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業界ニュース 2019.2.23

いいことばかりではない? トヨタ・スープラ&BMW・Z4から考える共同開発のデメリットとは

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 逆の個性を持つトヨタとBMWだからこそ共同開発に意味がある

 トヨタ86とスバルBRZという、同一の車体/駆動系によるスポーツカー開発には当初驚いたが、所有者は満足しているのではないだろうか。しかも、ブランドロゴや車名のバッジを見なければ、外観を含め見分けがつかなくても、運転してみれば明らかに違う個性が作り上げられていた。他人に何と言われようと、自分はこれを選んだという密やかに満たされた気持ちを、所有者たちは心の内に持っているのではないだろうか。

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 そして次は、トヨタ・スープラとBMW・Z4である。今度は、外観も違いがあるようだ。情報が限られたなかでもっとも顕著なのは、スープラがクーペであるのに対し、Z4はこれまで通りルーフを開けオープンで走ることができるところであろう。

 外観的な差は、クルマの個性をより固有なものにしていくだろう。どちらもスポーツカーとはいえ、スープラが走りに徹した志向であるのに対し、Z4はブランドメッセージである駆けぬける歓びを満たしつつ、歓びは運転だけにとどまらずクルマで走ることの爽快さも含んでいる。

 ある意味で、逆の個性と思えなくもない。トヨタは軽自動車や大衆車からセンチュリーのようなショーファードリブン(運転手付き)のクルマまで幅広い車種を扱うメーカーであり、BMWは走ることの歓びを何より追求してきたメーカーだ。

 しかしそれだからこそ、トヨタは走りへの憧れがより強く、BMWは運転だけでないクルマの歓びに幅を広げたい思いがあるのではないか。共同開発により開発の手間や原価を按分しながら、両メーカーは互いの新たな価値の創造へ投資することができたのだと思う。

 デメリットは常に比較の対象となり優劣が語られること

 では、負の要素は何だろうか? それは、世評がどう動くかではないか。結局、良し悪しも含め両車は常に比較の対象となり、優劣が語られることになるだろう。

 しかし、これまで述べてきたように互いのメーカーの思惑を想像すれば、優劣の基準となるものは消費者の嗜好や選択にゆだねられるものであり、購入を希望したり所有したりしない者からの見解は、外野の声でしかない。そのことが、消費者や所有者の心を傷つけてしまいかねないとしたら残念な話だ。

 あるジャーナリストは、スポーツカーが一台でも世の中に増えることが嬉しいと語っている。消費者の選択肢を増やす点で、それは正しい意見だろう。商品性において何か指摘すべき点があればそれは評論となり、進化への助言となるが、共同開発により似たようなスポーツカーがそれぞれのメーカーから登場したことを揶揄するのはいかがなものかと思う。また、気に入らなかったり、好きになれなかったりするなら、別の選択肢を探せばいいだけのことではないか。

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(WEB CARTOP 御堀直嗣)

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