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業界ニュース 2018.9.15

新車購入ユーザーが本当に得してる? エコカー減税や補助金にメリットはあるのか

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■自動車購入にはさまざまな税金を払う必要があります

 自動車を購入したり所有すると、いろいろな税金を徴収されます。購入時には消費税と併せて、取得価格に応じた取得税を納めます。購入時と継続車検を受ける時には、車両重量に応じた自動車重量税が課せられます。さらに毎年、自動車税/軽自動車税を納めます。

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 しかし、近年ではハイブリッド車やクリーンディーゼル車の新車購入時、エコカー減税や補助金によって免税や補助金の交付がある車種も多いです。購入ユーザーは本当に得をしているのでしょうか。

 燃料にも税金が含まれています。ガソリンであれば1リットル当たりのガソリン税が53.8円、石油税が2.8円含まれます。つまりガソリン価格の内、合計すると56.6円が税金です。これにガソリンの本体価格を加え、そこに消費税の8%を課税する仕組みです。税金にも消費税を掛けるのですから二重課税です。仮にガソリン価格が1リットル当たり140円なら、ガソリン本体の価格は73.03円で、消費税を含めた税金が66.97円に達します。ガソリン価格の約半額が税金です。

 これら税金の内、自動車取得税/自動車重量税/ガソリン税/石油税は、すべて道路特定財源として創設されました。道路の恩恵を受けるのは自動車所有ユーザーだから、道路整備費用も負担すべきという考え方に基づき、道路整備に使うための財源として1950年代から1970年代にかけて徴税が開始されました。

 ところが道路特定財源制度は、2009年に廃止されています。つまり税金を徴収する法的な根拠が消滅したわけですが、徴税は今でも続き、一般財源(道路以外にも使う税金)として使われています。自動車のユーザーは、過去の経緯から、過剰な税金を納め続けているのです。

 このように廃止すべき税金を徴収しながら、その一方ではエコカー減税が実施され補助金も交付されています。エコカー減税は2020年度燃費基準の達成度合いに応じて、自動車取得税や同重量税を軽減する制度です。CEV補助金は、エコカー減税を免税にした上で、お金を交付する制度です。交付対象は、電気自動車、プラグインハイブリッド車、燃料電池車、クリーンディーゼル車も含まれます。

 これは筋の通らない話でしょう。まずは元・道路特定財源だった税金を廃止して、新しい税金を創設させ、その上で必要に応じてエコカー減税やCEV補助金を実施すべきです。

■税金やエコカー減税を販売店はどう見ている?

 今の自動車の税金とエコカー減税について、自動車の販売店ではどのように見ているのか、セールスマンに尋ねました。

「今では好調に売れる車種の多くが、エコカー減税対象車に該当しています。メーカーもそこは認識しているので、大量に売りたい車種は、当然のようにエコカー減税対象車です。そしてエコカー減税はかなり長い間にわたり実施されているので(エコカー減税の前身となるグリーン税制の実施は2001年)、お客様も慣れています。以前のようにTVのCMでエコカー減税をアピールすることもなく、当たり前になりました。最近はあまり話題になりません」と言います。

 話を補足すると、2018年4月から5月にかけて、エコカー減税の基準が見直されました。基準が厳しくなり、売れ筋車種でもノーマルエンジン搭載車の一部は、今ではエコカー減税対象からはずれています。それでも最近は関心が薄れ「エコカー減税対象外だから買わない」とはならないようです。

 またノーマルエンジン車がエコカー減税対象外になっても、同じ車種にハイブリッドも用意されることが多いです。そうなるとグレードを選べば、大半の車種でエコカー減税車を購入可能です。

 このようにエコカー減税は、元・道路特定財源だった矛盾のある税金を残しながら、購入時の税金を安くすることで、自動車の販売促進に役立っています。

 ただしクリーンディーゼル車の補助金は形骸化してきました。ベース車との価格差に応じて交付されますが、マツダアテンザは、2018年度の交付額が1万5000円から1万7000円にとどまり、CX-5は交付対象からはずれました。

 販売店によると「補助金が交付されることを知らないお客様も多いです。申請すれば振り込まれることを伝えると、大半が受け取られますね」と話します。

 とはいえ補助金の原資は税金なので、交付対象に含まれる車種のユーザーは、実質的に税金を少なく納めたり他人から受け取っているのと同じことになります。

 以上のように見てくると、廃止すべき税金を残しながらエコカー減税や補助金を実施して、最も大きなメリットが得られるのは国と自動車業界といえるでしょう。

■自動車ユーザーだけ多額の税金負担が続く税制でいいのか

 国にとっては、元・道路特定財源をそのまま一般財源化したのですから、自由に使える高額の税金を獲得しています。

 自動車業界にとっては、自動車を売る時の税金は減税により安くして、車種によっては補助金まで交付されるのですから、販売促進の効果が大きいです。たとえ自動車の税金が高額でも、購入時に減税や補助金を受けられれば、売れ行きにあまり悪影響を与えません。

 問題はユーザーの利益です。エコカー減税が免税になるハイブリッド車を選べば、確かに購入時の税金はほとんど支払わずに済みます。3月購入を除いて、自動車税を月割りで納める程度です。

 ところが購入後は、自動車税、元・道路特定財源の自動車重量税を徴収され、ガソリンも価格の半額近くが元・道路特定財源の税金です。自動車のユーザーだけが、多額の税金を負担し続ける仕組みになっています。

 従って自動車税制の再構築が求められています。その際にはエコカー減税の考え方とは逆に、新車購入時の税金を増やし、購入後の税金を少額に抑えることが重要です。13年を超えた自動車の増税(重課)などは論外です。今は自動車が生活必需品になり、長い間、古い自動車を使って通院や買い物をしている人達も多いからです。クルマを使う段階の税金を安く抑える必要があります。

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(くるまのニュース 渡辺陽一郎)

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