スタイリッシュなカウルをまとったスーパースポーツモデルを中心に、維持費のリーズナブルさや、だれでも気軽に乗れる車格も手伝って、エントリーユーザーからベテランライダーまで、幅広い層からに好まれている250ccクラス。
「そんなニーゴー(250cc)モデルを中心に、各社のバイクたちに意識があったら……」なんて“if”のお話。
今回は、雨の日でも安心安全に止まれる「ABS」のお話です。
作:もるん(@MOLN2RNG)
登場から半世紀!! GT750、750SS、バンバン90など50年経っても色あせない魅力を持つ二輪車たち【2021年で“○○周年”のモデルたち】
あると安心! ABS
ブレーキの制動力を制御して車輪のロックを防ぎ、スリップ防止や制動距離低減を目的とした装置がABS(アンチ・ロック・ブレーキシステム)だ。欧州の鉄道車両用に開発されたのが始まりといわれており、その後航空機や四輪車、レーシングカーにも採用されていった。
二輪車では1988年にマイナーチェンジを受けたBMW・K100にオプションパーツとして設定されたのが初。当時のシステムは機械式で重量もあったためあまり普及しなかったが、より精度の高い電子制御式ABSの開発や小型・軽量化が進み、1990年代後半には多くのモデルでABSが採用されるようになった。
バイクがより安全に停車できるシステムの開発は続いており、現在では加角度情報や加速度を検出して緻密な車体コントロールを行う車体姿勢推定システムなどとABSを組み合わせることで、より安定したブレーキングを可能とする技術も登場している。
しかし、必ずしもABSが万能というわけではない。砂利道や雪道、低ミュー路などではABSが作動した方が制動距離が伸びる傾向にあるからだ。確かにABSは高性能だし緊急時に大活躍するのは間違いないが、ライダー自身も「かもしれない」運転を心がけ、急制動を行わずとも停車できるように心がける必要がある事は忘れてはいけないだろう。
ちなみにABS無し車でも同一車種に設定があれば、後付けでABS装着が可能な場合もある。
それ以外の車種は機械式の汎用キットが装着できる可能性もあるが、後付けキットは一般的ではないし現時点では主だったメーカーからキットが発売されているわけでもない。
どうしても付けたいという人は情報を収集しつつ、バイク屋さんなどに相談してみるといいだろう。
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