現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 日本で発売される可能性は?テスラの近未来EV「サイバートラック」の独創的すぎる世界観

ここから本文です

日本で発売される可能性は?テスラの近未来EV「サイバートラック」の独創的すぎる世界観

掲載 27
日本で発売される可能性は?テスラの近未来EV「サイバートラック」の独創的すぎる世界観

アメリカの電動輸送機・クリーンエネルギー関連ブランドのテスラが開発した「サイバートラック」(Cybertruck)が2024年2月15日、日本で初めて披露された。EV(電気自動車)である以上に興味をひく独創的なスタイリングは、これからの人とクルマの関係にどんな刺激を与えてくれるのだろう。

テスラが放つ〝デザインの魔力〟

ロールス・ロイスとイリス・ヴァン・ヘルペンがコラボ!オートクチュールにインスパイアされた「ファントム・シントピア」が登場

横長のLEDヘッドライトがクールなフロントマスク。日本で販売される際、ナンバープレートが目立ちそうだ。

テスラが作るEVは、初の生産モデル「ロードスター」(2008年)以来、どれも世界的な反響と販売台数を記録してきた。「ロードスター」はオープンボディのスポーツカー、続く「モデルS」(2012年~)はアッパーミドルクラスのセダン、「モデルX」(2015年~)は跳ね上げ式ドアを備えた大型のクロスオーバーSUV、「モデル3」(2017年~)は小型ラグジュアリーセダン、「モデルY」(2019年~)はミドルクラスのクロスオーバーSUVと、バラエティに富んでいる。

しかも、ガソリンなどの燃料を使って走行エネルギーを生み出す既存のエンジン搭載車との違いも明確だ。大きく場所をとるエンジンは乗員が座るキャビン前方に搭載されることがほとんどだが、モーターと制御機器を搭載するEVはパワーユニットを小型化できるため、キャビンを大きくとったデザインが可能になる。さらに、クルマの顔にあたるフロント部分中央に、エンジン冷却用の空気取り入れ口(フロントグリル)をデザインする必要もない。テスラのEVは、いずれも設計上の利点を独創的なデザインで表現することで、新時代のモビリティに関心の高いユーザーの心をとらえた。

テスラはEVだけでなく、バッテリー電動輸送機器やソーラーパネル、その他の関連製品やサービスなどを幅広く手掛け、EVや太陽光発電で得られる持続可能な輸送基盤とクリーンエネルギーへの移行の促進を目指している。テスラを購入するオーナーの多くは、代表者でありカリスマ起業家のイーロン・マスク氏が掲げる未来に共感しているに違いない。

とはいえ、製品としての〝デザインの魔力〟は、オーナー予備軍や新世代モビリティに関心の薄い層にも大きく作用する。2019年に発表された6人乗りのフルサイズピックアップトラック「サイバートラック」は、大人から子供まで、誰もが一度見たら忘れられない未来的なデザインが最大の特徴だ。

防弾性と衝突安全性に優れるステンレス素材のボディ

切り立った車体後端が斬新。キャビンはガラスルーフ。

今回のお披露目は、「サイバートラック」のアメリカ発売を記念した全国展示ツアーという形式をとっている。その第一弾となる東京会場は、チームラボとDMM.comが設立したデジタルアート施設「チームラボプラネッツ TOKYO DMM」(江東区豊洲)だ。2月16日からの展示ツアーに先駆けてメディア向けに開催された披露イベントでは、EVならではの静かな走行音とは裏腹の圧倒的な存在感で、取材陣の前に現れた。

まず、実際に車体は大きい。全長約5.6m、全幅約2.4mという、アメリカ規格のフルサイズボディ。車体前後の端から2列5人乗りのキャビン中央に向かって直線的に伸びるラインは、側面やほかの細部と鋭角的に交わり、まるで3DCGを構成するポリゴンを大きく使ったようにデザインされている。この外骨格は「ウルトラハードステンレススチールエクソスケルトン」と呼ばれる強力なステンレス素材から成り、優れた防弾能力と衝突安全性を実現したという。一般的にステレンスは加工が難しいといわれているが、「サイバートラック」はつまり、素材の特性を生かしたデザインで成り立っているのだ。

充実した機能が野外活動をアシストする

荷台のトノカバーを全開にした状態。後席をたたむと収納量は3,423.5Lに。

「サイバートラック」と名乗る以上、当然荷台もある。キャビン後方はなだらかに傾斜したパネルで覆われており、電動で上のふた部分(つまりトノカバー)が開閉する。現れた荷台の容量は1,897Lと相当広い。最大積載量は1,134kgだ。

足元には20インチのオールテレイン(全天候型)タイヤを履き、432mmのクリアランスを実現する電子制御式アダプティブエアサスペンションで悪路を走り抜ける。一充電あたりの最大航続距離は、荷台に設置するオプションのレンジエクステンダー(バッテリーパック)付きで755km以上。家庭に直接供給できるほどの電力を使って電動工具に給電でき、野外活動での可能性は計りしれないものがある。スーパーカーにも匹敵する芸術的なデザインをはじめ、既存のピックアップトラックとはまったく異なる概念でつくられた「サイバートラック」なら、洗練と革新に満ちたライフスタイルを叶えられるに違いない。

なお、現時点で日本での販売時期や価格は未定。アメリカでの参考価格を記すと、後輪駆動モデルが6万990ドル(約914万円)、全輪駆動モデルが7万9,990ドル(約1,920万円)  全輪駆動の最上位モデル、サイバービーストが9万9,990ドル(約1,500万円)となっている(1ドル150円換算)。

「チームラボプラネッツ TOKYO DMM」での展示は2月25日で終了したものの、今後は関東、東海、関西、九州で開催予定だ。開催場所はテスラ ジャパンのX アカウント(@teslajapan)で随時告知されるので、ぜひ足を運んで確かめてほしい。

「チームラボプラネッツ TOKYO DMM」での展示の様子。それ自体がアートのようだ。

【TESLA Cybertruck】
全長×全幅×全高:5,682.9mm×2,413.3mm×1,790.8mm
0~100km/h加速:2.7秒
最高速度:209km/h
最大航続距離:約547~約756km(前輪駆動モデル)、約515~約708km(サイバービースト)
※最大数値はオプションのレンジエクステンダーを装着した場合。

テスラ ジャパン

文/櫻井香
出版社で男性誌の編集を務めたのち独立。自動車、ファッション、男性美容などライフスタイル全般からサブカルチャーまで幅広く企画・編集・執筆。

こんな記事も読まれています

どこがどう違う?ボルボの最新コンパクトEV「EX30」とレクサス「LBX」を徹底比較
どこがどう違う?ボルボの最新コンパクトEV「EX30」とレクサス「LBX」を徹底比較
@DIME
アウディが航続距離619kmを実現した「Q8 Sportback e-tron quattro」のレンジプラスパッケージを発売
アウディが航続距離619kmを実現した「Q8 Sportback e-tron quattro」のレンジプラスパッケージを発売
@DIME
トヨタが「新型モデル」世界初公開! クロスオーバー&SUV 2台同時に! 25年半ばまでに発売!? 「bZ3C」と「bZ3X」中国で登場
トヨタが「新型モデル」世界初公開! クロスオーバー&SUV 2台同時に! 25年半ばまでに発売!? 「bZ3C」と「bZ3X」中国で登場
くるまのニュース
First EVに選びたくなるボルボ「EX30」のコスパと完成度
First EVに選びたくなるボルボ「EX30」のコスパと完成度
@DIME
マツダが北京モーターショーで新型電動車2車種を初公開。2024年中には1車種を発売
マツダが北京モーターショーで新型電動車2車種を初公開。2024年中には1車種を発売
Webモーターマガジン
もしや未来のレジェンドか!?!? 次世代電気自動車「Honda0(ゼロ)シリーズ」が衝撃 しかもほぼそのまま市販モデルになるってマジか
もしや未来のレジェンドか!?!? 次世代電気自動車「Honda0(ゼロ)シリーズ」が衝撃 しかもほぼそのまま市販モデルになるってマジか
ベストカーWeb
ホンダの「H」マークが様変わり! 新たなEVシリーズを2024年末以降に発売予定
ホンダの「H」マークが様変わり! 新たなEVシリーズを2024年末以降に発売予定
THE EV TIMES
メルセデス・ベンツGクラスのEVバージョンがついに登場、4モーターであらゆる道を踏破
メルセデス・ベンツGクラスのEVバージョンがついに登場、4モーターであらゆる道を踏破
Webモーターマガジン
【衝撃のGクラスEV】メルセデス・ベンツ「G580」を中国で発表…価格は?
【衝撃のGクラスEV】メルセデス・ベンツ「G580」を中国で発表…価格は?
driver@web
ホンダが新型軽商用EV「N-VAN e:」の発売を2024年秋に延期
ホンダが新型軽商用EV「N-VAN e:」の発売を2024年秋に延期
カー・アンド・ドライバー
発電用「ロータリー」で新風! マツダMX-30 R-EV お値段以上のインテリア 長期テスト(1)
発電用「ロータリー」で新風! マツダMX-30 R-EV お値段以上のインテリア 長期テスト(1)
AUTOCAR JAPAN
テスラ モデル3に爆速モデルが登場! 0→100km/加速タイムはなんと3.1秒だ!!
テスラ モデル3に爆速モデルが登場! 0→100km/加速タイムはなんと3.1秒だ!!
Webモーターマガジン
日産「新型マーチ」まもなく登場!? “丸目”ライトが超オシャレ! 日本市場“復活”期待の「新型コンパクト」どんなクルマになる?
日産「新型マーチ」まもなく登場!? “丸目”ライトが超オシャレ! 日本市場“復活”期待の「新型コンパクト」どんなクルマになる?
くるまのニュース
マツダ 新型EV「EZ-6」&「アラタ」世界初公開!EZ-6は約600キロの航続距離
マツダ 新型EV「EZ-6」&「アラタ」世界初公開!EZ-6は約600キロの航続距離
グーネット
マツダ 新型EV2車種を北京モーターショー2024で初公開 今年度中に市場投入も 「EZ-6」/「アラタ」
マツダ 新型EV2車種を北京モーターショー2024で初公開 今年度中に市場投入も 「EZ-6」/「アラタ」
AUTOCAR JAPAN
ミラーとタイヤとホイールをとことん突き詰めたら600kmオーバー! アウディEV史上最長の航続距離を実現するパッケージが登場
ミラーとタイヤとホイールをとことん突き詰めたら600kmオーバー! アウディEV史上最長の航続距離を実現するパッケージが登場
THE EV TIMES
レクサスが新型「GX550」の限定モデル“OVERTRAIL+”を抽選で発売
レクサスが新型「GX550」の限定モデル“OVERTRAIL+”を抽選で発売
@DIME
さよなら「ゾエ」! ルノーのEV先駆者を振り返る 後継は「5」 楽しい走りで電費は優秀
さよなら「ゾエ」! ルノーのEV先駆者を振り返る 後継は「5」 楽しい走りで電費は優秀
AUTOCAR JAPAN

みんなのコメント

27件
  • yahooたろう
    どんな為替w全輪駆動モデルが7万9,990ドル(約1,920万円)
  • はっちっす
    日本だと歩行者保護性能試験に通らないのがわかっているしサイズの大きいピックアップトラックは売れる台数が少ないので日本で売らないだろうね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

149.5189.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

30.052.3万円

中古車を検索
クーの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

149.5189.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

30.052.3万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村