現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 今年、成人した娘を持つクルマ好きの父親より、小さいお子さんがいるお父さんたちに伝えたいこと

ここから本文です

今年、成人した娘を持つクルマ好きの父親より、小さいお子さんがいるお父さんたちに伝えたいこと

掲載 更新
今年、成人した娘を持つクルマ好きの父親より、小さいお子さんがいるお父さんたちに伝えたいこと

個人的なことで恐縮だが、今年、娘が成人式を迎えた。あっという間だった気がするし、正直いって長かったような気持ちもある。とりあえず、父親としての役目はある程度果たせたのかなと思う反面、一抹の寂しさがあることも否めない。成人式というひとつの区切りを迎えたことで、幼い娘と過ごした時間はもう2度と戻ってこないという現実に直面してしまったからだ。


そこで、記憶が鮮明なうちに、この場をお借りして「今年、成人した娘を持つクルマ好きの父親より、小さいお子さんがいるお父さんたちに伝えたいこと」をまとめてみることにした。娘を持つお父さん向けであることはもちろんだが、息子さんでももちろんいいし、これから父親になろうという人にもぜひ読んでいただきたいと思う。
*古い画像のため低解像度のものも含まれているが、そこはご容赦いただきたい

これぞオトナの運動会!?「クラシックポルシェスポーツデイ」に行って来た!

我が娘が小さいときにどこに出掛けたか振り返ってみた

娘が小さいとき、特に小学校に入る前は、毎週末のようにどこかへ連れて行っていたように思う。すぐ近くの公園だったこともあったし、ショッピングモールにも連れて行った。渋滞が苦手だったこともあり、実は観光地や遊園地などにはあまり連れて行っていかなかった。渋滞が苦手というのは、クーラーがなかったり、クラッチを踏む左足が疲れたり、水温や油温に気をつけなければならないクルマに乗っていたことが原因で、特に気が短かったというわけではない。

当時の筆者は20万kmオーバーのオデッセイ(RA1)や旧いポルシェ911や、空冷ワーゲンに乗っていたので、子供を乗せてもまったく不安がないとは決して言えない時期の方が長かった。メルセデス・ベンツEクラス(W124)になってからも、夏場は水温が高く、ヒヤヒヤしたものだ。

そんなクルマが集まるイベントには、娘が歩き出す前から連れて行っていた。今回、娘が成人となり、家を出たというタイミングでもあったので、自分(父親)とクルマの思い出を聴かせてくれと指令(?)を出したところ、しぶしぶ送られてきた文面の冒頭がこんな感じだった。

娘から送られた文面(抜粋)


「私は、上履きを自分で洗ったことがほとんどありません。父が、土日にかならず洗車をするので、その時いっしょに洗ってくれるからです。空が青くて、ぴかぴかの車とぬれた上履きが並んでいるのが、いつもの休日でした。そして、きまって車でラーメン屋さんや、ホームセンターかコストコへ行って、ツタヤに寄ります。そうやってなんとなく過ごしていると、いつも宿題やピアノの練習を全然やっていなくて、でも、そういうものだったし、それでどうにかなっていたし、それがなんとなくいつも楽しかった気がします。」

どんなクルマだったか、なんてことはまったく触れていない。それはつまり、彼女にしてみれば車種なんてどうでもよくて「洗車してクルマがキレイになり、どこかへ走りに行きたくなってしまった父親に連れ回された」という記憶が鮮明に(?)残っているらしい。どんなクルマでどこへ行ったか、というよりも、旧かったり故障しがちだったクルマが、洗車してキレイになって出かけることがなんとなく楽しいと思ってくれていたようだ。

幼少期にクルマに乗ったとき記憶していることとは?

その後に続く文書の引用は娘から許可が出なかった。そのため、筆者の感想だけになってしまうことをご容赦いただくとして、実際には遠く離れた親戚の家にも行ったし、有名な遊園地にも一通り行った。しかし、娘から送られてきた文面には、そんなことはひとつも触れていなかった。もしかすると、遊園地に行ったとき、筆者は移動中に運転しているときの方が機嫌がよかったのかもしれない。ひょっとしたら、アトラクションの行列で仏頂面をしていたのを見られてしまったのかもしれない。

ということから考えると、子どもたちは、どこへ行ったかとか、どんなクルマだったかというハードウエアよりも、『クルマに一緒に乗っている家族と笑ったりおしゃべりしたり、一緒に寝てしまったり』ということの方が記憶に残っているようだ。

だから、どんなにクルマの調子が悪かろうと、クーラーが効かずに暑かろうと、ちょっと異音が聴こえようとも、すぐそこの公園でもいい、家族で一台のクルマに乗って出かけるべきだ。それは子どもにとって、実はそこそこいい思い出となり、記憶に残るものになるようだ。長時間渋滞に並んだり、車内でDVDを観たりなんてことは、実はあまり記憶に残らず、人間同士の触れ合いが大事なのではないかとさえ感じてしまった。

また、彼女が詳しく書いてくれたのは、後部座席に寝転んだ時にサイドウインドウやリアウインドウを通して眺める風景と、運転席と助手席にいる両親の姿に囲まれている情景だった。彼女が小学校の後半から高校2年まで、ウチは2ドアクーペだったのだが、彼女は大きなドアを開け、フロントのシートを倒し、リアシートへ「もぐりこむ」感じだったこともあり、その風景をいつも眺めていたようだ。トンネル、夕焼け、電線、雲、空など、窓の向こうの色彩と追加でつけていたスピーカーの音と、両親の姿というのがクルマに関する思い出とのことだった。

今年、成人した娘を持つクルマ好きの父親より、小さいお子さんがいるお父さんたちに伝えたいこと

うちの娘が特別な子ではないので、小さいお子さんのいるドライバーの皆さんへアドバイスしたいことはたったひとつ。近場でも構わないので、できるだけ家族みんなでクルマに乗ってでかけた方がいいということをお伝えてしておきたい。

大事なことは行き先でも車種でもなくて、「家族一緒」だということ。そして、いつか一緒にお風呂に入ってくれなくなったとしても、家族でのドライブだけはできるだけ長く続けた方がいいということだ。

余談だが、先日の成人式も、雨の中、家族で出かけたことも思い出になったようだ。実はこのとき、代車の青いデミオだったのだが、そんなことは娘にとってどうでも良かったんだと思う。

[ライター・撮影/ryoshr]

こんな記事も読まれています

角田裕毅9位、選手権6位争いにおいて価値ある2点を獲得「強力なレースペースを示せた。シーズン最後まで全力で戦う」
角田裕毅9位、選手権6位争いにおいて価値ある2点を獲得「強力なレースペースを示せた。シーズン最後まで全力で戦う」
AUTOSPORT web
サイズも価格も近い禁断の兄弟対決!! [ランドクルーザー250]と[ランドクルーザー300]の違いって??
サイズも価格も近い禁断の兄弟対決!! [ランドクルーザー250]と[ランドクルーザー300]の違いって??
ベストカーWeb
【ポイントランキング】2024年WRC最終戦ラリージャパン後
【ポイントランキング】2024年WRC最終戦ラリージャパン後
AUTOSPORT web
無冠の帝王が汚名返上。苦節13年で初王者のヌービル「本当に長かった。大変な努力へのご褒美だ」
無冠の帝王が汚名返上。苦節13年で初王者のヌービル「本当に長かった。大変な努力へのご褒美だ」
AUTOSPORT web
フェルスタッペンがドライバーズ選手権4連覇【正式結果】2024年F1第22戦ラスベガスGP 決勝
フェルスタッペンがドライバーズ選手権4連覇【正式結果】2024年F1第22戦ラスベガスGP 決勝
AUTOSPORT web
古さと新しさが同居した天才的デザインに仰天!! ディフェンダーの「貫禄」にシビれた!!!【テリー伊藤のお笑い自動車研究所】
古さと新しさが同居した天才的デザインに仰天!! ディフェンダーの「貫禄」にシビれた!!!【テリー伊藤のお笑い自動車研究所】
ベストカーWeb
ドリキンが自腹購入したホンダ「シビックタイプR」でチューニング指南! 無限×ヤマハコラボの「パフォーマンスダンパー」は買いです
ドリキンが自腹購入したホンダ「シビックタイプR」でチューニング指南! 無限×ヤマハコラボの「パフォーマンスダンパー」は買いです
Auto Messe Web
【F1第22戦決勝の要点】 岩佐歩夢が分析するメルセデスの速さの秘密「マシン特性の不利を覆すほどのいい仕事」
【F1第22戦決勝の要点】 岩佐歩夢が分析するメルセデスの速さの秘密「マシン特性の不利を覆すほどのいい仕事」
AUTOSPORT web
1.2L 3気筒+モーター3基で300ps ルノー・ラファール E-テックへ試乗 アルピーヌに相応しい走り
1.2L 3気筒+モーター3基で300ps ルノー・ラファール E-テックへ試乗 アルピーヌに相応しい走り
AUTOCAR JAPAN
ヒョンデ「アイオニック5」がマイチェンで航続可能距離703キロに! 気になる車両価格は523万6000円から…30台限定の「コナ マウナ ロア」にも注目
ヒョンデ「アイオニック5」がマイチェンで航続可能距離703キロに! 気になる車両価格は523万6000円から…30台限定の「コナ マウナ ロア」にも注目
Auto Messe Web
『絶対完走』の重圧に耐えた勝田。来季シートがかかっていたことを示唆【ラリージャパン後コメント】
『絶対完走』の重圧に耐えた勝田。来季シートがかかっていたことを示唆【ラリージャパン後コメント】
AUTOSPORT web
米国にある「廃車の山」で見つけたお宝 40選 後編 ジャンクヤード探訪記
米国にある「廃車の山」で見つけたお宝 40選 後編 ジャンクヤード探訪記
AUTOCAR JAPAN
中型からステップアップ 人気の“ミドルクラスネイキッド”スズキ「SV650」とカワサキ「Z650RS」どっちを選ぶ?【スペックでライバル比較】
中型からステップアップ 人気の“ミドルクラスネイキッド”スズキ「SV650」とカワサキ「Z650RS」どっちを選ぶ?【スペックでライバル比較】
VAGUE
ラリージャパンで一般車の侵入という衝撃トラブルが発生! SSのキャンセルもあるなかトヨタ勢は2・3・5位に着ける
ラリージャパンで一般車の侵入という衝撃トラブルが発生! SSのキャンセルもあるなかトヨタ勢は2・3・5位に着ける
WEB CARTOP
米国にある「廃車の山」で見つけたお宝 40選 前編 ジャンクヤード探訪記
米国にある「廃車の山」で見つけたお宝 40選 前編 ジャンクヤード探訪記
AUTOCAR JAPAN
サーキット派に朗報! ウェッズスポーツ「TC105X」に16インチの新サイズ登場…マツダ「ロードスター」や走りのFF車にオススメです
サーキット派に朗報! ウェッズスポーツ「TC105X」に16インチの新サイズ登場…マツダ「ロードスター」や走りのFF車にオススメです
Auto Messe Web
【ラリージャパン2024】最終ステージでトヨタが逆転! マニュファクチャラーズタイトル4年連続獲得、豊田章男会長「感動という共感を生んだ」
【ラリージャパン2024】最終ステージでトヨタが逆転! マニュファクチャラーズタイトル4年連続獲得、豊田章男会長「感動という共感を生んだ」
レスポンス
独創的な「近未来」フォルム! シトロエンCX 5台を乗り比べ(1) モデル名は空気抵抗係数から
独創的な「近未来」フォルム! シトロエンCX 5台を乗り比べ(1) モデル名は空気抵抗係数から
AUTOCAR JAPAN

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

480.0516.5万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

9.9544.0万円

中古車を検索
オデッセイの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

480.0516.5万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

9.9544.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村