やっぱり空冷エンジンはかっこいい!1970年代のバイク5選
バイクが社会現象と呼べるほど大流行したのは1980年代に入ってからのことですが、バイクブーム前夜となる1970年代にも、現在まで人気のある名車がいくつも登場していました。海外輸出を視野に開発されたバイクも多く、それを元に国内仕様として開発されたバイクもありました。
では、当時人気だったバイクの一例として、どのようなモデルがあるのでしょうか。
◆ヤマハ「SR400」
ヤマハがオフロードモデルのXT500をベースに開発し、1978年に発売したオンロードスポーツが「SR400」です。
発売当時の最高出力は27PSと高くはないものの、太い低速トルクもあって街中での走行は快適です。
スポークホイールからキャストホイールへの変更、スポークホイールへの回帰や、ブレーキの変更など数々の仕様変更を重ね、2021年まで40年以上の間生産され続けました。
シンプルな外観はノーマルを楽しみたい人からカスタムしたい人まで多くのライダーを惹きつけ、カスタムの種類もクラシカルなものからスポーティーなものまで多種多様です。
◆カワサキ「750RS」
1973年に国内で販売開始され、今でも多くの愛好家から根強い人気を誇っているのが、カワサキ「750RS」、通称Z2です。
一足先に海外で販売されていたZ1が自主規制の関係上国内で販売できなかったため、その国内版として開発されたのが、この「750RS」です。Z1と比べて1L小さいタンクを除けば、ほとんどZ1と見た目の違いはありません。
750ccの4気筒エンジンの最高出力は69PSで、スピードメーターは220km/hまで刻まれています。
なお、現在人気の大型バイクであるカワサキ「Z900RS」は、このZ1やZ2をモチーフとしており、随所に共通する点が見受けられます。
◆ホンダ「ドリームCB400FOUR」
1974年に発売されたホンダ「CB400FOUR」は、最高出力37PS /36PSの直列4気筒エンジンを搭載したホンダのスポーツバイクです。
ホンダ「ドリームCB350FOUR」のエンジンを元に開発されたエンジンは当初408ccだったものの、免許制度の改正によって400ccまでの中型限定免許が新設されたことにより、後期モデルの排気量は398ccへと変更されました。
1997年には、ホンダから同名のバイク「CB400FOUR」が発売されました。当時最先端だった集合管を採用したドリームCB400FOURとは対照的に、4本出しマフラーやスポークホイールなど、クラシカルな部品を使用しています。
◆スズキ「GS750」
スズキにとって初の4サイクルエンジンを搭載した大型二輪車として1976年に登場したのが「GS750」です。ナナハンと呼ばれる750ccクラスの大型バイクが流行していた1970年代、スズキもそのブームに合流するべくこのモデルを開発、販売しました。
750ccの4気筒エンジンの最高出力は68PSで、当時としては高性能なものになっています。
1978年には仕様変更でフロントにダブルディスクブレーキを採用しており、制動力が向上しています。
◆スズキ「GT380」
スズキが1972年に発売したモデルである「GT380」は、空冷2ストローク直列3気筒エンジンを搭載したロードスポーツモデルです。3気筒であるにもかかわらずマフラーは4本出しであり、重厚感を醸し出しています。
最高出力は38PSであり、リッターあたり100馬力を達成しています。
乗りやすさ、扱いやすさが評価され、教習車として採用されたこともあったようです。また、スズキ独自のラムエアーシステムによって冷却効率を高め、長時間の高速走行における信頼性も比較的高いモデルです。
※ ※ ※
1970年代というと、自分が生まれるよりもずっと前であるという人も少なくないでしょう。そんな時代に発売されたバイクが今でも語り継がれているのは、それが語り継ぐに値する名車だからであるということもできるでしょう。
ここまで挙げたバイクの他にも、評価の高いモデルはいくつもあります。自分好みの一台を探してみるのも面白いかもしれません。
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