日本のスポーツカーが海外で人気だという知らせは、日本人としてはうれしいものである。しかし、度を超えると…正直驚きの方が勝る。今回のニュースは、新車価格の5倍近い値段で落札された、日本が誇る名スポーツカー「ランエボ」のお話である。みなさんはどう思われます?
文:古賀貴司(自動車王国) 写真:ベストカー編集部
ええええ、2400万もすんの!? 2000年代の三菱車がスゴイことになってる件
【画像ギャラリー】ほぼ新車じゃん!! 約2400万で落札されたキレイすぎるランエボIX MRの姿がコレ(10枚)
■ついにランエボが2000万円オーバーに…
こちらが約2400万円で落札されたランサーエボリューションIX MR。ランエボIXの熟成版として2006年から販売され、人気高のため追加生産も行われた。
中古車に定価は存在しない。そして、供給量が増えることはなく、中古車相場は需要と供給が支配している。とはいえ、まさか三菱ランサーエボリューションが約2400万円もする時代がやって来るとは想像できなかったはずだ。
アメリカのオンライン自動車オークションサイト「Bring A Trailer」で先日、2007年式三菱ランサーエボリューションIX MR」が16万1000ドル(約2400万円)で落札された。
走行距離が僅か461マイル(約742km)だった、というのが大きな要因だろうが、それにしても…である。そしてこの車両、完全にノーマル状態を維持している、ということも高額落札に繋がったようだ。
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■いずれ日本の相場にも影響を及ぼす!?
ハードなカスタムをするオーナーも多い中で、このノーマル状態、低走行で保管されていたのが高値に繋がった模様。
出品者が新車時、ディーラーに支払った総額は3万7424ドル。現在は約5倍の価格で売却されたことになる。もちろん、Bring A Trailerで売却された中で最高額のランサーエボリューションとなった。
かつての最高金額は2022年に落札された2台のランサーエボリューションIX(2,200マイル走行のスペシャルエディションと809マイル走行のMR)で、いずれも9万ドルだった。
では、日本での相場がどのくらいか気になったので見てみると、走行距離が少なく改造が施されていないもので1,000万円弱だ。
今回のアメリカでの落札価格は、いずれ日本におけるランサーエボリューション相場へも影響を及ぼすことだろう。それにしても高い…、高過ぎる…と言いたくなるものだが、これが中古車相場の面白いところでもある。
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■動態保存ってのがスゴイ!! しかも相当三菱好きってのがアツい
インテリアも写真で見る限り相当綺麗な状態。MR独自の赤いシートステッチなども色鮮やかな状態なのが見て取れる。
三菱がアメリカに持ち込んだランサーエボリューションXIの台数は約8200台強と推測され、そのうちランサーエボリューションIX MRは4000台強だったと言われている。そういう意味では、そこまで希少価値が高いわけでもない。
Bring A Trailerのコメント欄を読み漁ってみると出品者は普段、2003年式のランサーエボリューションに乗っていて、当該車両は大切に保管してきたようだ。
それにしても17年間も動態保存するとは、よほどのランサーエボリューション愛好者なのだろう。出品者によるBring A Trailerでの履歴には、1986年式三菱スタリオンへの入札があった。残念ながら落札には至らなかったようだが、三菱車ファンであることが推察できる。
なお、当該車両には出品者が購入していたスペアパーツ(オイルフィルターやOリング)、ランサーエボリューションが取り上げられた雑誌多数、新車カタログ、Tシャツなどが付属する。出品前にエンジンオイルとバッテリーも交換されたそうだ。
今回の落札者は、果たしてこのランサーエボリューションを運転するのだろうか? それとも、動態保存してさらなる価値の向上を待つのだろうか? そんなことも気になってしまう。
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みんなのコメント
結局、買えなかったなぁ。ランエボオーナーになってみたかった。
もう人生の終盤戦。棺桶には三菱のエンブレムとラリーアートのエンブレムでも入れてもらおうかな。
青春をありがとう!
WRCで勝つためだけにメーカーがチューンドカーを作ったというような車で、今の車にはない荒々しさが最高でした。
外観も普通の人が見たら改造車?としか思えない下品さもあって、本当に今でも欲しい一台です。
もう、値段は処分した時よりかなり上がってますけどね。