現行アルファードは、2022年6月頃に受注が停止され新車が買えない状態なになっているが、新車未登録車や登録済み未使用車(いわゆる新古車)が合わせて300台以上中古車市場に流通するという、とんでもない状態になっている。なぜそうなったのか? 2023年6月頃に発売が予定される新型アルファードを買うべきなのか、最新情報をお届けしよう。
文/ベストカーWeb編集部、写真/ベストカーWeb編集部、トヨタ
アルファード新車未登録車100台超!! 新型待つべきか現行を買うべきか
■新型アルファードの発売はあと5カ月あまり
一番人気のガソリン車、S”Cパッケージ”。新車価格は2WD、8人乗り、468万1600円
現在、入手している最新情報によれば、新型アルファードの登場時期は2023年6月頃の予定となっているが、この情報をキャッチしたのは2022年6月末だった。
2022年4月27日に発売されたアルファードの特別仕様車、S“TYPE GOLD III”がわずか発売1カ月あまりで完売した、という情報とともにもたらされたものだ。
話を聞いた営業マンによれば、「今、アルファードを注文すると納期が2023年4月末以降になって、新型に切り替わる2023年5月を超えてしまう可能性がある」とメーカーから販社に正式に受注停止の通達があったそうだ。
いよいよ新型アルファードの発売まで5カ月ほどになったわけだが、その営業マンに改めて新型アルファードの話を聞いたところ、現行アルファードのキャンセル車が2022年末から数台出てきており、過去に問い合わせのあった顧客に電話して購入の意志はないか聞いているという。
■なんとアルファードの新車未登録車が約100台も流通
特別仕様車S“TYPE GOLD III”。新車価格は430万6000円
大手中古車情報検索サイトで、現行アルファードの中古車相場はどうなっているか調べてみた。この大手中古車情報検索サイトは、検索を絞り込むことができ、そのなかに「新車未登録車」と、さらに「登録済み未使用車」が検索できる。
さっそく検索してみると、新車未登録車が107台、登録済み未使用車が208台もあるのに驚いた。新車が買えないのにどういうこと?
ちなみに新車未登録車というのは地方運輸支局や自動車検査登録事務所での新規検査を受けていないクルマのこと。一方、登録済み未使用車とは、地方運輸局に車両、所有者に関する情報を登録したものの、実際にはまだ使用していないクルマで、かつては新古車と言われていた。
では、まずアルファードの新車未登録車の相場はどうなっているのか、見ていくことにしよう。現行アルファードの新車未登録車の最低価格は約435万円(2022年式、走行4km)、最高価格は1180万円(2022年式、走行距離39km)。
107台の新車未登録車のうち、流通台数が最も多いのはS“Cパッケージ”。相場は約540万~約570万円前後で、ほとんどが走行距離10kmだった。
約3カ月前は、最高価格が約899万円の中古車もあったので、全体的にみれば相場は下降傾向にある。S“Cパッケージ”の新車価格は468万1600円だから、最高約100万円近く高いプレミアム価格となっている。
ちなみにS“Cパッケージ”はコスパ抜群の一番人気のグレードで3.5LのSCと同じデザインのアルミホイール&タイヤ、専用エアロパーツ、運転席8ウェイパワーシートなどエグゼクティブラウンジSとほぼ変わらない装備に加え、2列目キャプテンシートは上から2番目のエグゼクティブパワーシートを採用。
次に多いのは、2022年4月27日に発売した、特別仕様車のS“TYPE GOLD III”‘の新車未登録車で、価格帯は約435万~約490万円。約3カ月前は、最高価格が699万円だったから、こちらのほうも相場は下降している。
S“TYPE GOLD III”の新車価格は430万6000円だから、最高で60万円以上高いプレミアム価格が付いている。エグゼクティブラウンジについては、ハイブリッドのエグゼクティブラウンジS、1180万円が2台流通している程度だった。
■アルファードの新車価格
■ガソリン車
●特別仕様車 S“TYPE GOLD III”‘(2WD、7人乗り)=430万6000円
●X(2WD、8人乗り)=359万7000円
●S(2WD、8人乗り)=394万1000円
●S(2WD、7人乗り)=398万5000円
●S“Cパッケージ”(2WD、8人乗り)=468万1600円
●SC(2WD、7人乗り)=527万7600円
●GF(2WD、7人乗り)=520万2600円
●エグゼクティブラウンジ(2WD、7人乗り)=726万9000円
●エグゼクティブラウンジS(2WD、7人乗り)=742万1000円
■ハイブリッド
●特別仕様車ハイブリッドS“TYPE GOLDIII”(7人乗り、E-Four)=515万4400円
●ハイブリッドX(8人乗り、E-Four)=461万3000円
●ハイブリッドX(7人乗り、E-Four)=465万6000円
●ハイブリッドG“Fパッケージ”(7人乗り、E-Four)=557万3000円
●ハイブリッドSR“Cパッケージ”(7人乗り、E-Four)=572万円
●ハイブリッド エグゼクティブラウンジ(7人乗り、E-Four)=759万9000円
●ハイブリッド エグゼクティブラウンジS(7人乗り、E-Four)=775万2000円
■登録済み未使用車は208台も流通
ハイブリッドのエグゼクティブラウンジの流通台数は少ない
いっぽう、一度登録し中古車扱いとなる登録済み未使用車は208台流通している。こちらも走行距離は3~10km。
やはり、S“Cパッケージ”が最も多く、約598万円~約650万円前後(4WD)。次に多いのが特別仕様車のS“TYPE GOLDIII”で約450万円~約520万円。ハイブリッドのSR”Cパッケージ“は約900万円、エグゼクティブラウンジSが約980万円。アルファードの登録済み未使用車の最安価格は約340万円の2.5Xグレードだった。
ちなみに登録済み未使用車の場合、一度登録しているため中古車扱いとなる。アルファードの場合、法定登録諸費用はガソリン車が約28万円、ハイブリッド車は約16万円ほどかかる。値引き額に関しては2022年6月末の段階で約40万~45万円程度だった。
しかし、新車がもう買えないのに、新車未登録車が107台、登録済み未使用車が208台、計300台あまりが市場に流通しているとは……。
市場に流通しているアルファードの新車未登録車や登録済み未使用車のほとんどは、価格高騰を見込んでクルマ販売店が発注したものではないだろうか。2022年4月27日に発売した特別仕様車S“TYPE GOLD”は1カ月あまりで完売した時には驚いたが、こういうことだったのか……。
新車価格以上の価格で流通しているものの、2022年秋よりは下落傾向にあり、今後、新型アルファードの情報が出回ってくるとさらに安くなってくると見込まれるため、1円でも安く買いたいユーザーにとっては嬉しいかぎり。
厳密には新車ではないかもしれないが、アルファードの新車が欲しかった人には、狙い目といえる時期に来たのではないだろうか。
■新型アルファードの発売は2023年6月頃の予定
ベストカーが製作した新型アルファードのCGイラスト
前述したとおり、最新情報では新型アルファードの発売時期は2023年6月頃となっている。
搭載されるパワートレインは、2.5L、直4のダイナミックフォースエンジン+電気モーターと、2.4L、直4ターボになる見込みで、存続予定のヴェルファイアには2.4L、直4ターボが搭載される予定。
新型アルファードの最新情報は届き次第随時お届けしよう。
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