タイヤが変更されたと思うぐらいリヤの安定性が増した
富士スピードウェイの北ショートコースで試乗した、ビッグマイナーチェンジを受けたスバルBRZ。最大のトピックスは、秋に発売とアナウンスされている新グレード「GT」の追加だ。
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GTには、ブレンボ製対向型キャリパー、SACHS(ザックス)ダンパー、専用の17インチアルミホイール(スーパーブラックハイラスター塗装)が装備される。
早速試乗しよう。新グレードGT(プロトタイプ)も、Sグレードも基本同じ方向性で、リヤのグリップ限界が高くなった。
たとえば従来は、リヤをパワースライドさせるためのキッカケ作りはたやすいものだった。もちろんそれはグリップ限界が低いタイヤ性能の裏返し。
その前期型に対して今回試乗した新しい“後期型”のタイヤは「交換したでしょ」、と思うほど。だが実際は、従来とまったく同じだという。ひと言でいうとリヤの接地安定性が増したことで、挙動が安定して変化がつかみやすく、ステア操作に集中できるようになった。
ヘアピンへのアプローチでみせた「スバル流」のリヤの収まり
旋回時にアクセルオフしてもフロントが巻込まない、つまりリヤがスライドしにくくなった。バネレートの変更やそれに合わせたショックアブソーバの違い、ボディやシャーシの剛性アップ、そのほか諸々の効果がバランスよくまとめ上げられた。
富士スピードウェイのショートコースで、下りのストレートにつながる最終コーナーは、180度ターンのヘアピン。そこにアプローチする際のリヤの収まりは、これぞスバル流の安定性。リヤの安定性が増え余裕が出たため、リヤスタビを捩じれ剛性の高いモノに変えて、リヤからフロントの回頭性をコントロールしたのが、プロトタイプに試乗できたGTグレード。
ステアリングのニュートラルの直進性確かな納まりを手に感じながら、切り始めの動きの早さと正確さは、狙いどおりの弧を描く。リヤは追従しながら駆動力を横に逃がさず、前へ前へと押し出す。ここが従来とは段違いによい。
パワーで7馬力、トルク0.7kg-mアップした効果か、ファイナルをローギヤード化した威力かの判断はつかないが、エンジンの吹けきり感が鋭くなった。それも中~高回転域の快音とともにリミットまで即到達。 同時にクラッチミートした瞬間のどこにも逃げる感覚のない駆動系の一体感も良くなった。
TRACKモードが追加されたVDCは、かなり高周波のスキール音と若干のスライドまで、安定制御が介入しない。そこもまた走りのポイントアップに貢献して楽しい。
(文:桂 伸一/写真:森山良雄・宮越孝政)
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