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販売No.1は実力No.1か!? ジャンル別 ライバル車対決 4選

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販売No.1は実力No.1か!? ジャンル別 ライバル車対決 4選

 日本ではトップシェアを誇り、世界でもトップ3メーカーに入る圧倒的強者・トヨタ。その“総合力”が抜きんでているのは言うまでもないが、個々のモデルで見た場合はどうか。

 直近ではSUVのNo.1モデルに成長したC-HRや2018年に発売されたカローラスポーツなど攻勢をしかけるが、これらのモデルは他メーカーのライバル車を上回っているのか? 小型SUV、コンパクトカー、スポーツモデル、ハッチバックの計4ジャンルで検証する!

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文:国沢光宏、渡辺陽一郎、斎藤聡、片岡英明


写真:編集部


ベストカー 2018年10月26日号

大人気C-HRは小型SUVのNo.1か

【主なモデル/販売台数】


・トヨタ C-HR/6680台


・ホンダ ヴェゼル/5757台


・スバル XV/2552台


・マツダ CX-3/2182台


・スズキ ジムニーシエラ/541台


・日産 ジューク/407台

 このカテゴリー、話題性でいえばジムニーシエラながら、半年もすれば落ち着き、月販1000台規模になると思う。

 といった状況から考えると、圧倒的な1位はトヨタである。C-HR、いまだに月販平均で7000台近く売れているからだ。アタマはテッパンのように堅い。

 2位やいかに。本来なら日産が長い間、トヨタの対抗馬だった。実際、ジュークというC-HRと同じく欧州市場向けに開発したモデルをラインナップしていたものの、もはや古くなり商品力なし!

 話題性や注目度で勝負に出ているマツダの力作CX-3は、ガソリンエンジン搭載モデルを出したり、ディーゼルエンジンをパワーアップしたりとテコ入れしているが、期待値に届かず伸び悩んでしまってます。キャビンスペース狭いとか、高価だという意見ながら、C-HRもCX-3に“劣るとも勝らない”ほど狭く、価格だって高い。

 同じくイケると期待していたスバルXVだって、個性の薄さ(特にエンジン)から盛り上がらず、大暴れという状況から遠い。

 ということで2位はヴェゼル。月販5000台を売っており、新型車が続々と販売的に厳しい台数のホンダにとって貴重なドル箱になっている。

 ヴェゼルの魅力はコストパフォーマンス。フィット譲りのスペースユーティリティを持っており、ヴェゼル1台で家族4人が余裕持って移動できるほど。手頃な価格や、これまた値頃感のあるハイブリッドをラインナップしているあたりも強さの理由。何より、ユーザーにとってホンダの存在感(ブランドイメージ)が大きいんだと思う。

【国沢光宏】

激戦コンパクトでヴィッツの実力は?

【主なモデル/販売台数】


・トヨタ ヴィッツ/7620台


・日産 ノート/1万3589台


・ホンダ フィット/7310台


・マツダ デミオ/4639台


・スズキ スイフト/3150台

 トヨタは販売1位だが、商品のすべてが優秀とはかぎらない。特にヴィッツは発売から約8年を経過して、デザイン、走行安定性、乗り心地などに古さが散見される。

 そして、選択の決め手に欠ける。ハイブリッドはノートe-POWERよりも魅力が乏しく、後席の居住性や荷室の使い勝手はフィットに負ける。走りの軽快感はスイフトに見劣りして、内装の質感と乗り心地の重厚感はデミオに劣る。

 ならば「ヴィッツがほかのコンパクトカーに勝てる魅力は何か」といえば、ライバル車と違って、ヴィッツには見当たらない。

 これは当然の結果だ。コンパクトカーは競争が激しく、常にライバル車を見ながら開発を進める。ライバル車に勝てるセールスポイントを備え、価格も割安にすべく、渾身のクルマ作りを続ける。

 そうなれば設計の新しい車種ほど、商品力がライバル車を上回る。その結果、新型車が登場するたびに、コンパクトカーは商品力の平均水準を高めていく。ヴィッツが8年前の発売では、取り残されて当然だ。

 総合的に商品力が最も高いコンパクトカーはフィットだ。居住性と積載性が最も優れ、動力性能、燃費、安定性にも不満はない。

 2位はスイフトで、後席と荷室は狭いが、コンパクトカーにとって重要な軽量化はどの車種にも負けない、運転感覚と燃費を向上させた。

 3位はノート。e─POWERの魅力に頼りすぎだが、走りが上質で燃費も優れ、アクセルペダルで速度を自由に調節する独自の楽しさを併せ持つ。後席も広い。

【渡辺陽一郎】

86は各社の国産スポーツに勝っているのか

【主なモデル/販売台数】


・トヨタ 86/542台


・スズキ スイフトスポーツ/1198台


・マツダ ロードスター/703台


・WRX STI/351台


・ホンダ シビックタイプR/275台


・日産 フェアレディZ/103台

 スポーツカーに大切な要件は、作り手がどんな風に走らせようとして、セットアップしているのか、なのだろうと思う。もちろん、それ以前に素性とか、作りのよし悪しがあるわけだが、ここに挙がったクルマはすべて水準以上ということ。

 そんななかで、最もよくできているクルマはロードスターだと思う。マツダがいう人馬一体感、手足のような操縦性がみごとに体現されている。

 86は、操縦性はよくできているが、アクセルに対するエンジンの応答性、ハンドル操作に対するクルマの動きは、まだ一体感(というレベル)までは到達していないように思う。

 WRXは、ハイパー4WDの操縦性を積み上げるように作られてきたクルマ。フェアレディZの不満点は、スロットルの早開きの1点。エンジン重心が高くショートホイールベースなのに、優れたスタビリティと操縦性とコントロール性を備え、長くFRを手がけてきた歴史やテストドライバーの技量を感じる。

 シビックタイプRは、その速さが一番の説得力だ。積極的にリアサスペンションを使って、旋回性能を高めるセッティングが見事。パワーアンダーステアを巧みに抑え込んだトラクション制御も◎。FFスポーツとして最強のパッケージングと言っていい。

 スイフトスポーツは、基本骨格が堅牢であるのに加え、リアサスを専用設計にして、スポーツと呼べるところまで基本性能を高めている点を高く評価したい。


 というわけで、順位を付けるなら1位ロードスター、2位WRX、3位シビックタイプRとなる(86は4位)。

【斎藤聡】

新進気鋭カローラスポーツは実力派揃いのライバル以上?

【主なモデル/販売台数】


・トヨタ カローラスポーツ/2950台


・日産 リーフ/2811台


・マツダ アクセラスポーツ/1265台


・スバル インプレッサスポーツ/1179台


・ホンダ シビックハッチバック/964台

 気合の入った開発を行い、主戦場に送り出したのがカローラスポーツだ。TNGAを採用し、新世代プラットフォームのほか、最新の電子制御サスペンションも設定する。

 トータル性能は高く、走りの実力は欧州勢に勝るとも劣らない。充実した安全装備に加え、ハイブリッド車は燃費に代表される環境性能も超のつく一級の実力だ。

 が、Cセグメントハッチバックは激選区で、手強いライバルが数多く存在する。その筆頭が海外でもライバル関係にあるシビックだ。

 特に走りの実力は高く、ハンドリングはFF車として世界トップレベルにある。キャビンも広く、装備の使い勝手がいい。だが、インテリアの質感や乗り心地は今一歩だ。デザインもクセがある。

 インプレッサスポーツも手強いライバルだ。キャビンはカローラスポーツより広く、後席もきちんと座れる。安心感のある走りに加え、アイサイトに代表される安全装備も充実しているなど、ファミリーカーとしての資質はライバルの一歩上をいく。燃費はカローラに及ばないが、兄弟車のXVには待望の「e-BOXER」が設定された。

 アクセラはクラス唯一のディーゼル車を設定している。が、現在の主力は1.5Lのガソリン車だ。ライバルと比べると基本設計に古さを感じさせ、走りの実力、剛性感などに物足りなく感じる。

 ピュアEVのリーフは、シームレスな加速やプロパイロットなど、独特の世界観が新鮮。今年の夏のように天災が続くと給電機能も大いに魅力と映る。電欠と航続距離に対する不安も大幅に減少した。

【片岡英明】

※各販売台数は2018年9月の数値。日本自動車販売協会連合会、各メーカーのデータによる

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