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業界ニュース 2018.10.11

日本で絶大な人気のミニバンがこの10年で10車種以上も生産終了 次々と消える理由とは

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■イプサム/ストリーム/MPV… 一世を風靡したミニバンなぜ消えた?

 日本では3列シートのミニバンが高い人気を得ています。しかし最近は状況が変わり、ミニバンも車種数が減少。通常ならフルモデルチェンジを受けても良い年数が経っても新型を投入しない「エスティマ」や「エルグランド」といった車種も増えています。いったいなぜなのでしょうか。

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 10年前(2008年)と今を比べると、トヨタではマークXジオ/イプサム/ウィッシュ/アイシスが生産を終えています。同様に日産ならばプレサージュ/ラフェスタ/キューブキュービック、ホンダではエリシオンやストリーム、マツダではプレマシー/ビアンテ/MPV、三菱はグランディス、スバルではエクシーガ(2015年にエクシーガクロスオーバー7に発展)などが終了しました。ホンダのモビリオはフリードに切り換わり、ジェイドのように新たに発売されたミニバンもありますが、基本的には車種が減っています。

 これらの廃止されたミニバンに共通するのは、エリシオンを除くと、全高がすべて1700mmを下まわることです。イプサム、ウィッシュ、ストリームなどは、スライドドアも装着されていません。

 背の低いワゴン風のミニバンは、1990年代には相応に注目されました。当時は多くのユーザーがミニバンに不慣れで、ヴォクシーのような背の高い本格的な車種の購入には踏み切れません。セダンからミニバンに乗り替える過渡的な段階で、背の低い車種も好調に売れました。重心も下がるために走行安定性が優れ、カーブなどで左右に振られにくいから乗り心地も快適です。当時はワゴンが人気を下げて車種数も減り始め、その代わりに背の低いミニバンが購入されることもありました。

 しかし2005年頃になると、ミニバンも普及の開始から約10年を経過して、珍しい存在ではなくなります。多人数の乗車や、自転車の積載といった明確な目的のあるユーザー以外、ミニバンを買わなくなりました。2008年にエクシーガが発売された時は、「どうしてスバルは今ごろになって背の低いミニバンを発売するの?」と不思議に思ったものです。予想通り発売直後から販売が伸びず、いわば苦肉の策で、SUV風のクロスオーバー7に変更しました。

 このような経緯から、背の低いミニバンは売れ行きを下げて、車種数が減ってきました。今売られているミニバンは、大半が背の高い車種です。そしてミニバンの減少傾向は、今も続いています。

■エスティマやエルグランドがフルモデルチェンジしないワケ

 トヨタの場合、エスティマは現行型の発売から12年以上を経過しながら、フルモデルチェンジを受けていません。本来であればアルファード&ヴェルファイアと同じプラットフォームを使った新型に切り換わって良いのですが、古い状態で売り続けています。これはミニバン需要の先行きが不透明で「アルファード&ヴェルファイアが新型になればそれで十分」という見方が成り立つからです。

 日産エルグランドも、発売から8年以上を経過しながら、フルモデルチェンジを受けていません。緊急自動ブレーキを作動できる安全装備の設計も古く、しかも3.5リッターエンジン搭載車のみに採用されて売れ筋の2.5リッターでは選べません。以前は北米で売られるクエストと基本部分を共通化していましたが、今はこの生産も終わってエルグランドは中途半端な状態です。

 今の日産は海外市場に力を入れて、国内ではコストを費やさない方針ですから、ミニバンもe-POWERを加えたセレナだけで十分という判断でしょう。そのためにセレナには、スポーティなNISMOも用意されています。

 このような状態ですから、堅調に売られるミニバンは数年前に比べると少なくなりました。トヨタはシエンタ、ヴォクシー/ノア/エスクァイア、アルファード&ヴェルファイア。ホンダはフリード、ステップワゴン、オデッセイ。日産はセレナ、三菱がデリカD:5という具合です。

 ミニバンが減った背景には、人気のSUVが増えたこともあるでしょう。SUVのボディはワゴンに似ていて居住性が優れ、荷物も積みやすいです。荷室に3列目の補助席を装着した車種もあり、以前ならミニバンを買っていたユーザーが、SUVを選んでいる事情もあります。

 またミニバンではなく、コンパクトカーを買うユーザーも増えました。理由は価格の上昇です。今は安全装備や環境性能の向上で、ミニバンの価格も高くなりました。10年前に売られていた先代ヴォクシーXは203万7000円でしたが、現行型は246万6720円です。2世代前のセレナ20Sは210万円でしたが、現行セレナSは244万800円です。安全装備が充実するのは喜ばしいことですが、価格もこの10年間に40万円ほど高まりました。

 以上のようにミニバンは、普及の開始から20年以上を経過して新鮮味が薄れ、SUVが充実したり、日本車の価格が高まったこともあって売れ行きと車種数が減っています。今後もミニバンは車種が少し減ることはありますが、増えることは考えにくい状況といえるでしょう。

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(くるまのニュース 渡辺陽一郎)

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