■本格的なSUV並の最低地上高をもつV60CC
早くもボルボ「V60」のクロスカントリー仕様が日本に入ってきた。改めてクルマを見ると、「やっぱりカッコ良い!」。
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ボルボの面白さは、ステーションワゴンであっても最低地上高をキッチリ確保することにある。数字見たら210mm。この手のクルマを見ると、アウディの「A4オールロードクワトロ」で170mm。メルセデス・ベンツ「Eクラス」のオールテレーン(全ての道、という意味)なんか140mmと悲しい。
写真を見るとV60特有の薄くてワイドなボディがしっかり宙に浮いた感を出せている。いわゆる「ハイライダー」というドレスアップ手法ですね。
標準のV60もスタイリッシュで高く評価されているけれど、クロスカントリーを見たら一段と個性的だし存在感あります。4WDやワイドフェンダーも付いて50万円差ならコチラを選ぶというヒトが多いんではないでしょうか。
最初に日本導入となるクロスカントリーのパワートレインは『T5』と呼ばれる252馬力/350Nmのガソリン2リッターターボ。この後、『T6』というPHVも入ってくるらしいです。
ディーゼルの計画については、当面無いそうで、もちろん車両価格の差をガソリン代の差で埋めるのは難しいと思う。上質でパワフルな走りを好むなら『T6』を待てばいい。
前置きはこのあたりにして試乗と行きましょう。ドアを開け運転席に座ると「いいね!」。なんせ路面からのシートがV60より70mmほど高い。したがって腰を下ろすときも、降りるときも楽ちんです。
SUVの魅力に「乗り降りしやすいシート高」を挙げる人多いけれど100%支持したい。クロスカントリーのシートもSUVに匹敵するくらいストレス無し。
当たり前ながらハンドル握った時の目の位置だってV60より70mm高い。これまた乗用車というよりSUVに近い感じ。街中を走っていても高速道路走っていても、見通し良くて快適。
こう書くと「低い方が好き」という意見も出るだろう。個人的には「低いなら思いっきり低く。一般道をゆっくり走るならある程度高く」が好みです。
■どんな道でも不安なく走れるのが魅力
一般道は当然ながら、ワインディングロードを割と早いペースで走っても重心の高さを感じない。もちろんサーキットに持ち込んでタイムアタックするとV60より遅いだろうけれど、そんな走りをしなければ限りなくステーションワゴンに近い。試乗会に筆者(国沢光宏)のクルマ(ボルボ・XC60 D4)で行ったため、しっかり比較出来た次第。
持ち味を発揮するのが荒れた道や雪道である。今回、未舗装路を少しながら試してみたら、やはり余裕ある地上高が素晴らしい。
林道だって全く不安無し。荒れた場所に止めて下回りを覗いてみると、100mmくらい余裕ありました。走ると上下するだろうが、これくらいの地上高あると安心です。雪道(特に新雪や吹きだまり)もぜひ試してみたい。
こんなクルマを持っていたら、休みの日に山奥の温泉など行きたくなっていく。釣りやオートキャンプなど未舗装路を走る機会の多い趣味を持っているなら最高の相棒になってくれることだろう。
参考までに書いておくと、安全装備は全て標準。危機あれば自動的に止まるか自動的に避けるか、警告を鳴らしてくれる。新しい世代のボルボに乗っていれば、イヤな事故の確率が普通のクルマの10分の1以下になると思う。
【了】
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