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ディフェンダーにも3列仕様登場で気になる「国産3列シートSUV使い勝手ランキングトップ5」

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ディフェンダーにも3列仕様登場で気になる「国産3列シートSUV使い勝手ランキングトップ5」

 ディフェンダーの3列シート仕様、ディフェンダー130が今年新たに加わった。ディフェンダーには、「90」と「110」があるが、ディフェンダー130は3列シートで最大8人が乗車できる。

 ということで3列シートSUVの国産モデルで、使い勝手のいい国産3列シートSUVは果たしてどれなのか、ランキング形式で渡辺陽一郎氏がジャッジした。

ディフェンダーにも3列仕様登場で気になる「国産3列シートSUV使い勝手ランキングトップ5」

文/渡辺陽一郎、写真/Land Rover、MAZDA、HONDA、TOYOTA、MITSUBISHI

■グローバルでSUVが人気カテゴリーとなったワケは?

ランドローバー ディフェンダー130。3列シートで最大8人が乗車可能

 今はSUVの人気が高い。国内で新車として売られる小型/普通乗用車に占めるSUVの比率は、2010年頃は10%少々だったが、今は30%を上回る。SUVは軽自動車などと違って、北米をはじめとする海外でも人気が高く、開発すれば大量に販売できる。そのために商品開発も活発だ。

 またSUVは、メルセデスベンツやBMWなど、海外のプレミアムブランドも積極的に手掛けている。これらの輸入車がSUVカテゴリーのイメージを高めたことも、日本における好調な売れ行きに結び付いた。

 SUVが人気を得た一番の理由は、外観のカッコよさと実用性を両立させたことだ。SUVはもともと悪路の走破を目的に開発されたから、大径タイヤの装着などにより、外観がカッコいい。

 ボディの上側はワゴンやハッチバック風のデザインだから、居住空間や荷室も広くて使いやすい。これらの特徴が注目され、SUVは売れ筋のカテゴリーになった。

 そしてミドルサイズ以上の車種には、3列目のシートを装着したSUVも見られる。直近では、悪路向けSUVの代表とされるランドローバーディフェンダーに、3列のシートを装着する130シリーズが加わった。

 130シリーズの全長は5358mmで、110シリーズの4945mmに比べると、ボディが400mm少々長い。この余裕を生かして、3列目のシートを装着した。

 少々、前置きが長くなったが、SUVに装着される3列目シートの快適性や使い勝手をランキングしてみたい。

■SUVの3列目シートランキング/1位:マツダ CX-8

マツダ CX-8。3列目は多少膝が持ち上がる格好にはなるが快適に乗車できる

 SUVとミニバンでは、3列目シート部分の作りが違う。ミニバンは床面形状を工夫して、3列目まで平らに仕上げるが、SUVは異なる。3列目の床は、燃料タンクの設置により、1/2列目に比べると高くなっている。

 そのためにSUVの3列目シートは、ミニバンに比べると、床と座面の間隔が不足しやすい。1/2列目に比べると、膝の持ち上がった窮屈な座り方になる。

 3列目の乗り降りは、2列目を格納して行うが、後席側のドアはミニバンのスライドドアに比べて開口部が狭い。SUVの3列目は、ミニバンに比べて乗降性も悪化するから注意したい。

 以上の事柄を踏まえて、SUVの3列目シートをランキングすると、1位はCX-8だ。CX-8の外観は、CX-5を伸ばしたように見えるが、実際には北米などで売られるCX-9の全幅を1840mmに抑えた仕様だ。

 そのために、CX-8が装着する2/3列目シートの足元空間は、CX-9と同等だ。日本では「多人数乗車の快適なSUV」として販売されている。

 CX-8に身長170cmの大人6名が乗車した時、2列目に座る乗員の膝先空間を握りコブシ1つ分に調節すると、3列目に座る乗員の膝先には握りコブシふたつ分の余裕ができる。3列目に座った乗員の足が、2列目の下側に収まりやすいことも注目点だ。

 SUVの3列目だから、ミニバンに比べると膝の持ち上がる座り方になるが、極端に窮屈な印象は受けない。1時間以上の乗車も可能だ。

■SUVの3列目シートランキング/2位:ホンダ CR-V

ホンダ CR-V。3列目に乗車した時、足先が2列目シートの下側に入るように工夫され、窮屈さを感じにくい

 3列目がCX-8の次に快適なSUVはCR-Vだ。販売店では「2022年中に生産を終えるから、すでに注文できない仕様も生じている」というが、3列目シートの快適なSUVとしては注目される。

 そのために身長170cmの大人6名が乗車した時、2列目に座る乗員の膝先空間を握りコブシひとつ分に調節すると、3列目の膝先空間は握りコブシ半分程度になる。

 CX-8の握りコブシふたつ分に比べると、CR-Vの3列目は膝先空間が狭いが、3列目に座る乗員の足が2列目の下側に収まりやすいように工夫した。

 この効果により、実際に座るとさほど窮屈には感じない。片道1時間程度の距離なら、大人の多人数乗車も可能だ。全長がCX-8に比べると約300mm短い4605mmに収まることも考えると、SUVとしては空間効率が優れている。

■SUVの3列目シートランキング/3位:トヨタ ランドクルーザープラド

トヨタ ランドクルーザープラド。床と座面の間隔が狭いため膝が大きく持ち上がるが、足元空間は広い

 ランドクルーザープラドは悪路向けのSUVとあって、3列目シートが快適なイメージはないが、足元空間は意外に余裕がある。身長170cmの大人6名が乗車して、2列目に座る乗員の膝先空間を握りコブシ1つ分まで詰めると、3列目の膝先空間は握りコブシふたつ分になる。

 CX-5やCR-Vに比べると、床と座面の間隔が不足するから、膝が大きく持ち上がる。そのために快適性では3位だが、3列目の足元空間そのものはCX-8と同等に広い。

 2列目の足元空間を狭めに調節して3列目のスペースに余裕を持たせると、片道1時間程度の距離までなら大人の多人数乗車も可能だ。

■SUVの3列目シートランキング/4位:トヨタ ランドクルーザー300

トヨタ ランドクルーザー。車格は大きいが2列目シートにスライド機能がないうえに3列目は床と座面の間隔が狭い

 ランドクルーザーは、全長が約5m、全幅も約2mに達するLサイズSUVだ。ボリュームのある外観を見ると、3列目も広そうに思えるが、実際に座るとランドクルーザープラドよりも窮屈だ。

 ランドクルーザーの3列目シートで、一番の欠点になるのは、2列目シートにスライド機能が装着されないことだ。ほかのSUVであれば、多人数乗車時には2列目シートのスライド位置を前側に寄せて、3列目の足元空間を広げられる。ところがランドクルーザーでは、このような足元空間の調節が行えない。

 身長170cmの大人6名が乗車した場合、2列目の膝先には握りコブシ2つ分の余裕が見られるが、3列目は握りコブシひとつ分になる。2列目がスライドしないため、3列目の足元空間を広げることはできない。

 しかも悪路向けのSUVとあって床が高く、CX-8やCR-Vに比べて、3列目は座面との間隔も乏しい。膝の持ち上がる座り方になるから窮屈だ。多人数乗車ができるのは、片道30分以下になる。

■SUVの3列目シートランキング/5位:三菱 アウトランダー

三菱 アウトランダー。3列目の足元空間は狭く、3列目は補助席程度に考えたほうがいい。とはいっても、短時間でも多人数乗車ができるのは便利だ

 先代アウトランダーでは、3列目シートを装着するのは、ノーマルエンジン搭載車のみだった。それが現行型では、全車がプラグインハイブリッドを搭載しながら、3列シートの7人乗りも用意している。

 注意したいのは3列目の足元空間が狭いことだ。身長170cmの大人6名が乗車して、2列目に座る乗員の膝先空間を握りコブシひとつ分に調節すると、3列目に着座するのは難しい。3列目にも身長170cmの大人が座るには、2列目に座る乗員の膝が1列目の背面に触れるまで、スライド位置を前側に寄せる必要がある。

 つまり、身長170cmの大人6名が乗車する時には、2/3列目に座る乗員の膝先空間はゼロになってしまう。多人数乗車ができるのは、片道30分以下になる。

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