ACCESSとサイバーセキュリティ・ソリューションを提供するIrdetoは、 車載データサービス向けセキュリティ分野において協業する。
現在、自動車がインターネットにつながることで多様なサービスのハブとなりつつある。これに伴い、車載データはインターネットというオープンな環境にさらされることになり、コンテンツ著作権侵害や情報窃盗といったセキュリティへの脅威が増している。さらに車載インフォテインメントシステム(In-Vehicle Infotainment System、IVIシステム)は他の接続コンポーネントへのアクセスを許可する可能性もあり、自動車の制御システムをも攻撃の対象となりうることが懸念されている。
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こうした脅威が高まりつつある中、ACCESSとIredtoは、両社知見を持ち寄り、車載向けサービスのセキュアな環境構築を実現していく。対象となるのは、自動車に配信されるエンターテインメントコンテンツ、コネクテッド自動車エコシステム内のネットワーク通信およびエンドポイント(テレマティクスECUなど)、IVIシステム、路車間通信(V2I)ロードサイドユニットなどの保護。こうした複数レイヤにわたるセキュリティ戦略により、自動車メーカーは脆弱なリンクを特定して攻撃をブロックできるため、安全で信頼性の高いドライブ体験をエンドユーザーに提供することができる。
ACCESS Europe最高経営責任者(CEO)のDr.NealeFosterは「現在、自動車は車外とはインターネット、車内ではWi-Fiにより、つながる機器や共有するコンテンツを通じ、多くの車載サービスを構築することが可能です。特に注目されているのが、自動運転が可能にする新しい車内エンターテインメント体験の強化として、あたかも自宅にいるかのように、各個人に最適化されたサービスを提供することです。そのためには、超大作ハリウッド映画からインデペンデント系ドキュメンタリー映画、ゲームに至るまで、自宅と同じようにコンテンツを提供する必要があります。これらすべてのコンテンツには著作権があり、完ぺきに保護される必要があります。Irdetoとの協業により、ACCESSは、特にスポーツの生中継やプレミアムな動画といった高価値なコンテンツ分野において、こうしたセキュリティ課題に自信をもって応えることが可能になりました」と述べている。
Irdetoは、ハッカーの動機や手法を熟知しているだけでなく、コネクテッドカー業界における、サイバー攻撃への対応やサイバー攻撃が及ぼすビジネス上の脆弱性をよく理解している。Irdetoは、同社の先進技術かつ複数レイヤによるアプローチにより、ECU(Electronic Control Unit)、IVIシステム等の周辺機器、初期化/アプリケーション/その他の関連データを含むソフトウェア、CANバス/イーサネット/将来のバスアーキテクチャ等の車載ネットワーク、Wi-Fi/Bluetooth/車車間・路車間通信(V2X)による接続性を保護する。さらにIrdetoは、コネクテッドカーを保護するために、未知(ゼロデイ)の脆弱性への攻撃に起因する自動車の異常な振る舞いを検知する、機械学習を基盤としたテクノロジーを発表した。
これにより、サイバー攻撃をものともせず意図したとおりに作動する車載ソフトウェアを可能とし、安全で信頼性の高いドライブ体験を消費者に提供するとともに、自動車メーカーとコンポーネントメーカーのブランド評価と収益を保護する。
Irdetoのコネクテッド運輸担当ゼネラルマネージャーのNielsHaverkorn氏は「消費者が車内でより多くのサービスにアクセスできるようになった現在、情報保護の必要性が非常に現実味を帯びてきました。当社はセキュアで包括的なエコシステムを構築するためにACCESSと協業します。これにより、V2X通信がセキュアになり、デバイス間のデータ転送の際の傍受や改ざんがなくなります。このような対策がなければ、攻撃者がセキュアな通信チャネルを使って、ドライバーや同乗者に損害を与える悪意ある情報をエコシステムに送り込む恐れがあります」と述べている。
ACCESSは、「ACCES Twine for Car」の提供を通じて、あらゆるエンターテインメントへ使い勝手の優れたインターフェースを提供し、大手プロバイダ、番組制作会社、放送局、コンテンツ権利所有者、コンサルタント、弁護士、著作権管理事業者、デジタル著作権管理(DRM)技術提供会社、インフラ事業者などと協力し、次世代の魅力的な車載サービスの実現に役立てている。番組制作会社や放送局にとってコンテンツの保護は今後も優先度の高い課題であり、そうした企業の資産のエンドツーエンドな保護をサポートし、自動車メーカーのサービスの法令順守を可能にする。
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