■プロボックス&サクシードにハイブリッドがラインナップ
ホンダ「N-VAN」、スズキ「スーパーキャリイ」といった新型商用車の登場で、これまでにないほど商用車へユーザーの関心度が高まっています。ビジネスで使う機会のある人には、身近で大切なツール。逆に使う機会が乏しい人には縁遠いクルマといえますが、それだけ新鮮に感じるのでしょうか。
今の乗用車は装飾が多い割に、肝心の運転感覚が曖昧だったり、シートが長時間の乗車で疲れやすかったりします。その点で商用車は仕事で使うクルマなので、不要な装飾は省きますが、走行性能、乗り心地、運転席の造りでは妥協しません。乗用車は見えない部分で手を抜きがちですが、商用車は見えない部分に開発の手間とお金を掛けています。このあたりもユーザーの共感を得やすいところでしょう。
さて、トヨタの商用車で、ハイエース&レジアスエースに次いで高い人気を得ているのが、プロボックス&サクシードです。4ナンバーサイズに収まるコンパクトな商用車で、ボンネットを備えるワゴン風のボディを備えています。
このプロボックス&サクシードは、全長が4245mm、全幅は1690mm、最小回転半径は4.9mに収まるため、狭い裏道や駐車場でも運転しやすいです。背が低く低重心なので高速道路での直進安定性が優れ、視線の位置が高いハイエースなどに比べると商用車に不慣れなユーザーも扱いやすいです。全高が1525mm(2WD)だから、立体駐車場を使いやすいメリットもあります。
ただ荷室容量は、ワンボックスバンのハイエースなどに比べるとかなり狭いですが、小さな荷物の配達などには適しています。エンジンはプロボックスが直列4気筒の1.3リッターと1.5リッター、サクシードは1.5リッターを搭載しています。
この商用車であるプロボックス&サクシードに、ハイブリッドが加わることになりました。販売店によると「発表は2018年11月と聞いています。細かな日程は未定ですが、11月の中旬から下旬になりそうです。ハイブリッドのグレード構成や価格は、今のところ分かっておりません」とのことです。
■搭載するハイブリッドシステムはアクアなどと同じか
搭載する可能性の高いハイブリッドシステムは、直列4気筒1.5リッターエンジンをベースにしたタイプでしょう。アクア、カローラアクシオ&フィールダー、シエンタなど幅広い車種に採用されています。
アクアとカローラアクシオ&フィールダーでは、駆動用リチウムイオン電池を燃料タンクと併せて後席の下に搭載しています。この方式を踏襲すると、プロボックス&サクシードのベーシックなグレードのように、荷室の床を低い位置で真っ平らに仕上げるシートアレンジは難しそうです。プロボックスF、サクシードTXのように、着座位置を少し高めにしたシート配置になるでしょう。
シエンタは駆動用リチウムイオン電池を前席の下側付近に配置しますが、そうなると床と座面の間隔を広げて高い位置に座らせる必要が生じます。これは全高が1550mm以下のプロボックス&サクシードでは難しいです。
動力性能はアクアやカローラアクシオ&フィールダーのハイブリッドと同じで、最高出力が74馬力、最大トルクが11.3kg-mのエンジンに、モーターを組み合わせます。エンジンとモーターの駆動力を合計したシステム最高出力も100馬力前後でしょう。ボディが比較的軽いので、これだけの出力があれば活発な運転感覚を味わえます。
発表が11月なので燃費数値はWLTCモードで表記されますが、従来のJC08モードでいえば29km/Lから32km/Lあたりになると思われます。燃費数値にも配慮した乗用車のカローラアクシオ&フィールダーがJC08モードで34.4km/L。車両重量が1380kgに達するミニバンのシエンタは、先ごろのマイナーチェンジでJC08モードが28.8km/L、WLTCモードは22.8km/Lになりました。商用車のプロボックス&サクシードハイブリッドは、カローラとシエンタの中間的な数値になると思われます。
このほか緊急自動ブレーキを作動できるトヨタセーフティセンスは、ヴィッツやシエンタと同じように歩行者の検知が可能になります。
価格は1.5リッターのノーマルエンジン車(JC08モード燃費は19.6km/L)に比べて、実質35万円程度の上乗せです(ハイブリッドの装備を充実させればさらに高まります)。プロボックスFやサクシードTX(170万2080円/2WD)をベースにしたタイプであれば、205万円くらいになると予想されます。
■近年は変わらないTOP5の人気ナンバー
仮にハイブリッドのJC08モード燃費が30km/L、1.5リッターノーマルエンジンとの実質価格差が35万円、実用燃費がJC08モードの85%、レギュラーガソリン価格が1リッター当たり145円として計算すると、1km当たりの走行コストはハイブリッドが5.7円、1.5リッターノーマルエンジン車は8.7円です。
燃料代の節約で35万円の実質価格差を取り戻せるのは、11万kmから12万kmを走った頃でしょう。一般的な使い方では長い時間がかかると受け取られますが、ビジネスで1年間に走る距離が伸びる場合、ハイブリッドも高効率といえるかも知れません。
ただしプリウスを相応の値引きで買えたりすると、損得勘定が違ってきます。プリウスは快適な3ナンバー車の割に燃費が優れ、価格はSが247万9091円と割安です。価格差は約40万円ですが、値引きを含めると20万円前後に縮まることもあり得ます。
そしてプリウスも荷室面積が広く、ビジネスに使うユーザーは多いです。「わざわざプロボックスやサクシードでハイブリッドを選ばなくても…」という判断も成り立ちます。
従ってプロボックス&サクシードハイブリッドのニーズは微妙ですが、トヨタは全車にハイブリッドをそろえる方針なので、販売のテコ入れも含めて設定すると思われます。
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