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フォルクスワーゲンのフル電動SUV「ID.4」国内販売スタート

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フォルクスワーゲンのフル電動SUV「ID.4」国内販売スタート

フォルクスワーゲングループ ジャパンは2022年11月22日、 電気自動車専用のアーキテクチャー「モジュラー エレクトリックドライブ マトリックス(MEB)」を採用したフル電動SUV 新型「ID.4(アイディ フォー)」を正式発売した。導入されるのは「ID.4 Lite Launch Edition」、「ID.4 Pro Launch Edition」の2グレード。なお、「ID.4」の政府EV補助金は65万円となっている。

ID.4は、フォルクスワーゲンとしてはID.3に続く2番目のBEVだ。ID.3が5ドア・ハッチバックで、ヨーロッパ市場をターゲットにしているのに対し、ID.4はクロスオーバーSUVでグローバル戦略車とされている。もちろん新開発のMEBプラットフォームを共通採用している。

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ID.4はヨーロッパで2020年9月に発売され、大マーケットのアメリカ市場には2021年前半から現地生産で発売されている。そして2021年に世界カーオフザイヤーにも選ばれている。

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アメリカにおいては「GTIのように走り、ティグアンのような広いパッケージングを持ち、ビートルのような目的を持つ」とアピールされている。もちろんもう一つの大市場である中国でも上海・安亭(上海汽車)、仏山(第一汽車)の2工場で現地生産が行なわれ、販売されている。

ID.4は、現在のトレンドに合わせたSUVタイプで、フォルクスワーゲンらしく万人のためのクルマと位置付けられているのだ。

MEBプラットフォームをベースとしており、大容量のバッテリー搭載による長い航続距離、前後の短いオーバーハングとロング・ホイールベースによる1クラス上の広々とした室内空間と、大きなラゲッジ容量、床下バッテリー搭載による低重心化、リヤモーターリヤ駆動レイアウトによるダイナミックなドライビングなど、電気自動車でしかできないメリットを最大限に活用している。

搭載されるバッテリーは、ID.4 Pro Launch Editionは77kWhで、出力204ps/310Nmのモーターを搭載。0-100km/h加速は8.5秒で、最高速度は160km/h(リミッター)。最大航続距離は561km(WLTC モード)となっている。ID.4 Lite Launch Editionは52kWhのバッテリーを搭載。170ps/310Nmのモーターを搭載し、航続距離は388km(WLTC モード)となっている。

なおバッテリー部の温度管理は厳密に25度を保つように水冷システムでコントロールされ、高出力充電にも対応し、長寿命を確保している。バッテリーの保証は8年間/16万km。

充電は77kWhのバッテリー容量を備えたID.4 Pro Launch Editionの場合、90kW出力のCHAdeMo急速充電器で、バッテリー警告灯が点灯してから80%までの充電時間が約40分、6kWの普通充電の場合はバッテリー残量0%から満充電までの時間が約13時間となっている。

ボディサイズは、全長4585mm、全幅1850mm、全高1640mm、ホイールベース2770mm。そして駆動用のモーターを含むe-アクスルをリヤに搭載するRR駆動方式だ。フロントアクスル部には温度コントロール用ラジエーター、エアコン類を収納している。駆動モーターは高密度化されたヘアピン巻線式の永久磁石同期タイプで、水冷冷却方式を採用。

サスペンションはフロントがアルミ材を多用したストラット式、リヤがマルチリンク式。ブレーキはフロントがベンチレーテッド・ディスク、リヤはRR駆動により回生ブレーキ力が得られるために軽量なドラム式を採用。このドラム式ブレーキは、ブレーキシューの磨耗による交換はなしとされている。

エクステリアデザインは力強いSUVらしいプロポーションと、近未来的なシームレスなスタイルが特徴で、全体にクリアで流れるようなデザインとなっている。また高速電費を重視し、Cd=0.28という優れた空気抵抗係数を実現。なおホイールは18インチと20インチが設定されている。最低地上高はSUVというキャラクターに合わせ、160mmとやや高めになっている。

インテリアは、ティグアンなど1クラス上のクルマを上回る広さを持ち、リヤ・シートの足元スペースもきわめて広い。また、ラゲッジ容量は543L/1575Lと驚異的な容量となっている。

インテリアの操作系は、若い世代のユーザーに合わせ、物理スイッチを廃止して12インチ(Liteグレードは10インチ)のディスプレイでの操作に集約され、スマートフォンのような操作を行なうか、触覚フィードバックを付きのマルチファンクション・ステアリングホイールで操作することができる。

そして、従来のシフトセレクターに相当するスイッチは、メーター・ディスプレイの右側に配置され、B/D、N、Pを操作できる。

ID.4は、フォルクスワーゲンの電気自動車戦略を代表するEVであり、誰が乗ってもEVのメリットを十分に感じられるクルマといえる。そして、今後は既にヨーロッパで発表されている前後にモーターを搭載した高性能なGTXと、さらに高出力の4MOTIONモデルも日本への導入が予想される。

価格

なお新型ID.4は、12月12日~12月25日までの期間限定で、TOKYO MIDTOWN ATRIUM (東京ミッドタウン・アトリウム)にる体験型ポップアップスペース「ID.SQUARE」を設置し、展示される。

また、このスペースで「ID.4」のテレビCMと連動した特別な写真が撮れるフォトブース、アンバサダーによるトークイベント、お菓子つかみなど、楽しめる様々なプログラムが実施されることになっている。

ID.SQUARE公式サイト:https://www.volkswagen.co.jp/ja/magazine/id-square.html

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