新車試乗レポート [2024.02.11 UP]
新型スイフトに驚かされたこと【九島辰也】
文●九島辰也 写真●スズキ
スイフト また良くなりました【池田直渡の5分でわかるクルマ経済】
スズキという会社はとても不思議に見えます。もちろん歴史ある自動車メーカーで世界で戦ってきた実績は十分なのは理解していますが、走りの味付けがとてもヨーロッパブランド的に仕上がっているのには驚かされます。思いのほか走りがしっかりしてワインディングを楽しめる仕様になっているんです。
初代スイフトスポーツ
それを薄々感じ始めたのは2005年リリースの初代スイフトスポーツ。箱根で行われた試乗会ではその走りに度肝を抜かれました。イメージはVWゴルフに近く、コーナーを軽快に駆け抜けていく。国産のコンパクトカーに“味”のない時代だっただけにインパクトは大きかったです。二世代目はそうでもありませんでしたが、2016年の三世代目もよかった。あまりのクオリティの高い走りに、いったい誰がどこでテストドライブを繰り返しているのか、開発陣に質問攻めしたくらいでした。
そんな背景があって、先日試乗した新型スイフトもまたかなりいい塩梅に仕上がっていました。しかも“スポーツ”ではなく、スタンダードのモデルなのにいいんです。
スズキ スイフト
ステアリングを握ったのはスイフト ハイブリッドMZ。その2WDのCVTです。エンジンは1.2リッター直3DOHCのマイルドハイブリッドでパワーは82ps。モーターはエンジン始動時と加速時にエンジンをサポートします。5MTもラインナップされるそうですが、今回残念ながら試乗車は用意されませんでした。あらかじめ言いますが、このエンジンを5MTで走らせたら相当楽しそうです。
走りの味付けは今回もヨーロッパ車的でした。ボディがしっかりしていて、ステアリング操作で足さばきをキレイにコントロールできる感じです。澱みがないすっきりした気持ちのいい足の運びはクルマ好きを満足させるでしょう。また、ステアリング自体も良くて、パワステのセッティングはとてもナチュラル。センター付近の遊びもそうだし、戻そうとする反力も変に強かったりしません。しかもグリップの太さもグッド。適度な細さで路面からの情報を手のひらに伝えます。この辺のさじ加減は絶妙ですね。太いと細かい入力がスポイルされますから楽しめません。
スズキ スイフト
乗り心地に関しては路面状況で変わります。16インチのタイヤでは若干細かなピッチングが発生していましたが、それもほとんどが許容できる範囲。広い領域の周波数をうまくいなしている気がします。試乗会場周辺は特にアスファルトの状態が良くないので気になるところもありますが、想定内ってところでしょうか。
安全装備の電子デバイス系では、ドライバーモニタリングシステムがスズキで初採用されています。これはカメラがドライバーの顔をモニタリングし、脇見運転や居眠り、眠気などを察知するものです。で、このカメラの位置がグッド。センターモニターの横にあるので、ステアリング上の12時の位置でハンドルを握っても機能します。何が言いたいかというと、某メーカーのカメラはステアリングコラム上部にカメラがあるので、そこで握るとアラートが作動します。「正しい運転姿勢を取ってください」と言った内容の。それって結構邪魔なんですよね。長距離走っていると12時の位置でハンドルを握る人は少なくないと思います。
スズキ セーフティ サポート作動イメージ
その他にもいいところはたくさんあります。ACCの起動がワンタッチでできたり、エンジンスタートと同時に周辺画像がモニターに流れて発進時の注意喚起をしたり。シフトの長さもいいです。ドラポジからスッと左手を伸ばしたところにノブがあります。ただ、このシフトはDレンジとMレンジの間にゲートが必要です。そうでないと発進時にいつもMレンジに入ってしまう。その都度目線を落としてのシフトチェンジは危険ですからね。確かスペーシアもそうだったかと。ここは改良ポイントかな。
というように走りに驚いた新型スイフトですが、個人的にはデザインが今一つのような気がします。“カッコイイ系”なのか“かわいい系”なのか、中途半端に見えます。新色のクールイエローを見ると“かわいい系”を目指したのかな。“カッコイイ系”に振るのはスイフトスポーツにお任せなのかもしれませんね。それにしてもこの走りであれば、スイフトスポーツは相当期待できます。う~ん、早く乗ってみたい。
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みんなのコメント
楽しみだな。
ちなみにスズキはバイクも良いですよ。
モトGP復活して欲しいです。