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今が狙い目の中古車はコレ 2022年春の相場情報(国産2シーターオープンカー編/萩原文博レポート)

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今が狙い目の中古車はコレ 2022年春の相場情報(国産2シーターオープンカー編/萩原文博レポート)

人気車種のモデルチェンジや季節的な要因などによって中古車の相場は日々動いています。そんな中古車市場で今狙い目のお得なモデルはどれなのか。中古車相場にも詳しい自動車評論家の萩原文博さんに聞いてみました。2022年春の中古車情報として取り上げるのは「国産2シーターオープンカー編」。新車はめっきり車種を減らしましたが、中古車に目を向ければ魅力的なモデルがまだまだ揃います。ドライブシーズン前のこの時期、中古車としてはどの車種が狙い目なのでしょうか。

新車の国産オープンカーはクーペ以上に絶滅危惧種

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四季のある日本では、桜前線が津軽海峡を渡る頃の初夏と、日差し和らぐ9月のお彼岸を過ぎた秋がオープンカーのベストシーズンと言えます。ツウは真冬に防寒を完璧にしてオープンカーに乗るそうですが、やはり木々が生茂る青葉の季節にルーフを開けて走るのは爽快です。今回の中古車お買い得相場情報は、究極の趣味車である2シーターオープンカーにフォーカスを当てて、国産2シーターオープンカーの狙い目モデルを紹介します。

現在、新車で購入できる国産オープンカーは軽自動車のダイハツコペン、2シーターオープンカーブームの火付け役、マツダロードスター。そしてメタルトップを採用したロードスターRF。そして新車価格が1,000万円オーバーという高級車、レクサスLCコンバーチブル、ロードスターをベースとしたミツオカヒミコの5モデルしかありません。

新車の国産オープンカーはクーペ以上に絶滅危惧種となっているのです。しかし、中古車であれば、すでに生産終了となっているモデルも選べるのでそのバリエーションはグンと広がります。その豊富な中古車の中から狙い目のモデルを紹介しましょう。

アスリートのように無駄を削ぎ落とした軽オープンカー「ホンダS660」

まずは、2021年に2022年3月で生産終了と発表され、あまりの人気で2021年11月に追加生産することになったホンダS660です。軽オープンカーのホンダS660は「Heart Beat Sport」をキーワードに開発され、2015年3月に発表されました。

ホンダが以前販売していた軽オープンカー、ビートと同じミッドシップエンジン・リアドライブ(MR)の専用レイアウトを採用。高剛性と軽量化を両立した専用ボディは低重心と理想的な前後重量配分である45:55を実現することで、高いハンドリング性能を実現しているのが特徴です。

軽量・低重心を活かしたスポーティな走りを実現するために、電動開閉式のルーフではなく、手動で取り外しするソフトトップを採用するなど細部にまでこだわっていますS660はオープンエアという非日常性を手軽に味わえることに加えて、タイトなコクピットによって人とクルマの一体感を味わえるようになっており、ラゲージスペースすらないという無駄をすべて削ぎ落としたアスリートのようなクルマです。

エンジンは最高出力64psを発生する660cc直列3気筒ターボを搭載。組み合わされるトランスミッションは、当時軽自動車初だった6速MTとパドルシフト付きの7速変速機能付きCVTの2種類を用意。駆動方式は後輪駆動のみです。

2020年のマイナーチェンジで内外装を刷新したS660

2018年には純正ナビシステムが装着可能なナビ装着用スペシャルパッケージが設定され、ナビゲーションを装着できるようになり、利便性が向上。

そして2020年1月に初のマイナーチェンジを実施。「デザインの深化」をコンセプトとしてボディカラー同色のフロントピラー、新デザインのアルミホイールを採用。さらに、国内初となる新色アクティブグリーン・パールを追加するなどデザインに一層の磨きをかけています。インテリアでは、シート表皮のアクセントの変更と同時にシートヒーター機能を追加し、より快適性を向上させています。マイナーチェンジの外観上の変更点は、ヘッドライト/サブリフレクターの色の変更をはじめ、リアコンビネーションランプ/インナーレンズの色の変更、そしてフロントグリルとアルミホイールのデザイン変更なども行われています。さらに上級グレードのαではアクセサリーライトを追加。インテリアでは上級グレードのαのみがステアリングホイール/シフトノブの表皮にアルカンターラを採用し、レーシーな雰囲気を高めました。

高騰したS660の中古車相場はひと段落、少し安くなった今こそ狙い目

生産終了のアナウンスが発表された直後は、中古車流通台数が100台を割り込み、平均価格は250万円付近まで値上がりしてしまいました。現在S660の流通台数は約700台まで復活し、平均価格も約218万円まで値落ちしています。中古車の価格帯は約118万~約560万円と非常に幅広くなっています。高価格帯のクルマは、無限RAやモデューロXバージョンZといった限定車が中心となっているのが特徴です。グレードはαが多く、多彩なボディカラーから選ぶことができます。

S660のようなクルマは今後登場する可能性はほとんどないことを考えておくと、値落ち傾向となっている今がまさに狙い目と言えます。

4つのモデルを用意する個性派の軽オープンカー「ダイハツコペン」

同じく、軽オープンカーのダイハツコペンも狙い目のモデルです。2シーターオープンカーのダイハツコペンは、2002年に初代モデルが登場。現在の軽自動車には搭載されていない贅沢な直列4気筒ターボエンジンを搭載し、駆動方式はFF(前輪駆動)を採用。トランスミッションは5速MTと4速ATが選べて、ルーフも約20秒で開閉可能な電動のアクティブトップと樹脂製の着脱式ルーフのディタッチャブルトップの2種類を用意していました。

初代の生産終了から2年のインターバルを置いて2014年6月に2代目となる現行型コペンが登場しました。「Dフレーム」と呼ばれる骨格を採用し、切れ目のないフロア構造によって剛性を向上。その結果、ドアを除くボディの外板パーツを樹脂化することができました。その恩恵によって「ドレスフォーメーション」というボンネットやフェンダー、バンパーなどの樹脂製パーツを自由に交換可能なカスタマイズができるようになっているのが特徴です。

搭載されているエンジンは直列3気筒ターボとなり、組み合わされるトランスミッションは5速MTとCVTとなりました。

グレード構成は、2014年6月に登場したのがローブ。ボディはダブルスウィーブシルエットと呼ばれる2つのスイーブ(長く緩やかな曲線)のリズミカルな動きにより躍動感と流麗さを表現しています。LEDを採用したクリアランスランプはフェンダートップのキャラクターとフェンダーアーチにかかるV時形状で配置し、夜間でもひと目でコペンとわかる特徴的なグラフィックを実現しています。

同年11月にはコペン2つ目の意匠となるコペン エクスプレイが登場。「タフ&アグレッシブ」をコンセプトとした内外装のデザインが特長で、外観はスポーツカーシルエットとタフでアグレッシブなテイストを融合。ウェッジチューブシルエットに力強さを想起させるホイルフレア造形を追加。多面体ボディと多角形グリルによって新ジャンルのスポーツカーを表現しています。エクスプレイの内装はブラックを基調としており、インパネはセンタークラスターの骨格をインパネ上部まで張り出した「クロスフレーム」とすることで、タフでアグレッシブな斬新さを表現しました。

翌12月にはローブの上級グレード「ローブS」を設定。足回りにはダイレクト感あふれるハンドリング、操縦安定性とフラットな乗り心地を追求した専用設計のビルシュタイン製ショックアブソーバーを採用。内装には手触りと意匠にこだわり、スエード調の生地を使用したレカロシートを標準装備しています。さらにコペン専用デザインのBBS製鍛造16インチアルミホイールをオプションで用意しています。

2015年6月には、コペン第3の意匠となるコペンセロを追加。デザインコンセプトは「フレンドリー&ダイナミックエボリューション」で、初代コペンのDNAを受け継いだ丸型ヘッドライトを採用しています。インパネは、水平に伸びる骨格をイメージした「ストレートフレーム」を採用し、スポーティなイメージを追求。さらに自発光式3眼メーターはセロ専用のシルバーリング付きブラック盤面となっています。

セロの特長である丸型ヘッドランプには1つの光源でハイビームとロービームの切り替えが可能なBi-Angle LEDヘッドライトを当時軽自動車で初めて採用。このタイミングで、エクスプレイの上級モデル、エクスプレイSを設定。装備はローブSと同様です。そして同年12月にコペンセロの上級モデル、セロSを追加。ほかのSモデルと装着される装備は同じですが、セロSにはレッドインテリアパックが専用設定されています。

2019年に追加されたGR SPORTの中身は他のコペンと別物

そして2019年10月にはコペン第4のモデル、GR SPORTを追加しました。GR SPORTは既存モデルに対して、ボディ剛性を一層高めるため、アンダーボディに補強材の追加や形状変更を施したことで、ボディのねじれを抑制し、安定感あるフラットな乗り心地を実現。さらに足回りの最適化や空力を改善するパーツの採用によってコーナーでの動きと安定性を向上させたモデルです。

またフロントフェイスにはトヨタGRシリーズのアイコンである「Functional MATRIX」グリルを採用。インテリアでは専用のレカロシートやメーターなどを採用し上質な雰囲気を漂わせています。

根強い人気のコペン初代モデル、現行型はローブが圧倒的多数

現在、コペンの中古車は約1,440台流通していて、そのうち約590台が現行モデル、残りが初代モデルとなっており、初代モデルは根強い人気となっています。現行型コペンの中古車の平均価格は約164万円で、価格帯は約90万~約289万円。一方の初代モデルは平均価格が約76.4万円で、価格帯は約20万~約278万円とかなりクロスオーバーしている部分があります。

現行型コペンの中古車のグレード構成は圧倒的にローブが多く、次いでセロ。全体的にCVTが多くなっているのも特徴です。コペンの中古車選びは現行型ではどのモデルを選ぶのかに加えて、現行型と旧型を同じような価格帯で選べるという楽しさがあります。

世界的なブームを巻き起こした日本が誇るオープンカー「マツダロードスター」

最後は、初代モデルが世界的な2シーターオープンカーブームを巻き起こしたマツダロードスターです。現行モデルは、2015年5月から販売開始したソフトトップを採用したロードスターと、2016年12月より販売開始した電動開閉式のルーフを採用したロードスターRFの2モデルが用意されています。

日本仕様に搭載されているパワートレインはロードスターが1.5L直列4気筒エンジン+6速MT/6速AT。一方ロードスターRFは2L直列4気筒エンジン+6速MT/6速ATとエンジン排気量が異なっているのが特徴。

数度の改良でエンジンも足回りも進化を続けるロードスター

販売開始以降、ロードスターは改良が加えられています。主なものを挙げると、2018年6月の一部改良でロードスターRFに搭載されている2Lエンジンが高回転型にチューンされ、最高出力184ps、最大トルク205Nmにパワーアップ。同時にロードスターの1.5Lエンジンも燃料改善技術などが取り入れられ、最高出力が132ps、(+1ps)、最大トルク152Nm(+2Nm)と数値は小さいものの、走行フィールは抜群に良くなり、よりダイレクトな加速を味わえるようになりました。

さらに、2021年12月の一部改良では、「人馬一体」の走りの楽しさをさらに高める「キネマティック・ポスチャー・コントロール(KPC)」を採用。これは、日常域でスムーズに動くロードスターのサスペンション構造を活かしながら、ハイスピードのコーナリングにおいてもより一体感があり、安定した旋回姿勢を実現するという新技術となっています。

4世代、すべて流通量が豊富なロードスター

現在、マツダロードスターの中古車は約1,360台流通していて、最も多いのが現行モデルの約540台。次いで旧型の3代目モデルの約320台。そして2代目が約250台。なんと初代モデルも約220台と全モデルが流通しているのが特徴です。

現行モデルの中古車の平均価格は約247万円で、価格帯は約140万~約550万円となっています。一方、電動開閉式のメタルトップを採用したロードスターRFの中古車は約280台流通していて、平均価格は約294万円。価格帯は約187万~約600万円となっています。

100万円台から手に入れられる国産2シーターオープンカーを狙うなら今!

今回紹介した現行4モデルはすべて100万円台から手に入れることができるようになっています。陽気が良くなってくるにつれてオープンカーの中古車相場も上昇するので、早めに購入することをオススメします。

※記事の内容は2022年3月時点の情報で制作しています。

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みんなのコメント

3件
  • 自分はオープンカーに不向きな人間だったと車を買ってから実感している。普通に屋根固定の車で窓全開で走って満足出来る人間だと。
  • 新車でコペンかロードスターを買った方がいいと思うな。
    同じ金額出すなら新車の良さを味わってみて、
    それでもどうしても気に入らなければ中古に買い替えればいい。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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