バス停も道路の中央部に
名古屋市内には、名古屋市交通局(名古屋市営バス)が運行する「基幹バス」と呼ばれるバスが2系統あります。このうち名鉄バスと共同運行の「基幹2」系統(新出来町線)は、バス停の間隔が600mほどと普通のバスよりも長く、頻度は平日朝ラッシュ時に1 2分間隔、日中でも5分ほどの間隔と、本数の多い系統です。
「基幹2」系統は、一部区間で道路の中央部(一般車の左側車線と右側車線のあいだ)に設けられたバスレーンを走ります。この「中央走行区間」と呼ばれる区間では、バス停も道路脇ではなく中央部に設けられており、交差点の横断歩道からバス停に向かうという構造になっています。
交差点によっては、たとえば左側4車線+右側3車線のうち左から左折、直進、右折、直進バスレーンというように、右折レーンの右にバスの直進レーンが並ぶ場合もあります。このような複雑な交差点をどう制御しているのか、名古屋市交通局に聞きました。
――「左折・直進・右折・直進」の交差点はどう制御されているのでしょうか?
交差点流入部では、進行方向を示す大型の規制標識が設置されているとともに通行区分が定められ、進路の変更ができなくなっています。そのうえで、基幹バスの運行と一般車両の円滑な流れを確保するため、片側4車線以上の交差点は左折、直進、右折ともセパレート信号(矢印信号)になっているので、右折する一般車と直進する基幹バスが交錯することはありません。
道路の幅員が25m未満の場合は片側3車線となり、信号もセパレートではありませんが、(直進の)バスレーンの右側が一般車の右折レーンとなるよう、交差点の手前から路面の矢印などで誘導し、基幹バスとの交錯を避けるようにしています。
いくつもある運行上の利点 しかし過去には「逆走」も
――この「中央走行区間」はバスの運行にどう役立っているのでしょうか?
「道路上の駐停車車両の影響を受けない」「左折車両の影響を受けない」「道路外の駐車場などからの流入車両による影響を受けない」といった利点が挙げられ、これにより高速かつ高密度の運行、そして定時性の確保を実現しています。
――バス利用者からはどのような声があるのでしょうか?
「中央走行区間」の構造についてのアンケートは行っていませんが、1980年代の「基幹バス」運行開始直後に行ったアンケートの結果では、運行について「たいへん良かったと思う」「まあまあ良かったと思う」という意見が8割以上を占め、多くの方から便利になったとの回答をいただきました。
――逆走してしまうケースはあるのでしょうか? どのような対策をしているのでしょうか?
「中央走行区間」の交差点では、バスレーンを走行していた一般車両が、交差点通過後に誤って反対車線のバスレーンに入ってしまったという事例も、過去に報告されています。というのも、バスレーンが交差点内で左に寄る形でS字に蛇行している箇所では、仮にバスレーンのカラー舗装に沿わずに直進してしまうと、交差点の向こう側で反対車線のバスレーンに進入してしまう場合があるからです。このような誤認を防ぐ目的で、1995(平成7)年から順次、バスレーンのカラー舗装の色を進行方向によって変えてきました。
この「中央走行区間」に特有の交差点の形状は、右ハンドル・左扉という通常のバスを使用すべく、交差点を挟む形で上下線のバス停を設置し、交差点の手前で乗り降りするようにしているためです。
※ ※ ※
名古屋市交通局は、「右折レーンの右側を『基幹バス』が走っているので、慣れない方は戸惑われることもあるかもしれませんが、進行方向を示す大型の規制標識やセパレート信号などをよく確認して運転していただきたいと思います」といいます。交差点においては、カラー舗装の色に注意してほしいとのことです。
なお、この「基幹バス」のバスレーンは、平日午前7時から9時、17時から19時のあいだは「バス専用」ですが、それ以外の時間帯は「バス優先」で、一般車両の通行も可能です。バス専用時間帯には、バス停の脇などに監視員を配置し、一般車がバスレーンを通行しないよう誘導しているそうです。名古屋市交通局はこの「中央走行区間」について、今後も現行通り運用していく予定だといいます。
【地図】名古屋独特のバスレーンがある区間
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