■まもなく登場と噂される…新型LMは日本でも導入される?
日本市場で高級ミニバンと言えばトヨタ「アルファード/ヴェルファイア」の名が挙がります。そうした中アジアの一部ではアルファード/ヴェルファイアを凌ぐ超高級ミニバンのレクサス「LM」が存在します。
最近では「LMがフルモデルチェンジする」、「新型LMは日本に来る?」といった噂が出ていますが、もし日本市場に導入された場合にどのような立ち位置となるのでしょうか。
【画像】実は過去に「本物のLM」が日本で買えた? 実車の内外装を写真で見る!(72枚)
高級ミニバンというカテゴリーで絶対的な地位を築いているトヨタ「アルファード/ヴェルファイア」ですが、レクサスにはさらなる高級ミニバンとしてLMがアジアの一部地域で販売されています。
2019年4月に中国で開催された上海モーターショーで世界初公開されたLMは、レクサスブランド初のミニバンです。
アジアの一部地域では、アルファード/ヴェルファイアなどの室内空間の広さと豪華さを兼ね備えたミニバン(現地ではMPV)が富裕層を中心に人気を集めています。
その市場に参画することになったLMですが、ボディサイズは全長5040mm×全幅1850mm×全高1945mm、ホイールベース3000mmとあり、シートレイアウトは3列シート7人乗り/2列シート4人乗りを設定。
エクステリアは、クロムメッキの大型スピンドルグリルやLEDヘッドライト、Lデイタイムランニングライトがレクサスらしさを表現する他、サイドにも「L」クロムトリムが配置されるなど、アルファードとは違った高級感を演出しています。
もちろん、LMのフロントマスクにはレクサスのアイデンティティーである「スピンドルグリル」が与えられています。
押し出しの強さと高級感を兼ね備えたこのフロントマスクは、日本のユーザーにも注目を集め一部ではアルファードをLM仕様へとカスタマイズするユーザーも現れています。
一方、LMが登場してからすでに4年近くが経過していますが、現在まで日本市場への導入はされていません。
その背景には、LMがメイン市場としている中国やタイでの需要を優先していることに加えて、国内ではアルファード/ヴェルファイアとの競合を避けるといった理由があると見られます。
そうした背景がある中で、なぜここにきてLMの日本導入が噂されるようになったのでしょうか。
各社の報道によると、LMはまもなくフルモデルチェンジを控えているといい、日本に導入されるのは新型LMであるといいます。
プラットフォームを共有するアルファード/ヴェルファイアもまもなくフルモデルチェンジされる噂があることから、それぞれ近いタイミングで新型モデルへと生まれ変わることになると見られます。
■LMは「超高級ミニバン」のパイオニア的存在に? どんな立ち位置となるのか
日本市場のアルファード/ヴェルファイアの人気の高さを考えれば、同じカテゴリーの上位モデルであるLMの日本導入は十分にあると言えそうです。
ただ、もし新型LMの日本導入が実現するのであれば、やはりアルファード/ヴェルファイアとの差別化は必須です。
現行のアルファードの最上級グレードである「エグゼクティブラウンジ」も、豪華な内外装と快適なキャプテンシートを備えており、ショーファーカーとしてのニーズに応えています。
また、新車価格は最も高い仕様となる「HYBRID Executive Lounge S(4WD/7人乗り)」は775万2000円と国産車としては高価なものとなっています。
「エグゼクティブラウンジ」に相当するグレードは新型アルファード/ヴェルファイアにも設定されると見られていますが、LMはこの「エグゼクティブラウンジ」よりもさらに高価格帯かつ豪華なモデルとなる可能性が濃厚です。
レクサスのラインナップにおいて、「ラグジュアリー」を意味する「L」がつくモデルは「LS」、「LC」、「LX」といずれも新車価格が1000万円を超す高級モデルです。
その一方で、中国における現行LMの現地価格は116万6000元(約2265万6000円)から146万6000元(約2848万5000円)と非常に高価です。
ただし、この金額には関税なども含まれているため、日本で販売される際にはこれよりも価格が引き下がると見られます。
これらを総合すると、新型LMが国内導入される際には少なくとも1000万円以上、上級グレードは1500万クラスの価格帯にすることで、新型アルファード/ヴェルファイアとは別格の存在であることをアピールするものと思われます。
当然のことながら、その値段に見合うだけの豪華な装備を備えることは間違いありません。
つまり、LMはこれまでアルファード/ヴェルファイアがほぼ独占している高級ミニバンというカテゴリーに割って入るのではなく、そのさらに上をいく「超高級ミニバン」というカテゴリーのパイオニアになると考えるのが妥当のようです。
※ ※ ※
法人車両としても多く用いられているアルファード/ヴェルファイアは、装備や機能といった面だけでなく、圧倒的な人気に裏打ちされたリセールバリューの高さも魅力のひとつとなっています。
一方、高級車はリセールバリューが低いことも多く、リース契約の多い法人車両にとってコスト面でマイナスポイントとなることがあります。
中古市場で人気が高まることが新車の購入促進となることから、新型LMが日本導入された場合には、アルファード/ヴェルファイアも含めた中古車市場での需要がどうなるのかという点にも注目が集まります。
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