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V6ツインターボはMC20譲り マセラティ・グラントゥーリズモ・トロフェオへ試乗 色気あるGT

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V6ツインターボはMC20譲り マセラティ・グラントゥーリズモ・トロフェオへ試乗 色気あるGT

MC20と同じV6ツインターボで550ps

100年以上の歴史を持つマセラティの2+2グランドツアラー、グラントゥーリズモが2代目へモデルチェンジを果たした。まもなく、英国での販売が始まる。

【画像】V6ツインターボはMC20譲り マセラティ・グラントゥーリズモ・トロフェオ 競合のグランドツアラー MC20も 全163枚

今回試乗したのは、ガソリンエンジンで走るパワフルなトロフェオ。エントリー・グレードのグラントゥーリズモ・モデナの最高出力は490psだが、こちらは550psを発揮する。2代目にはバッテリーEV仕様も存在し、そちらは761psがうたわれる。

パワートレインが異なっても、プラットフォームは共有。各メーカーが電動化へ向けた様々なアプローチを取る中、グラントゥーリズモのモデルライフは先代同様に長いと考えられる。マセラティの規模としては、戦略的なパッケージングといえるだろう。

グラントゥーリズモ・トロフェオの長いボンネット内に搭載されるエンジンは、出色のスーパーカー、マセラティMC20と同じ3.0L V6ツインターボのネットゥーノ・ユニット。8速ATを介して、前後アクスルへパワーが伝達される四輪駆動だ。

AUTOCARでは、既に新しいグラントゥーリズモへ海外で試乗している。今回は、舗装状態が褒めにくいグレートブリテン島の一般道で、その仕上がりを確認してみたい。

エアサスとアダプティブダンパーが標準装備

2代目グラントゥーリズモの車重は、最も重いバッテリーEV版のフォルゴーレと、軽量なトロフェオとの間で465kgも違いがある。これを支えるため、エアサスペンションとアダプティブダンパーが標準装備になっている。

ドライブモードは、コンフォートがデフォルト。タッチモニターで各コンポーネントの設定を確認すると、すべてのモードの中で減衰力特性が1番ソフト志向に調整されるのがわかる。

そのままGTモードへ切り替えると、足まわりが少し引き締まる。スポーツを選択すると、明確に硬い方向へ変化する。コルサ・モードが最もタイト。さらにこのモード内には、「S」と「H」という2段階が用意されている。

残りのドライブモードでは、ベーシックな状態と「S」から選択可能。つまり4モード合計で8種類の乗り心地が選べることになるのだが、実際に一般道で試してみた限り、想像するほど明らかな違いは感じられなかった。

それぞれを試しつつ、アスファルトが傷んだ郊外の道や、75km/h前後で流れる幹線道路を運転してみた。確かに硬くすれば、身のこなしが引き締まるものの、快適性が低下するわけではない。ホイールの制御が引き締まり、揺れが抑えられるためだろう。

選択したドライブモードに応じて、ステアリングホイールの感触も変わる。サスペンションの硬さへ合わせるように、重くなり、手応えも増していく。とはいえ、ハードなモードが最も好ましいとは限らないように思う。

シャシーの熟成度は先代以上 マセラティらしい魅力

モデルチェンジを経て、グラントゥーリズモは先代以上にシャシーの熟成度を深めている。グレートブリテン島を運転する場合は、スポーツ・モードがベストなようだ。

全体的なドライビング体験は、非常に魅力的。適度に豪華で、洗練されたグランドツアラーだ。パワフルなV6ツインターボエンジンがフロントに載り、リアアクスル主体の四輪駆動システムが、意欲的な走りを支える。

2代目ではエンジンやエグゾーストのサウンドが抑えられ、従来ほどドラマチックな聴覚体験は得られない。操縦性も落ち着きを増し、個性という点では角が丸められたといえる。それでも、マセラティらしい魅力は備わる。

インテリアは壮観に仕立てられ、優れた素材が惜しみなく用いられている。知覚品質は高く、ドライビングポジションも自然。人間工学的な不満は、殆ど感じないだろう。

シフトセレクターはダッシュボード側へ移動し、センターコンソールには大きな収納が確保され、とても便利。エアコンの操作系はタッチモニターに集約されているが、実際に押せるハードスイッチの方が望ましいと思う。

深さが足りないかもしれないが、奥行きのある荷室も備わる。リアシートには、平均的な大人が快適に座れる空間が確保され、4シーター・クーペとして使える。

筆者の身長は178cmあるが、この体型にフロントシートの位置を設定した状態で、問題なくリアシートへ座ることができた。頭上と膝前には、5cmくらいの余裕もあった。子どもなら不満が出ることはないはず。

現在の市場では希少な2ドアクーペ

マセラティ・グラントゥーリズモのように、優れた特長を複数備えた2ドアのビッグクーペは、現在の市場では希少な存在だ。色気のあるスタイリングに身を包んでいることも加味すれば、選択肢は非常に狭まる。

加えて、ガソリンと電気、2種類のパワートレインを選択できるという点も、大きな強みになる。円熟味を増した2代目は、初代以上の支持を集めるのではないだろうか。

マセラティ・グラントゥーリズモ・トロフェオ(欧州仕様)のスペック

英国価格:約16万ポンド(約2896万円/予想)
全長:4959mm
全幅:1957mm
全高:1353mm
最高速度:320km/h
0-100km/h加速:3.5秒
燃費:−km/L
CO2排出量:−g/km
車両重量:1795kg
パワートレイン:V型6気筒3000cc ツイン・ターボチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:550ps/6500rpm
最大トルク:66.1kg-m/3000rpm
ギアボックス:8速オートマティック

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