『PCX160』と『ADV160』の違いを紐解く!
皆さん、こんにちは!バイク好き女優の小野木里奈です。私のお仕事は、常に職場が同じ場所ではありません。作品の撮影や打ち合わせ、ロケ場所など、その日によってコロコロと変わる職業なのです。最寄駅から10分以上歩くこともあるので、電車でしか移動できない時、それはそれは大変でした…。でも今ではバイクが我が家に来てから交通手段の幅がググッと広がり、電車やバイクを使い分けて移動するようになりました。
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読者の中でもバイクを移動手段メインで使う方々も多いと思います。普段はスーパーカブに乗っているカブ主の私も、実はスクーターも大好き! 荷物はたっぷり収納できるし、アクセル捻るだけで進むし、簡単な操作で運転にストレスないのが何よりの強みだと思います。ライダーに対して運転が簡単という感覚を与えてくれるこのスクーターですが、どれも同じなのかと言うとそこは簡単な話ではないのです。今では、同じエンジンを使用しながらもビジュアルも走り心地も全然違う印象を与えてくれる面白さがあるのです。
今回の『小野木里奈の○○○○○日和』第224回は、パーツを数多く共有しているホンダの『PCX160』と『ADV160』を乗り比べてみました!それでは、いってみましょう!
まず、見た目は全然ジャンルが違います。それぞれ一言でいうと、『PCX160』はマイルド、『ADV160』はアクティブという印象。今回、私が試乗した2台のカラーの系統は似ていますが、車体の形状が違うだけでこうも印象が変わるんですよね。
サイドから見ると、『PCX160』は横にゆるっと伸びた柔らかさがある形で、逆に『ADV160』はギュギュッと縮めてブロックを上に積み重ねたようなゴツゴツ感があります。形状に騙されそうになりますが、全長は『ADV160』の方が長く、幅も広いのです。フロントの顔周りも同じエンジンとは思えないほど別人だけど、目元の切れ長さだけは少し似ていて親戚って感じ(笑)
『PCX160』はどんな服装でも邪魔をせず、移動手段として特化したシンプルなデザイン。一方で『ADV160』は個性的で遊び心があるデザインで、移動だけでなくプライベートでツーリング先で写真を撮っても映えそうなデザインですよね。『ADV160』はカスタムすると、さらに個性派バイクに磨きがかかりそうな予感がします!
足つき性は、『PCX160』はシート高764mm、『ADV160』はシート高780mmです。やはり、見た目からも感じたように『ADV160』の方が中心に車体がぎゅっと集められて上にボリュームがあり、シートの位置も少々高くなっていました。
ですが、どちらも両足のつま先はしっかり着いて車体を支えることができるので、日常使いで足つきのストレスは感じにくいと思います。強いていうなら、やはり足つきはいいに越したことはないので『PCX160』の方が個人的に好みです(笑)
車両重量は『PCX160』が133kg、『ADV160』は136kgなので数字上は大差ありません。実際に取り回しをしてみたところ、シートとハンドルの位置が高い『ADV160』の方が手元の操作と腰の位置が触れた時に支えやすいと思いました。エンジンが同じでも形状が違うだけで取り回している時の感覚も違うので面白いですよね。
いよいよ気になる走り心地を比べてみましょう!
どちらもエンジン音は、ベースは柔らかく毎日朝早くから通勤してもご近所さんに迷惑にならない穏やかな音。エンジンが同じだけあって、音に大きな違いは感じられませんでした。もしかしたら音マニアの方が聴くと、新たな違いを発見できるのかな?(笑)
実際に走ってみると、確かに違いはありました。「同じエンジンなのに嘘でしょ?」と運転しながら疑ってしまうほど。まず、『PCX160』は地面の上というよりも数センチ地面から浮き上がって進んでいるかのような、地面のゴツゴツ感をほとんど感じさせないのです。
もしくは、溶けかけた氷がガラスの上をスルスル~っと摩擦を感じることなく滑っていくかのような、それくらい地面をタイヤが転がっているとは思えないほど滑らかなのです。
一方で、『ADV160』は下半身から地面の摩擦や振動は感じて自分の体重移動にもアクティブに反応してくれます。滑らかさも感じますが、『PCX160』の方が滑らかに感じました。これはライディングポジションの違いもあるのかなと思います。
『ADV160』の方が、私の体重移動をより瞬間的に反応してくれている気がします。『PCX160』に乗っていると、椅子にちょこんとしわっているような感覚でお尻を軸に下半身で操作していることに対して、『ADV160』は両足の間にある盛り上がりが大きく、両足首を中心にニーグリップして操作することができました。
この軸の使い方がバイクから体に振動や体重移動した時の体感の差なのかなと思います。だからこそ、走り心地も違って感じるのかもしれません。
個人的には『PCX160』のスベスベな滑らかさに特化した走り心地が好みでした。毎日の通勤で考えた時に、ちょこんと椅子に乗った感覚でストレスないスムーズな走り心地のおかげで体力も奪われにくそうだな、と思ったからです。
いかがでしたか? 同じエンジンでも見た目だけでなく走り心地も違いを感じられるとは…「腰痛パーツが多いからどうせ一緒でしょ!」という考え方が一気に無くなりました(笑)
今回は私が試乗して感じた2台の違いをピックアップしました。とはいえ、人によって感じ方も好みも違うので、気になる方は実際に試乗して乗り比べてみることをお勧めします。
それでは、また次の月曜日にお会いしましょう!
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