もくじ
ー 最新型まで3台乗り継いだ現在の感想
ー 日常使用における期待できる経済効果
ー 下取り、補助金まで含めた実際の経済性
ー 日々の使用での便利、不便なこと
ー 最新型についての満足と不満
ー 一般のひとにとってのリーフ購入の関門は?
最新型まで3台乗り継いだ現在の感想
EVのもたらす運転の楽しさと感動を求めていたら、とうとう所有したリーフも3台目になってしまいました。航続距離が伸び、加速も一段と良くなった最新EVの魅力を日々感じています。
この最新型で、EVとして実用性のあるクルマに、やっとなったと思いました。それに加え、改善されたアクセル操作のなめらかさや乗り心地の良さは、高級感を感じさせ、EVの魅力を一段と高めています。
買い替えるごとに、機能と性能が大幅にアップし、その度に大きな感動を受けました。パソコンの創成期と全く同じです。
特に、最新型におけるバッテリー容量の増加は、期待以上に利便性を向上させました。また、そのEVとしての完成度の高さには感心しています。多くのひとの日常使用では、過不足のないものになったのではないでしょうか。
最初のリーフは、大きめのハッチバックのクルマを探している中で、たまたま出会って購入したクルマです。もちろん、試乗会でEVの魅力を強く感じたことも決め手になっています。
今後は、車種の展開と、コストをいかに下げるかがポイントになりそうです。
まずは日常使用で、経済効果がどれくらい期待できるかをお伝えできればと思っています。
日常使用における期待できる経済効果
多くのひとがEVに期待するメリットは、電気代の安さです。この安さは、日常の行動範囲を広くさせ、日常使用ではその費用を考える必要がなくなりました。
リーフの電気代は、遠出時の充電代を含めても月に2000円以下となっています。これを、家族の乗っているハイブリッド車C-HRのガソリン代と比較すると、年間で約5万円ほど少なくなっています。走行距離は、どちらも年に1万km位です。
日常の充電は、自宅での割安な夜間充電を利用。遠出時は、日産のサポートサービス「つど課金プラン」によって充電しています。また、公共機関や道の駅などにある無料の充電スポットを活用すると、さらに安くすませることも可能です。
自宅に充電用コンセントを設置できない方は、日産の「使いホーダイプラン」も選択できます。このプランは2000円/月で、全国にある多くの急速充電設備を無料で利用できます。
整備点検時の交換部品も、ほとんどありませんでした。この6年間で、実際に交換した部品は、ブレーキオイルとワイパーゴムのみですんでいます。
また、税金も優遇されています。自動車税は2.95万円と、排気量1.0ℓ以下のガソリン車と同じです。特にエコカー減税で2年目は7万5000円でした。重量税も同様で、最初の5年間は免税となっています。このようにランニングコストは安く、十分満足できるものです。
下取り、補助金まで含めた実際の経済性
これまで所有した3台は、全てグレードXを購入しました。グレードGはフル装備となっています。
特に最新型では、自動運転が楽しさや感動をもたらすものとは思えなかったので、プロパイロットのないXを選択しました。また自動運転中の事故などを嫌ったのも理由のひとつです。
1台目の青色のZE0型24kWhは2011年12月に、2台目となるオレンジ色のZE0型30kWhは2016年1月に、それぞれ購入しています。この2台目はバッテリー容量の増加だけではなく、強い回生ブレーキとなるBモードの追加に加えて、暖房がヒートポンプ方式になりました。そして、最新型のZE1型40kWhは赤色で、2017年11月に納入されました。
車両本体のオプション込みの購入金額は、それぞれ1台目が394万円、2台目が380万円、3台目が357万円。最新型はバッテリ容量が大幅に増えているのに2台目より安く、コスパがとても高くなっています。これが原価通りなら、今後のコストダウンも大いに期待できます。また補助金は、年々金額が減ってきており、それぞれ78万円、51万円、40万円でした。今後も徐々に減っていきそうです。
それまで乗っていたリーフのディーラーでの査定額は、決して満足できる金額ではありませんでした。1台目の青色リーフの査定額は、使用月数50カ月で52万円、2台目のオレンジ色リーフは、使用月数23カ月で110万円でした。
特に2台目は2年未満であるにもかかわらず、1/3以下となっており、とても残念な金額です。ただし、見方を変えると、その分リーフの中古車はお買い得になっているのかもしれません。
日々の使用での便利、不便なこと
最新型では、自宅での夜間充電1回で、1週間以上は余裕で走れます。ガソリンスタンドには行かずに、自宅で週一度充電するだけで済むのは、とても快適な状況です。
田舎では、ガソリンスタンドも減ってきており、特に便利かと思います。ただし、日常の走行距離は、1日にだいたい20km位です。
乗る前に、スマホからエアコンを入れることを指示できるのは、冬の時期などでは重宝します。また、暖房もヒートポンプ方式になってから、1~2分で熱風が出始めるのは、寒い時にはとても助かります。
忙しいと、なかなか家で好きな音楽を聴く時間がとれません。しかし、リーフの車内は、とても魅力的なリスニングルームとなります。音楽好きには、このようなEVはとても便利なクルマとなります。
リーフの購入を考えた時、一番やっかいに感じるのは、充電のことだと思います。特に、遠出する時は、目的地周辺の充電スポットの確認は必須です。
それと、途中での充電時間を事前に考慮する必要はどうしてもあります。最新型になって、驚くほど改善されましたが、なくなることはありません。
休日の遠出はしないので、充電スポットを利用するのは、ほとんど平日です。しかし、平日でも充電スポットでの順番待ちはどうしてもあります。自分のクルマの充電時間は気になりませんが、充電の順番待ちの時間はちょっと辛く感じます。まして、遠出が休日の場合は、それなりの時間的余裕が必要でしょう。
充電の問題は、バッテリー容量が大きくなれば、かなり解消します。しかし、クルマ本体の価格との兼ね合いもあり、まだしばらくは運用で工夫するしかないと思われます。
最新型についての満足と不満
最新型での航続距離の改善効果は大きく、フル充電で真夏や真冬でも200km位は走れます。気候の良い時期では、250km以上の走行も可能です。
遠出の時の往復の走行距離は200~350kmなので、途中での追加充電も1~2回で済むようになったのには、十分満足しています。
それに加え、50km/hあたりを超えてからの加速性能が改善されており、インパネ表示の工夫も利便性を高めています。また、静寂性と乗り心地良さが、徹底的に追及されており、メーカーの強いこだわりを感じられました。
とても残念だったのは、外部用100V電源のオプション設定がなかったことです。災害時やアウトドアレジャーに利用でき、すでに多くのクルマで実現されている機能なのに、ないことが全く理解できませんでした。
また、Wi-Fiの通信機能がありません。ファームウェアや地図データの更新は、その度にディーラーに出向ないと対応できません。このIoT時代に、次世代のクルマを標榜しているのに、ちょっと寂しい気がしました。
購入時の不具合として、2台目では通信ユニットがしばらく使えず、ユニットの交換になりました。また、3台目では最初ナビソフトの位置認識が悪く、知らない土地で何度かまごつきました。これは、ファームウェアの更新で治りましたが、なぜこのような状態で納車されたのか、とても疑問です。工場での検査体制の甘さを、大いに感じることになりました。
一般のひとにとってのリーフ購入の関門は?
最近、家族も含め4名もの身近なひとが新車を購入しました。皆AUTOCAR上のリーフの記事を読んでいますが、彼らにとってリーフは検討対象にすらなっていません。何かに不安を感じ躊躇するというより、そもそも候補にあがらないのが実態です。
多くのひとは、航続距離も長くなく、価格も安くないので、最初から選択肢に入らないのかもしれません。それに、EVにする必然性が特にないのも事実です。また、充電に関する知識はあまりなく、EVを面倒なクルマと感じてしまうのではないでしょうか。
多くのひとの選ぶ基準は、希望する車種選択とその大きさで始まります。そして運転席に座り、試乗で良さそうなものを候補としてあげます。最後に予算との相談で購入するクルマが決まっていきます。
徐々に電気自動車をと言って検討を始めるひとも増えてくるかもしれませんが、今は人気車種であるSUVやミニバンへのEV展開が必要のように思われます。
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