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業界ニュース 2018.9.13

アメリカでは「アクア」も「プリウス」 日本と海外で車種名を分ける理由 「86」はスラング!?

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■米国で信頼のブランド「プリウス」 ならば「アクア」も…

 日本車が海外で売られる、あるいは輸入車が日本で売られる場合、車種名が変えられることがあります。なぜ車名を国ごとに変える必要があるのでしょうか。

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 車種名に詳しく、『車名博物館PART1』(八重洲出版)の著書もある同社の吉川雅幸さん(以下:吉川)によると、理由はケースバイケースとのこと。どのような例があるのか聞きました。

アメリカではネガティブに捉えられたトヨタ「プリウスPHV」

 吉川:「プリウス」はハイブリッドカーを誰もが買える市販車として世に広め、世界にその名を轟かせています。そのネームバリューが特に大きいアメリカでは、「プリウス」=環境車、燃費がいいクルマというイメージが強く、「アクア」も「プリウスC(Cityの意味)」という名前で販売されているほどです。

 プリウスの派生モデルである「プリウスPHV」は、先代まではアメリカで「プリウスプラグインハイブリッド」と呼ばれていましたが、現行モデルから「プリウスプライム(最上の)」という車名に変更されました。「プラグイン」という名が、「プラグインしないと走れないクルマ」とネガティブに捉えられてしまったそうです。そこで、プリウスの最上級グレードのような位置づけでイメージチェンジが図られました。

 ちなみに、日本では「PHV」をアピールすべく変更されませんでした。「プリウス」の名前をしっかり育てていくうえで、このクルマも一翼を担っているため、名前を残したとのことです。

■2大スポーツカー「86」「ロードスター」、海外では…?

 販売地域からの要望や、その地域の人々へ配慮する形で、車種名が変えられた日本車もあります。

強烈なスラングだったトヨタ「86」

 吉川:トヨタとスバルのコラボレーションによって誕生したトヨタのスポーツカー「86」は、アメリカでは当初、若者向けブランド「SCION」を冠した「サイオンFR-S(FRスポーツの意味)」と呼ばれていました。「86」つまり「EIGHTY SIX」は、「何かをぶっ壊す」という意味のスラングだったからです。

 しかし、昔のAE86(カローラレビン/スプリンタートレノ)がクールだとアメリカのクルマ好きにも評価されるようになり、現代の「86」(2012年~)には、スラングのネガティブな印象はもはやなかったといいます。そこで、2016年夏の「サイオン」ブランド廃止とともに、日本と同じくTOYOTA「86」になりました。

 ちなみに、ヨーロッパでは「86」だけだとどのようなモデルか分かりづらいということで、キャラクターを示すGTを冠した「GT-86」と命名されています。地域に応じてスラングに配慮したり、車両のキャラクターをわかりやすくする狙いから、車種名を分けているのです。

「MX-5」その意味は? マツダ「ロードスター」

 吉川:「2人乗り小型オープンスポーツカー」の累計生産台数においてギネス世界記録を更新し続けているマツダ「ロードスター」は、欧州をはじめ世界的には「MX-5」と呼ばれています。Mはマツダの頭文字、Xは「RX-7」のようにスペシャルティモデルに統一して付けられる符号、5は車格的な意味合いです。かつて「カペラ」系クーペの海外名は「MX-6」でした(のちに「クロノス」系クーペの名として国内でも使用)。

 アメリカではさらにサブネームを付けた「MX-5 MIATA」とされています。「ミアータ」はコンピューターで作られた言葉で、「ラテン系と混血の日本の女の子」をイメージさせるということで命名されたものです(「ミアータ」は古いドイツ語で「報酬」「贈り物」の意味もある)。

 このクルマは日本よりもアメリカで先に発売されています。個別の愛称を好む日本では「ミアータ」を推す声もありましたが、国内営業部門からの要望で「ROADSTER(ロードスター)」に決まりました。軽量スポーツカーとして軽さやコンパクトさを実現するため、ソフトトップを重量のかさむ「カブリオレ」「コンバーチブル」タイプではなく、簡便で軽い「ロードスター」タイプにしたことが命名につながっています。これも、地域ごとの要望から車名が別れてしまった例ですね。

■フェラーリの車種名が日本で変わったワケ

 輸入車の販売名が日本で異なる例もあります。

2語が商標とバッティング フェラーリ「599GTB フィオラノ」

 吉川:輸入車を日本で販売する場合はたいてい、名前はそのままです。これは、海外の車種名は数字や記号名が多く、商標を取りやすいのと、海外メーカーならではの言葉の使い方(イタリア語の4ドア=クアトロポルテなど)があり、既存の商標に引っかかりにくいのが理由として考えられます。ただ各メーカーとも、世界展開に際しては当然各国の商標をきちんと調べます。そのなかで日本のメーカーが持つ商標とバッティングし、改名を余儀なくされることもあるのです。

 古くはオペル「コルサ」がトヨタの持つ商標とバッティングしたため、「VITA(ヴィータ)」に改名したケースもあります。近年では、フェラーリ「599GTB フィオラノ」で、「GTB」「フィオラノ」とも日本の企業が持つ商標だったことから、フェラーリ599として日本で展開していました。

 プジョーがグレード名に使用している「シエロ(スペイン語で天空の意味)」も、日本でかつてトヨタが「スプリンター シエロ」で使っていたものです。しかしこれは、何らかの形で権利がプジョーに移転しています。

日本の商標なのに変わらなかった例 マセラティ「レヴァンテ」

 吉川:マセラティ初のSUVが「LEVANTE(レヴァンテ)」です。これは「ギブリ」などと並んで地中海近辺を吹く風の名前に由来しています。穏やかな風から一瞬にして強風となり、このクルマの個性と相通じるものがあるところから命名されたものです。

 この名前、日本ではマツダの登録商標でした。もともとは1967(昭和42)年に出願されています。車両としては1987(昭和62)年に発売された「ファミリア」3ドアの寒冷地限定車(4WD)に対して使用され、その後、1995(平成7)年にはスズキから「エスクード」のOEM供給を受けた「プロシード レバンテ」として使われました。

 マツダの商標の権利が期限切れを迎えていたのか、あるいはマツダと交渉して商標の受け渡しがあったのかは不明ですが、こちらは意外な形で「復活」を遂げました。

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(くるまのニュース くるまものニュース編集部)

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