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メーカー名を言わないと通じない! 同じ車名のまったく別のクルマ5組

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メーカー名を言わないと通じない! 同じ車名のまったく別のクルマ5組

 ホンダクリオ店とルノークリオは有名な話

 クルマに限らず商品名は、同じ国内において先に商標登録されていると使用料を払わないと使えず、違う商品名を考えることがほとんどである。しかし同じ国内と書いたように違う国であれば関係なくなり、同じ名前のクルマというのが本当にある。クルマ好きの会話の場以外まったく役に立たない知識であるが、いくつか紹介しよう。

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 1)ランチア・ストラトスとクライスラー・ストラトス

 ランチア・ストラトスはラリーやレースといったモータースポーツに使うためのベースマシン、クライスラー・ストラトスは日本車でいえばカムリやアコードと同クラスのごく普通のクルマ。同じ名前でもランチア・ストラトスは伝説的なクルマなのに対し、クライスラー・ストラトスを覚えている日本人はほとんどいないというのも対照的だ。

 2)ジャガー・マークIIとトヨタ・マークII

 ジャガーマークIIは1950年代半ばに、日本的に表現するとほぼ5ナンバーサイズのコンパクトなサルーンとして登場したマークIの後継車、一方のトヨタマークIIは、説明が要らないほど日本では有名な、ちょっとプレミアムなセダンである。ジャガー・マークIIと初期のトヨタ・マークIIは同じ名前なだけでなく若干コンセプトが似ているところがあるのと、3代目トヨタ・マークIIはちょっとイギリス風のフロントマスクを持つのには恐れ入る。

 3)トヨタ・コルサとオペル・コルサ

 トヨタ・コルサはかつてのスターレットとカローラの間に位置する今でいうコンパクトカー、オペル・コルサもコンパクトカーである。オペル・コルサは1990年代から日本でも販売され(さすがに日本ではコルサの名前で販売できず、ヴィータの名前を使用)、当時としては充実した安全装備を含めコストパフォーマンスが高かったことや、ドラマ「ビューティフルライフ」で常盤貴子さん演じるヒロインの愛車だったのも好影響となりなかなかの人気車となった。

 4)マツダ・プロシードレバンテとマセラティ・レバンテ

 マツダ・プロシードレバンテはスズキ・エスクードの初代と2代目モデルのOEMで、スズキはエスクードをマツダに、マツダは搭載するディーゼルエンジンをスズキに供給するという関係だった。一方のマセラティ・レバンテは世界的なSUVブームに乗って登場したマセラティ初のSUVと、同じ名前のSUVでもまったく違う。

 5)ダイハツ・デルタとランチア・デルタ

 ダイハツ・デルタはトラックやトヨタ・タウンエースバンのダイハツ版(もっともタウンエースバンの生産は今でもダイハツが行っているが)といった、ダイハツブランドが付く商用車。対するランチア・デルタは、初代モデルはWRCで前述のストラトス同様に大活躍した名車、2代目と3代目モデルはVWゴルフクラスのプレミアムなモデルと、ランチア・ストラストとクライスラー・ストラトスのように同じ名前でもあまりに違うクルマなのも面白いといえば面白い。

 番外編)ホンダクリオ店とルノークリオ

 ホンダのディーラーが1本化されてもう10年以上経つが、かつてホンダのディーラーは比較的高級な車を扱うクリオ店、スポーティなクルマを扱うベルノ店、カジュアルなプリモ店の三系列であった。ホンダクリオ店と名前が同じルノー・クリオは日本でも販売される歴代フランス車らしい雰囲気やしなやかさを強く持つコンパクトカーで、日本ではトヨタ・コルサとオペル・コルサと同じように、名前をルーテシアに変え販売されている。

 あまりどうでもいいことながら、異国で同じ名前を使っているクルマを改めてみると、クルマ自体はともかく同じジャンルに属するクルマもあるのは少し面白い。海外旅行の時などに、異国で同じ名前のクルマを見るとちょっと感慨深いかもしれない。

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