現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 昭和オヤジが慣れ親しんだAT車にはなかったぞ! ハイブリッド車のシフトにある「B」レンジって何?

ここから本文です

昭和オヤジが慣れ親しんだAT車にはなかったぞ! ハイブリッド車のシフトにある「B」レンジって何?

掲載 16
昭和オヤジが慣れ親しんだAT車にはなかったぞ! ハイブリッド車のシフトにある「B」レンジって何?

 この記事をまとめると

■ハイブリッド車などの電動車にはBレンジというポジションがある

ハイブリッドやEVの「回生」はムダに捨ててたエネルギーを拾う行為! 燃費や電費が伸びる仕組みを改めて解説する

■Bレンジをセレクトすると回生による減速力が強まる

■Bレンジの仕組みはメーカーによって異なり必ずしも燃費がよくなるとは限らない

 一般的に回生力を強めると認識されているBレンジ

 長いことAT車に乗ってきた人なら、シフトレバーは「P」「R」「N」「D」と並ぶのが慣れ親しんたポジションでしょう。ところが、ハイブリッドなどの電動化モデルに乗ってみると、「D」の下にもうひとつ「B」というポジションがあります。えっ、「B」ってなに? という人も多いと思います。でもこの「B」は、ハイブリッド車など電子制御シフトのクルマを賢く走らせるために、上手に使いこなすといいことがいっぱいなのです。

 そもそも「B」レンジの「B」はブレーキの「B」。通常、MT車やAT車ではアクセルペダルをオフにしたり、ギヤチェンジでシフトダウンを行うことでエンジンブレーキをかけることができますが、電子制御シフトのクルマにはギヤチェンジという概念がないため、シフトを「B」レンジに入れることによって、シフトダウンしたときのような減速力を得られるようになっています。

 一般的には「Bレンジ=回生ブレーキ=使うと燃費がよくなる」と思っている人が多いと思いますが、じつはメーカーや車種によってその仕組みや使い方は異なりますので、まずは自分のクルマの「B」レンジがどんな仕組みなのかを知ることが求められます。また、「D」のままブレーキペダルを強く踏んだときと、どう違うのかというのも気になるところですね。

 まず、「B」レンジを回生ブレーキとして使い、より強い回生が得られるような仕組みとなっているのが日産ノートe-POWER。通常の「D」レンジでブレーキペダルを踏むと回生が行われないので、「B」レンジに入れることによって減速エネルギーを回収して電気エネルギーに換え、燃費の向上にもつなげることができる仕組みです。

 また、ノートe-POWERの「B」レンジは、ブレーキペダルの操作では滑りやすい雪道でも、安定した挙動で走行しやすくなるといった効果もあります。もちろん、急な下り坂で速度が出過ぎてしまうことも防いでくれます。ただ、バッテリーが満充電の状態や低温のときにはブレーキの利きが弱くなってしまうことがあるため、ブレーキペダルとの併用を推奨しています。

 Bレンジに入れ続けると燃費が悪くなるプリウス

 次にトヨタ・プリウスでは、協調回生ブレーキといって摩擦ブレーキ(フットブレーキ)と回生ブレーキを適切に組み合わせて減速を制御する方法をとっています。ブレーキペダルを踏むと、まずは摩擦ブレーキが作動し、それと合わせてシステムが必要なブレーキの強さを判定して回生ブレーキを作動させ、足りない分を摩擦ブレーキで補うという仕組みになっています。

 通常は「D」レンジでブレーキペダルを踏んで減速し、シフトダウンをしたほうがよいような、急な下り坂など強いエンジンブレーキが必要な場合には「B」レンジを使用することを推奨しています。

 というのは、強い減速が必要なときに「D」レンジでブレーキペダルを踏んだ場合には、エンジンが停止するのでエンジンブレーキはかからず、回生ブレーキでは足りないため摩擦ブレーキを強く利かせなければなりません。雨の日の滑りやすい路面などでは、スリップするリスクが高まることも考えられますが、そこで「B」レンジに入れると、エンジンを空転させてエンジンブレーキが強く作用することにより、強制的により強い減速力を得ることができます。

 アクセルペダルをオフにしていても、どんどん速度が上がっていってしまうような長い下り坂などで、安全に走行するために「B」レンジに入れる使い方が適しています。

 ただ、エンジンをまわすため回転数が上がり、減速度を安定させるために摩擦ブレーキを弱く制御することもあって、回生量が「D」レンジの場合よりも少なくなってしまいます。そのため、燃費アップにはつながりにくく、「B」レンジのまま長時間走行すると燃費が悪化すると、トヨタの公式アナウンスにも記載されています。

 一般的に回生ブレーキを使えば使うほど燃費にはよい影響が出て、BEVやPHEVではEVでの航続距離が延びるという認識ではありますが、「B」レンジでは一概にそうとはいえないということがわかります。仕組みを理解したうえで、賢く使いたいのが「B」レンジです。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

トヨタWRCラトバラ代表、母国戦の勝田貴元に望むのは“表彰台”獲得。今季は1戦欠場の判断も「彼が本当に速いのは分かっている」
トヨタWRCラトバラ代表、母国戦の勝田貴元に望むのは“表彰台”獲得。今季は1戦欠場の判断も「彼が本当に速いのは分かっている」
motorsport.com 日本版
新型「“真っ黒”クロスオーバーSUV」発表! 初の「精悍ブラック仕様」&特別な“豪華内装”採用! 専用装備マシマシな「Cクラス オールテレイン」登場!
新型「“真っ黒”クロスオーバーSUV」発表! 初の「精悍ブラック仕様」&特別な“豪華内装”採用! 専用装備マシマシな「Cクラス オールテレイン」登場!
くるまのニュース
最新EVと環境への挑戦を体感! 第30回日本EVフェスティバル 11月23日
最新EVと環境への挑戦を体感! 第30回日本EVフェスティバル 11月23日
レスポンス
インフィニティ、フルサイズSUV『QX80』新型の購入者に新サービス…専任コーディネーターが対応
インフィニティ、フルサイズSUV『QX80』新型の購入者に新サービス…専任コーディネーターが対応
レスポンス
ホンダ「2列×6人乗り」小型ミニバンが凄い! まさかの「前席に3人並ぶ」斬新シート採用! 全長4.3mで「最高にちょうどいい」サイズの“エディックス”とは!
ホンダ「2列×6人乗り」小型ミニバンが凄い! まさかの「前席に3人並ぶ」斬新シート採用! 全長4.3mで「最高にちょうどいい」サイズの“エディックス”とは!
くるまのニュース
メルセデスAMG試乗付き宿泊プラン、1日1室限定…インターコンチネンタルホテル大阪
メルセデスAMG試乗付き宿泊プラン、1日1室限定…インターコンチネンタルホテル大阪
レスポンス
勝利をもたらす「招き猫」こと「BLUE LINK VICTORY CATS」の4名とは?「ANEST IWATA Racing with Arnage」をサポートするRAの素顔を一部ご紹介
勝利をもたらす「招き猫」こと「BLUE LINK VICTORY CATS」の4名とは?「ANEST IWATA Racing with Arnage」をサポートするRAの素顔を一部ご紹介
Auto Messe Web
角田裕毅、危うくアメリカ入国拒否!? 入国審査で別室へ……「着ていたパジャマの色が問題だったのかな?」
角田裕毅、危うくアメリカ入国拒否!? 入国審査で別室へ……「着ていたパジャマの色が問題だったのかな?」
motorsport.com 日本版
めちゃ“豪華インテリア”の新型「ミドルサイズSUV」発表! 大人気モデルが「全面刷新」で進化! 多彩なテクノロジーを搭載した新型「ティグアン」登場!
めちゃ“豪華インテリア”の新型「ミドルサイズSUV」発表! 大人気モデルが「全面刷新」で進化! 多彩なテクノロジーを搭載した新型「ティグアン」登場!
くるまのニュース
MINI『クーパー・コンバーチブル』、本拠地英国で9年ぶりにラインオフ
MINI『クーパー・コンバーチブル』、本拠地英国で9年ぶりにラインオフ
レスポンス
若干ギャンブル要素はあるけどポルシェオーナーになるのは夢じゃない! 庶民が買えるポルシェを探してみたらけっこうあった
若干ギャンブル要素はあるけどポルシェオーナーになるのは夢じゃない! 庶民が買えるポルシェを探してみたらけっこうあった
WEB CARTOP
SUV系のスーパーハイト軽自動車は超激戦区! 後発ばっかり目につくけど「ダイハツ・タント・ファンクロス」も独自な魅力たっぷりだぞ!!
SUV系のスーパーハイト軽自動車は超激戦区! 後発ばっかり目につくけど「ダイハツ・タント・ファンクロス」も独自な魅力たっぷりだぞ!!
WEB CARTOP
四度のGT500クラス王者ロニー・クインタレッリが2024年限りでのスーパーGTでの活動終了を発表
四度のGT500クラス王者ロニー・クインタレッリが2024年限りでのスーパーGTでの活動終了を発表
AUTOSPORT web
ドライバーの訴えもどこ吹く風? 言葉狩り問題でGPDA声明発表もFIA『シカト』にラッセルショック
ドライバーの訴えもどこ吹く風? 言葉狩り問題でGPDA声明発表もFIA『シカト』にラッセルショック
motorsport.com 日本版
約400台のキャンピングカーが全国から集結、過去最大規模に…ジャパンキャンピングカーショー2025
約400台のキャンピングカーが全国から集結、過去最大規模に…ジャパンキャンピングカーショー2025
レスポンス
トヨタ「“SUV”ミニバン」がスゴイ! ド迫力の「斬新ドア」×巨大オフロード4WD! タフすぎる「シエナ」“冒険”仕様とは
トヨタ「“SUV”ミニバン」がスゴイ! ド迫力の「斬新ドア」×巨大オフロード4WD! タフすぎる「シエナ」“冒険”仕様とは
くるまのニュース
自宅で充電できないけどEVを買う人が増えている! ただしいまのインフラ状況だと「セカンドカー」で乗るのが正解
自宅で充電できないけどEVを買う人が増えている! ただしいまのインフラ状況だと「セカンドカー」で乗るのが正解
THE EV TIMES
クルマ、何に乗ってるの? 僕たちの愛車紹介 #15|シトロエン BX
クルマ、何に乗ってるの? 僕たちの愛車紹介 #15|シトロエン BX
くるくら

みんなのコメント

16件
  • 藍流頓瀬奈
    概念的に名前が違うだけ。トルコンにも2や1及びLがあり、それぞれハイブリッドやCVT車ではS、Bになる。
  • kor********
    レンタカーでプリウス借りたときに「B」レンジの使い方は聞いていたので
    そこまで違和感なかったが、
    パーキングレンジがボタンだったり、そもそもチェンジレバーがない車種(すべてボタン化)とかは慣れなくて怖いと思う。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

229.9306.4万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

1.0335.0万円

中古車を検索
ノート e-POWERの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

229.9306.4万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

1.0335.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村