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2023年の発売を予定するロールス・ロイス初のBEV「スペクター」がウィンターテストを実施

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2023年の発売を予定するロールス・ロイス初のBEV「スペクター」がウィンターテストを実施

ロールス・ロイスが北極圏から55kmの地でブランド初の電気自動車「スペクター」の冬季走行試験を敢行。ハードウェアや使用素材などの耐久性および動作性能を徹底チェック

 英国ロールス・ロイス・モーター・カーズは2022年3月30日(現地時間)、2023年第4四半期の発売を予定する電気自動車「スペクター(SPECTRE)」のウィンターテストを行い、完了したと発表した。

ロールス・ロイスの2021年販売は空前の記録達成

 ロールス・ロイスの「ファントム クーペ」の実質的な後継車で、かつブランド初のEVモデルとなるスペクターは現在、250万kmに及ぶテストプログラムを実施中。今回のウィンターテストは、北極圏から55km離れたスウェーデンのノールボッテン県アリエプログ市にある専用施設で行った。なお、今回のテストの終了時点で、全プログラムの約25%が完了したという。

 新世代のアルミニウムスペースフレーム・アーキテクチャーを基本骨格に、2ドアクーペのボディを纏うスペクターは、「ロールス・ロイス3.0」と称する新設計のEVパワートレインを搭載する。通信および送信を担う機器は14万1200(既存のファントムは5万1000)を数え、これらをインテリジェントに、かつ滞りなく意図通りに動作させるために、ロールス・ロイスのエンジニアは従来の25倍以上の書き込みアルゴリズムを駆使する必要があった。今回のテストでは、その制御システムの動作および耐久性、さらにシャシー面とのマッチングやトラクション能力、ハンドリング、コントロール性などを確認する。そして、随時セッティング変更を加えながら完成度を高め、ロールス・ロイス車の特徴である“ワフタビリティ(waftability、浮遊感)”を具現化していった。

 一方、テストでは使用素材の耐久性や組みつけ精度なども確認。具体的には、アルミ材や鋼板、溶接および接着部、足回りや駆動系などの可動部、ゴム類、油脂類などを、最低気温最大-40度のという過酷な環境下で使用してチェックする。今後は得られたデータに基づいて、さらなる調整および修正を加えていくそうだ。

 市販化に向けて着々とテストプログラムが進められる“エレクトリック・スーパークーペ”ことスペクター。ロールス・ロイス・モーター・カーズのトルステン・ミュラー・エトヴェシュ最高責任者(CEO)は「ロールス・ロイスの新型車は、毎回大きな期待が寄せられますが、スペクターは間違いなく、現代ロールス・ロイスの中で最も期待されている製品。それは、スペクターが現状の単なるクルマ以上のもので、私たちの明るく大胆な電気自動車の未来を象徴し、かつパワートレイン技術に大きな変化をもたらすものだからです。重要で歴史的なテストプログラムによって、スペクターは私たちの最も野心的な期待に応えていることを確認しています」とコメントしている。

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