■トヨタ「スターレット」のレース仕様「スパカップ・スターレット」とは
2024年1月25日にTOYOTA GAZOO Racing South Africa(以下TGR SA)はトヨタ「スターレット」のレース仕様をお披露目しました。
かつて日本でも販売されていたスターレットですが、南アフリカではどのような進化を遂げ、どのようなレースに参戦するのでしょうか。
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日本でスターレットと言えば1973年に登場したコンパクトハッチバックが印象的です。
当時のスターレットは3ドア/5ドアをラインナップ。その後、モデルチェンジを重ねて、5代目モデルが1999年に生産を終了したことで日本での歴史に幕を閉じました。
その後、後継モデルとして「ヴィッツ」が誕生します。さらにはそのヴィッツも2020年のモデルチェンジで「ヤリス」に変わることで車名がなくなっています。
このように日本ではトヨタのコンパクトハッチバックの名が様変わりしていく中で、2020年9月に南アフリカ市場でスターレットの名が復活を果たしました。
約20年ぶりの復活となったスターレットは、スズキ「バレーノ」のOEM車として登場。2022年5月にはマイナーチェンジも行われています。
なお南アフリカ市場では、2019年1月からトヨタから豊田通商にアフリカでの営業業務が全面移管されています。
加えて、将来的にアフリカ市場で中間所得層が拡大することを見据えた動きとして、トヨタブランドの販売チャネルを生かした小型車販売とアフターサービスの強化を図っています。
その一環として、スターレットが復活。同じく南アフリカ市場で2021年10月にスズキ「エルティガ」のOEM車で「ルミオン」。2023年1月に同じく南アフリカでスズキ「セレリオ」のOEM車としてヴィッツが相次いで復活しました。
話はスターレットに戻り、2022年5月にはスターレットをベースにしたラリー仕様をTGR SAが開発。
当時、トヨタ南アフリカ副社長、マーケティング担当のグレン・クロンプトン氏は「スターレットは当社にとって重要なモデルであり、ラリーへの参戦は南アフリカの熱心なラリーファンに販売するチャンスを与えてくれます」とコメントしていました。
そして今回、新たにWRC(世界ラリー選手権)に参戦するGRヤリスRally 1/Rally2と同じようなカラーリングを施した「Supa Cup Starlet(スパカップ・スターレット)」が登場。
見た目は純正と比べて専用のボンネット(ダクト付き)、フロントバンパー、サイドスカート、オーバーフェンダ、GTウイングを装着。
足元にはブラックホイールに加えてタイヤはダンロップのSPORT MAXXを履いています。
このスターレットについて、TGR SAの担当者は次のように語っています。
「Supa cup という現地のBセグハッチバックのシリーズ戦用の競技車です。スターレットの他にフォルクスワーゲン『ポロ』なども参戦しています。
なおトヨタサウスアフリカがこの競技用スターレットを開発・製作をしてカスタマーサポートも行う予定です。現状1台のみ製作しており、現在2台目の製作を予定しています」
※ ※ ※
日本では久しく名前の聞かないスターレットですが、南アフリカではレースに参戦するなど注目されるクルマとなっているようです。
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