2021年6月4日、世界に先駆けて、国内で予約注文専用の「limited」が発表された日産の新型EV「アリア」。デリバリー開始は、2021年10月とのことだ。
未来感のある内外装デザインや、電動4WD「e-4ORCE」による走行性能の高さなど、前評判も高いアリアだが、一番安いグレードの「B6 limited」でも車両本体価格は税込660万円となかなかの高額で、簡単に手を出せるクルマでない。
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しかし、ご存じのとおりEVには国や自治体からの補助金が出る。補助金の額次第では、購入検討したい!! というかたもおられるのではないだろうか。
補助金を最大限活用すると、アリアはいったいいくらで購入できるのか。
文/吉川賢一
写真/NISSAN
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新型アリアの免税は最大で30万円
2021年6月4日に日本専用の予約注文限定車を発表した新型EV アリア(全長4595×全幅1850×全高1655mm)
本題に入る前に、まず「補助金」の詳細について確認していく必要がある。新車でEVを購入すると、各種税金で免税となるものがあるほか、
1.国からの補助金
2.県からの補助金
3.市区町村からの補助金
といったかたちで、各行政機関から補助金を受けることができる。
まずは、新車登録時の免税。新車EVの場合、環境性能割が非課税(3万9500円×3年=11万8500円 ※2.0Lの場合)となり、自動車重量税も免税(4万9200円)となる。さらに、東京都と愛知県では、自動車税が免税となる(約12万円)。
合計すると、東京都と愛知県では、免税一切なしの2.0Lガソリン車と比較して約30万円近くは安くなる。65歳以上の方の場合はさらに、最大で10万円のサポカー補助金を受けられる。
国からの補助金は最大で82万円
都道府県や市町村からの補助金も用意されている。東京都の場合は、条件有で45万円、神奈川県の場合は、新車EV購入補助金10万円と、各地方自治体で条件、金額にかなりのばらつきがある
次に、国からの補助金交付額は、そのEVの充電一回あたりの走行可能距離や用途(V2Hができるか否か)で金額が決まっている。
例えば、40kWhのリーフは補助金額42万円、テスラ モデル3は40万円、ホンダeは23.6万円、MX-30 EVは16.2万円など、だ。アリアの場合だと、リーフと同じく42万円となる(見込み)。
さらに、環境省が推進している「再生可能エネルギー100%電力利用の場合に出る補助金」もある。
例えば、お住いの一軒家またはマンション等の太陽光発電などで自家発電が可能な個人の方などだ。ただし「4年間のモニタリング調査」が前提なので、途中で解約することは原則できない。なお、再エネ電力証書を購入することでも受けられる(詳しくは、環境省のHPに詳細な内容があるのでこちらを参照してほしい)。これが40万円。
これらを合計すると、アリアの場合は、国から最大で82万円の補助金を受けることができる(※参考:環境省_大気環境自動車対策_省エネ100%電力調達案件について)
地方自治体の補助金はバラバラ
新車EVの購入に関しては国以外にも地方自治体の補助金などもあり、さまざまな条件によって補助金額が変わってくる(画像:日産公式HPよりスクリーンショット)
都道府県や市町村からの補助金に関しては、各行政機関によって、内容にかなりばらつきがある。
例えば、東京都在住の方(個人)の場合、東京都からの補助金は45万円だ(初度登録が令和3年4月1日から令和5年2月24日までの間)。さらに、上記の環境省の「再生可能エネルギー100%電力利用」を併用すると60万円にアップする。
神奈川県在住の方の場合だと、新たに住宅等へV2Hを導入する場合の設備費用補助として上限20万円と、新車EV購入補助金10万円(PHVだと5万円)が得られる。
横浜市の場合はマンションなどの集合住宅向けに、普通充電設備や充電コンセントスタンド費用を上限15万円、充電コンセント1基あたり上限額8万円の補助金が用意されている(ただし、補助対象経費から経済産業省補助金を除いた額の3分の1という条件付き)。
愛知県は、中小企業等の事業者、自動車リース事業者に対して、上限40万円の補助金(ちなみにFCVだと60万円)が用意されている。
また県独自として、EVおよびプラグインハイブリッド車に、自動車税種別割を課税免除としている(排気量1.8LのPHEVで新車新規登録の初年度分2万4千円、その後5年度分の18万円が免税)。
大阪府の場合だと、府としての独自政策はないが、泉大津市では、電気自動車(EV)用充電スタンド設置補助として上限2万円の補助金が用意されている。
結局アリアlimitedは実質いくらで買える?
アリアB6 limited(2WD、66kWh)は、国・地方自治体の補助金を最大限使うと、508万円まで価格を下げられる可能性も。ただし、新規V2Hの導入やソーラーパネル工事などが伴う場合がある
アリア「B6 limited」(2WD、66kWh)は車両本体価格が税込660万円だ。この場合の支払額を概算すると、
(1)都内在住、65歳以上、戸建てでV2Hを新規導入した方の場合
支払額=車両代660万円-国の補助金(42万円+40万円)-東京都補助金(60万円)-サポカー補助金(10万円)=508万円
(2)神奈川県在住(65歳未満)、戸建てでV2Hを新規導入した方の場合
支払額=車両代660万円-国の補助金(42万円+40万円)-神奈川県の補助金(30万円)=548万円
という結果となる。これに、環境性能割や重量税の免税分(最大30万円分)が加味される。支払額だけ見れば、ずいぶんと安くなったようにも感じるが、これには、新規V2Hの導入やソーラーパネル工事など、さまざまな出費が伴う必要があることも忘れてはならない。
通常版アリアの車両本体価格は540万円程度スタート?
アリアlimitedを販売終了したのちに発売されるカタログモデルは「補助金込みで約500万円スタート」になるという(写真:アリアlimited)
日産アリアの国内マーケティング担当者によると、アリアlimited販売終了後のカタログモデルは、「補助金込みで約500万円スタート」になるという。
ということは、補助金分約42万円(国からの走行可能距離についての補助金のみを考慮)を見込むならば、税込540万円あたりが販売価格となると予想できる。日産リーフは税込332万円なので、その倍近いスタート価格となる。現ラインアップだと、シーマ(税込823万円)に次ぐ高額車だ。
お住まいの地域によって、アリアを含むEVを手にできる価格には、かなりの差があるようだ。詳細を知りたい方は、お住まいの都道府県や市町村でどういった補助金を用意しているか、調べてみてほしい。
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みんなのコメント
後押しするためのもの
アリアの客層は「補助金無しでも買う」富裕層
この時点でアンフェアな制度だし
日産に甘えを生んで原価低減努力を削ぐ制度
まあEUはもっと甘えを許してるけど
でも今の安っぽいボロクソ軽でいいや✌️通勤メインだし、クソ田舎の手取り20万円ボンビーだからあんまお国に課金したくないし😏