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業界ニュース 2018.8.17

【過去記事再投稿】欧州が考える次世代の環境車はマイルドハイブリッドだ

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この記事は2017年3月に有料掲載した記事を無料公開したものです。

「マイルドハイブリッド」というハイブリッド車の名前を耳にするが、振り返ると2010年、セレナが「S-ハイブリッド」という名前で、また、2012年のワゴンRでは「エネチャージ」、2014年のワゴンRで「S-エネチャージ」という名前でデビューしたが、いずれもマイルドハイブリッドだった。そしてスズキは2016年から「マイルドハイブリッド」という直球の名称を使い始めた。

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■世界初のマイルドハイブリッドはトヨタ・クラウン
しかし歴史的に見ると、トヨタが2010年にクラウン・ロイヤルサルーンで世界初のマイルドハイブリッド(THS-M)を実現している。2JZ-FSE型エンジンにデンソーと共同開発した36Vの電装、スターター・ジェネレーター(最大出力3kW)。36V鉛バッテリーを組み合わせて搭載していた。当時の10・15モード燃費比較で14%の燃費向上が実現されたが、トヨタはTHS-IIを本命として推進し、このクラウン・マイルドドハイブリッドはほとんど注目されないモデルとして忘れ去られてしまった。

ハイブリッドは日本において、トヨタ・プリウスのシリーズ・パラレル式ハイブリッド(THS-II)、ホンダのIMAハイブリッドがハイブリッド車の市場を牽引し、ハイブリッドの代名詞となった。

そのため、マイルドハイブリッドは社会的には理解されず、日産セレナにしろスズキにしろ、「マイルドハイブリッド」という名称を前面に打ち出さなかった。またこれらのマイルドハイブリッド・システムは実際に走ってみてもモーター走行を体感できないため、名前だけのハイブリッドと呼ばれることもあった。

しかしマイルドハイハイブリッドというシステムは、視点によってはなかなか期待が持てるシステムなのだ。

■マイルドハイブリッドの意義
しかし、マイルドハイブリッドは、グローバル市場から見て、これからかなり伸びると大手システムサプライヤーは考えている。というのもトヨタが採用しているTHS-IIや、より高級車が採用しているパラレル式ハイブリッドは、駆動、回生を担当するモーター、電気エネルギーを貯蔵する高電圧のニッケル水素電池やリチウムイオン・バッテリー、さらに電流を制御するインバーターやなどが必要で、これらのコストやシステム重量はかなり大きいのだ。

プリウス、アクアなどのトヨタのハイブリッドは、驚くべき大量生産による量産効果で、当初のコストの1/3以下にもコストダウンされているのも事実だが、これは世界的に見て特殊なケースだ。だから世界的に見ればA、Bセグメントといった1.5L以下の排気量のコンパクトカーには、本格的なハイブリッドシステムや最近脚光を浴びているプラグインハイブリッドはコスト的にも、システムのパッケージの大きさでも無理があるのだ。

このような理由からコンパクトカーには、マイルドハイブリッドこそ最適と大手システムサプライヤーは考えているのだ。マイルドドハイブリッドのシステムは、エンジンに直結する駆動モーターとスターターを兼ねた発電機(ISG=インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)、小容量のバッテリー、低電圧用のシンプルな制御システムで構成される。つまり、システムがシンプルだから、小質量、小スペースであり、コスト的にも安いのだ。したがって、コンパクトカーに最適だと考えているわけだ。

システムは、減速時のエネルギーをISGで回生し、バッテリーに蓄え、電装系の電力に使用する。さらに、加速時にはISGのモーター機能はベルトを介してエンジンの駆動力を短時間ながらアシストする。つまり、いわゆる本来のハイブリッドはエンジンで発電するが、マイルドハイブリッドはアクセル・オフやブレーキを踏んだ時の減速エネルギーで発電し、加速時にはエンジンの駆動を助けるのだ。また、大型車ではなくボディ重量の軽いA、BセグメントではISGによる駆動アシストはより大きな効果がある。

燃費を重視すれば、加速時のアクセルの開度がモーターアシスト分だけ閉じることができ、より加速を重視すれば、エンジンの駆動力+ISGのアシスト分がプラスに作用するという制御の作り分けもできる。だから燃費を重視したシステム設定であれば、いくら敏感な人でもISGの働きを体感するのは難しい、ということになる。

■ 次世代のマイルドハイブリッド
マイルドハイブリッドのポイントになるのはISGとバッテリーの電圧だ。本格的なハイブリッドのように500Vといった高電圧を使用すればISGの出力は大きくなる。しかしそのために電装系、インバーターなどの能力をそれに合わせた高電圧規格にする必要がある。その一方で、一般的な12Vのままでは減速時の回生電力も、駆動アシスト力も微弱なのはいうまでもない。

こうしたことから、コンパクトカーのために、コスト、効果が最も有利として選ばれたのが「48Vシステム」だ。48VのISGは減速エネルギーをより素早く蓄積し、加速時にも素早く出力できる小容量のリチウム・イオンバッテリーとを組み合わせたこのシステムは、じつはトヨタのTHS-M(クラウンのマイルドハイブリッドシステム)に結構近い存在ということに気づく。

ただ、THS-Mの時代は36Vの鉛バッテリーを使用しており、減速回生効率や駆動アシスト時の出力など電力の出し入れが不得手で、ISGの性能も高くなかった。また3.0Lエンジンを搭載し、重量もあるミディアムアッパークラスのクラウンであったことがミスマッチだったといえよう。

現在、ボッシュ、コンチネンタル・オートモーティブ、ZF、シェフラー、ヴァレオ社などヨーロッパの大手サプライヤーが開発している48Vシステムは、各自動車メーカーにアプローチを行なっており、今後は市販モデルに搭載されて登場すると言われている。

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(Auto Prove Auto Prove 編集部)

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