開することも珍しくありません。また、スポーツカーではシボレー「カマロ」や「コルベット」などが中国の庶民の憧れです。

 さらにミニバンではビュイックに根強い人気があります。こうしたGMの各ブランドの展示ブースは連日、多くの来場者が詰めかけています。

 もちろん、日本車も中国で人気です。トヨタは「カムリ」や「カローラ」、ホンダは「アコード」、日産は「シルフィ」、そして「マツダ6 (アテンザ)」といった、小型・中型のセダンが中国では日本車の“定番”となっています。

 最近、コンパクトSUVがブームの中国では、トヨタ「RAV4」やホンダ「CR-V」にも大いに期待が高まっています。

■中国地場メーカーの商品性が格段に高まる

 一方で、最近になって存在感を増してきたのが、中国の地場メーカーです。第一汽車、東風汽車、広州汽車、北京汽車、長安汽車など、日本ではあまり馴染みがない名前ですが、中国人なら誰でも知っている有名メーカーです。

 こうした中国地場メーカーには、ふたつの顔があります。ひとつは、各メーカーの自社ブランド。そうして、もうひとつが中国市場での最大の特徴である海外メーカーとの合弁企業です。

 中国では、海外メーカーがクルマを製造・販売する場合、中国地場メーカーと合弁企業を設立することが義務付けされてきました。そのため、たとえば日系の場合、一汽トヨタ、東風日産、広汽ホンダといったメーカー名で日本車が販売されています。

 もともと、日本車などをパクっていた中国地場メーカーが、日系企業と正式に契約することでパクリ車はどんどん減っていきました。ただし、海外メーカーとの合弁がない中小メーカーの中には、パクりっぽい感じのクルマがいまでも存在します。とはいえ、10年前の“もろパクリ”といった露骨なクルマは姿を消しました。

 中国でのクルマのパクリについて、今回の上海ショー取材で改めて感じたことがあります。

 それは、SUVに関するパクリです。正確にいえば、パクリというより「日系も欧州系も、そして中国地場系も、どこのメーカーもSUVが同じような感じ」ということです。

 さらに細かく見てみると「これは、ちょっとパクっているでしょ」と思えるケースもあります。ですが、これは中国地場メーカーに対してではなく、日系、欧州系、米系のなかでも感じされることです。

 結局、SUVという商品の性格上、デザインの幅があまり広くなく、結果的にどのメーカーも似たりよったりのデザインに見えてしまうのです。

 こうしたなかで、目立っているのが、中国のベンチャーです。中国では2018年からEVなどの新エネルギー車について販売台数の義務化が始まっていて、それをきっかけに、EV関連のベンチャーが次々と誕生しています。

 その多くが、SUVのEVを仕立てているのですが、ボディのデザインが斬新なモノが増えてきました。EVを普及させるために、“見た目が重要”ということで、他社との差別化を図っているのです。

 つまり、差別化ということは「他社のデザインをパクらない」ということになります。量産車はもとより、コンセプトモデルでも、中国ベンチャーは”かなり振り切った”デザインを採用するケースが目立ちます。

 中国は最近、景気後退によって自動車販売が足踏み状態になってきました。とはいえ、アメリカの約2倍、そして日本の約6倍ものクルマを売っている世界最大の自動車大国です。そんな中国では、クルマのデザインをパクるなんてことから、すっかり卒業したのです。

 これからは反対に、海外メーカーが中国メーカーの技術革新をパクる時代になるのかもしれません。

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(くるまのニュース 桃田健史)

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