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日産がスカイライン伝統の2ドアクーペを日本国内から消したワケ

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日産がスカイライン伝統の2ドアクーペを日本国内から消したワケ

 車種としては海外に存在するが国内向けは現行型からセダンのみ

 2014年に登場した現行のスカイライン(13代目)、V37のボディバリエーションは、セダンしかない。日本を代表するスポーツセダンのブランドであるスカイラインは、一方でハコスカの頃から、クーペのイメージが強かったはず。

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 V37スカイラインは、海外ではインフィニティブランドのQ50として販売され、そのクーペタイプのインフィニティQ60も欧米では売られている。2018年10月のパリモーターショーには、『インフィニティQ60プロジェクト・ブラックSプロトタイプ』が展示されたのも記憶に新しいところだが、日本国内でクーペが登場する見込みはない。

 なぜ輸出仕様にクーペがあるのに、国内仕様はセダンだけなのか? その理由はやはり、国内では大型の2ドアクーペの需要が見込めないからだ。いまの国内市場では、2ドアクーペどころか日産のセダンも売れていない。日産車で元気があるのは、ミニバンとコンパクトカーと軽自動車。セレナとノートと軽自動車は売れているが、フーガやシーマやティアナ、シルフィーは売れていない……。とくにスカイラインは、セダンだって販売好調とは言えないので、国内にクーペを投入する積極的な理由は見当たらないというのが実情だ。そうしたなか、日産はフェアレディZを作り続けているだけでも、ポジティブなメーカーといってもいいぐらいかもしれない。

 日産が進める車種縮小の影響もある

 日産関係者によると、近年の日産が、車種縮小に力を入れてきた影響も大きいという。伝統的な車種だった、セドリック、グロリア、サニー、シルビア、ブルーバート、プリメーラ、などが消えただけでなく、売れ筋のミニバンでも残っているのはエルグランドとセレナぐらい。コンパクトカーもノート、キューブ、マーチ。軽自動車も3車種、電気自動車はリーフ、e-NV200と、e-POWERが3車種。SUVもエクストレイルとジュークだけととにかく車種が絞られている。

 数年前まで、教習車の定番だったティーダ ラティオも姿を消し、先代のV36にあったスカイラインクロスオーバーも……。ディーラーの営業マンに話を聞いても、「もっと車種を増やしてほしい、と本社にリクエストを出しているんですが……」とのことで、グローバル=海外展開には力を入れても、国内マーケットへの期待は薄く、スカイラインも海外ではクーペを出しても、国内に投入する気はない模様。

 カルロス・ゴーン氏が失脚し、この先どうなるかは読めないが、当面、スカイラインクーペの復活は望めないのは確かで、下手をすれば、ゴーン氏がいなくなったことで、今後スカイラインブランドそのものが消滅する危機すらある! スカイラインファンとしては、非常に気になるところだ。

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