現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 日本よ、これが現代のアメ車だ!! かつてのイメージを覆す「アメ車の代表格」最新キャデラックの世界

ここから本文です

日本よ、これが現代のアメ車だ!! かつてのイメージを覆す「アメ車の代表格」最新キャデラックの世界

掲載 更新 11
日本よ、これが現代のアメ車だ!! かつてのイメージを覆す「アメ車の代表格」最新キャデラックの世界

 今でこそドイツ車が人気の日本だが、ひと昔前に「輸入車」といえばアメリカのクルマを指した時代もあった。大きなボディに奇抜な外装、そして船のように柔らかい乗り心地。そんなアメ車のイメージは現代にも通ずるものがある。

 しかしそんなアメ車の代表格であるキャデラックの現行モデルたちにはかつての「フワフワ」した乗り心地もなければ、異様に長いロングノーズもない。

個性的マスクのM!BMW高性能モデルの主役「M3/M4」が日本導入開始

 かつてのアメ車イメージを覆す最新キャデラックの世界を紹介したい。

文:伊藤梓/写真:Caddilac

【画像ギャラリー】洗練された現代のアメ車!! かつてのダイナミックなイメージを覆すキャデラックのセダンを見る

■かつてのアメ車のイメージを覆す最新キャデラックの洗練

生まれ変わったキャデラックはセダンにも注目だ。フラッグシップモデルのCT6もプラットフォームが一新された

 「アメ車」と聞くと、いまだにこんなイメージが思い浮かぶ。「ボディサイズが大きく、大排気量で、乗り心地はマシュマロのようにふわふわ。そして、ハンドリングはガバガバにだるい」というような。

 ところが、実際に最近の「アメ車」に触れてみると、そのイメージからは想像できないような洗練されたクルマになっている。特にそれを強く感じるのが、キャデラックのセダンだ。

 日本に導入されているキャデラックの中で、今もっとも注目されているのは、やはりSUVだろう。どでかくて、顔面が強くて、ゴツくて、かっこいい。日本にはそんなクルマを好むユーザーも多いので、その人気も頷ける。

 しかし、SUVだけではなく、注目して欲しいのが、セダンのモデルだ。最近は、プラットフォームが一新されたセダン群が続々と登場している。フラッグシップモデルの「CT6」もそうだし、今年1月に導入されたばかりのDセグメントセダン「CT5」もその1台だ。

CTSの後継モデルとなるCT5もCT6と同様、新型FRプラットフォームを採用している

 CT5は、CTSの後継モデルで、他メーカーで言えば、メルセデス・ベンツEクラス、BMW5シリーズなどと肩を並べるDセグメントセダンだ。そして、CT6と同様に新型FRプラットフォームを採用している。

 パワーユニットは、2L直4ターボ(240ps/350Nm)を搭載し、気筒休止システムや10段ATを採用するなど、キャデラックらしいパワフルさはそのままに、さらに環境性能にも配慮したモデルになった。

 デザインは、「エスカーラ」というコンセプトカーがベースになっていて、これまでちょっと大味な雰囲気もあったデザインから、ボディ全体が引き締まってスタイリッシュになった印象を受ける。

■悪いイメージが消え去った快適な乗り心地

CT5の前身モデルCTS。直線で構成されたエクステリアはひと昔前のカーゲームに出てきそうなエッジが効いているデザイン

 以前、CT5の前身モデルであるCTSに試乗した時には、ボディカラーが白だったこともあり、「豆腐をざっくり切り落としたみたい」と思うほど、エクステリアはシンプルな面で作られていた。複雑な緻密さはないけれど、その分、主張が一本通っているように感じる。

 インテリアは、正直に言ってしまうと、メーター類やインストルメントパネルがゴテゴテしていて、ひと昔前の日本車のダサいインパネを少し派手にしたような感じで、「これはちょっと…」と思っていた。

 しかし、新しいCT5のインテリア写真を見る限りは、これまで情報過多だった室内がすっきりとまとまっていて、ボタン配置なども分かりやすくなっており、「だいぶイメージアップしたなぁ」と思った。

CTSリア。良くも悪くもイメージ通りのアメ車らしさを持ったモデルだ

 CTSでドライブしていると、凝り固まった「アメ車」のイメージがゆるやかに融解していくような気分になる。

 ボディは、ひとつの塊としてがっしりとしていて、クルマの剛性感がきちんと伝わってくる。悪い意味でのアメ車の“ゆるさ”みたいなものは、どこか遠くの方に消えてたような感覚だ。

 「反応がだるいのかな?」と思っていたハンドリングも、全くそんな素振りはなく、ドライバーが運転したなりにすんなりと素直についてきてくれる。

 そして、特徴的なのは足回りだ。イメージしていたような、手応えのない雲の上を走っているようなふわふわとした乗り心地ではなく、しっかりと路面の情報を捉えてドライバーに伝えてくれる。

 しかし、だからといって足回りが硬められている訳ではなく、ちょっとした段差などを走り抜ける時には、その角を丸めて優しく包んでくれるような、至極快適な乗り心地だった。

■本質はそのままに生まれ変わったアメ車の代表格が世界を狙う

アメリカ車のふわふわした乗り心地は荒野を長く走ることを想定したものだ。アメ車はいつでもフロンティアを目指して走っているのだ

 昔のアメ車の乗り心地がふっかふかで、ハンドリングもだるだるだったのは、アメリカの荒れた広大な大地をどこまでも走っていくためだと聞いたことがある。

 CTSに乗って感じたのは、そうやって走り抜ける場所が、アメリカを飛び越えてどんどん世界の道路へと広がっていったのだろうということ。

 もちろん、キャデラックは以前から世界に輸出されているクルマではあるが、それが新しいモデルになるにつれて、クルマの乗り味や性質として、目に見える形で顕在化してきているようだ。そして、その「世界」には、もちろん日本も含まれている。

 ハンドルに片手をかけて、少しだけシートに深く腰をかけ、体をクルマに預けて、何も考えずのんびりとドライブする。どれだけ走っても、その時間が心地いい。その芯だけを残して、あとは先進的に変化させていく。

 今のキャデラックのセダンは、そうやって誰もがアメ車に求める本質だけを抽出し、雑味を抜いて、磨き上げているように感じる。おそらくCT6や海外で発売されているコンパクトセダンのCT4も、そうやって熟成されてきたモデルなのだろう。

 セダンと言えば、日本車やドイツ御三家のモデルを真っ先に想像しがちだ。しかし、それらの“定石”のセダンは、いかにもスーツをピシッと着込んだ大人が乗っていそうなイメージがあって、少し窮屈に思う人もいるかもしれない。

 「セダンでも気軽に乗りたい」「代わり映えしないクルマは嫌」「もっとクルマに乗る時間を充実させたい」——そんな人たちにとって、キャデラックは新しい発見が得られる相棒になりそうだ。

【画像ギャラリー】洗練された現代のアメ車!! かつてのダイナミックなイメージを覆すキャデラックのセダンを見る

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

即納って不人気車なの!? なんでそんなに待たなきゃならん!? [納期]にまつわる素朴なギモン
即納って不人気車なの!? なんでそんなに待たなきゃならん!? [納期]にまつわる素朴なギモン
ベストカーWeb
いまさら人には聞けない「ベンチレーテッドディスク」と「ディスク」の違いとは? ブレーキローターの構造と利点についてわかりやすく解説します
いまさら人には聞けない「ベンチレーテッドディスク」と「ディスク」の違いとは? ブレーキローターの構造と利点についてわかりやすく解説します
Auto Messe Web
ラリージャパン2024開幕直前。豊田スタジアムやサービスパークの雰囲気をお届け/WRC写真日記
ラリージャパン2024開幕直前。豊田スタジアムやサービスパークの雰囲気をお届け/WRC写真日記
AUTOSPORT web
メルセデス・ベンツの『GLE』系と『GLS』にオンライン先行受注にて“Edition Black Stars”を設定
メルセデス・ベンツの『GLE』系と『GLS』にオンライン先行受注にて“Edition Black Stars”を設定
AUTOSPORT web
ラリージャパン2024“前夜祭”が豊田市駅前で開催。勝田貴元らが参加のサイン会とパレードランが大盛況
ラリージャパン2024“前夜祭”が豊田市駅前で開催。勝田貴元らが参加のサイン会とパレードランが大盛況
AUTOSPORT web
フランス人スター選手と一緒の気分? 歴代最強プジョー 508「PSE」 505 GTiと乗り比べ
フランス人スター選手と一緒の気分? 歴代最強プジョー 508「PSE」 505 GTiと乗り比べ
AUTOCAR JAPAN
セカオワが「愛車売ります!」CDジャケットにも使用した印象的なクルマ
セカオワが「愛車売ります!」CDジャケットにも使用した印象的なクルマ
乗りものニュース
トヨタWRCラトバラ代表、母国戦の勝田貴元に望むのは“表彰台”獲得。今季は1戦欠場の判断も「彼が本当に速いのは分かっている」
トヨタWRCラトバラ代表、母国戦の勝田貴元に望むのは“表彰台”獲得。今季は1戦欠場の判断も「彼が本当に速いのは分かっている」
motorsport.com 日本版
メルセデスAMGが待望のWEC&ル・マン参入! アイアン・リンクスと提携、2025年LMGT3に2台をエントリーへ
メルセデスAMGが待望のWEC&ル・マン参入! アイアン・リンクスと提携、2025年LMGT3に2台をエントリーへ
AUTOSPORT web
TCD、モータースポーツ事業を承継する新会社『TGR-D』を2024年12月に設立へ
TCD、モータースポーツ事業を承継する新会社『TGR-D』を2024年12月に設立へ
AUTOSPORT web
ウイリアムズとアメリカの電池メーカー『デュラセル』がパートナーシップを複数年延長
ウイリアムズとアメリカの電池メーカー『デュラセル』がパートナーシップを複数年延長
AUTOSPORT web
“650馬力”の爆速「コンパクトカー」がスゴイ! 全長4.2mボディに「W12ツインターボ」搭載! ド派手“ワイドボディ”がカッコいい史上最強の「ゴルフ」とは?
“650馬力”の爆速「コンパクトカー」がスゴイ! 全長4.2mボディに「W12ツインターボ」搭載! ド派手“ワイドボディ”がカッコいい史上最強の「ゴルフ」とは?
くるまのニュース
フェラーリ育成のシュワルツマンが陣営を離脱。2025年はプレマからインディカーに挑戦
フェラーリ育成のシュワルツマンが陣営を離脱。2025年はプレマからインディカーに挑戦
AUTOSPORT web
スバルBRZに新たな命を吹き込む 退役軍人のセカンドキャリアを支援する英国慈善団体
スバルBRZに新たな命を吹き込む 退役軍人のセカンドキャリアを支援する英国慈善団体
AUTOCAR JAPAN
オープンカー世界最速はブガッティ!「ヴェイロン」より45キロも速い「453.91km/h」を樹立した「W16ミストラル ワールドレコードカー」とは?
オープンカー世界最速はブガッティ!「ヴェイロン」より45キロも速い「453.91km/h」を樹立した「W16ミストラル ワールドレコードカー」とは?
Auto Messe Web
『ローラT92/10(1992年)』“賃貸住宅ニュース”で強いインパクトを残した新規定グループCカー【忘れがたき銘車たち】
『ローラT92/10(1992年)』“賃貸住宅ニュース”で強いインパクトを残した新規定グループCカー【忘れがたき銘車たち】
AUTOSPORT web
リバティ・メディアCEOマッフェイの退任、背景にあるのはアンドレッティとのトラブルか
リバティ・メディアCEOマッフェイの退任、背景にあるのはアンドレッティとのトラブルか
AUTOSPORT web
約10年ぶりに“メイド・イン・イングランド”に!? 新型「ミニ・コンバーチブル」が“ミニの聖地”で生産開始
約10年ぶりに“メイド・イン・イングランド”に!? 新型「ミニ・コンバーチブル」が“ミニの聖地”で生産開始
VAGUE

みんなのコメント

11件
  • 『ひと昔前に「輸入車」といえばアメリカのクルマを指した時代もあった。』

    その時代には「輸入車」なんて言わなかったぞ。外車。
  • なら右ハンドルで出せよ。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

720.9756.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

28.9798.0万円

中古車を検索
CTS セダンの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

720.9756.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

28.9798.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村