日産自動車は、東京ビッグサイト西2ホールにある日産ブースでは、プレスブリーフィングにおいてEVのコンセプトカー、ニッサンアリアコンセプト、ニッサン IMkを世界初公開した。
さて、このワールドプレミアとなった2台はどのようなモデルなのか、解説していこう。
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文/ベストカーWEB編集部
写真/ベストカーWEB編集部
【画像ギャラリー】日産アリアコンセプト&IMkの詳細写真
流麗なクーペSUVルック! 次期エクストレイルか?!
現行エクストレイルより少し大きいサイズのアリアコンセプト
アリアコンセプトは、近い将来に生産すると予告されるクロス―オーバーSUV。
クルマの電動化や知能化によって交通事故や交通渋滞、排出ガスによる大気汚染などの諸問題を解決し、あらゆる人にシームレスな移動体験を提供することを目指す日産のビジョン「ニッサンインテリジェントモビリティ」を実現するクロスオーバーコンセプトカーとしている。
エクステリアは滑らかで美しいプロポーションが特徴で、Vモーショングリルやブレード型のリアコンビネーションランプ、超極薄LEDヘッドライトなどを採用。専用タイヤと組み合わされる5本スポークの21インチ大径アルミホイールが装着されている。
流麗なクーペルックで滑らかなボディラインが美しい
ボディサイズは全長4600×全幅1920(ドアミラーを除く)×全高1630mmと現行エクストレイルの全長4690×全幅1820×全高1740mmに比べるとひと回り大きい。
ボディカラーには見る距離によってさまざまな表情に変化する「彗星ブルー」を採用している。
インテリアではダッシュボードとドアパネルをシームレスに連続させて一体感を高めたインパネを採用し、スタートボタンと12.3インチディスプレイモニターの操作ノブ、エアコン操作ノブ以外のボタンやスイッチなどは省かれている。
駆動用バッテリーを最適配置してフラット化したフロアには、超極薄フレームを採用したシートを設置している。
また、スマホとカーナビを連動させてドライバーを最終目的地までシームレスに案内する「ドア・ツードア・ナビゲーション」を採用した。
パワートレーンでは車両の前後に高出力のモーターを配置し、前輪と後輪をそれぞれ駆動する「ツインモーター4WD制御システム」や、先進運転支援技術「プロパイロット2.0」を採用しているのがポイントになっている。
日産自動車グローバル研究開発担当の中畔邦雄副社長は、「新開発のEV専用プラットフォームに加えて、前後輪にモーターを配したツインモーター四輪駆動システムを採用しています。
高い次元での発進加速性能を実現するとともに、あらゆる路上での優れたトラクション性能を発揮することで、意のままのドライビングと、これまでにない乗り心地や安心感を提供する」とコメント。
日産自動車グローバル研究開発担当の中畔邦雄副社長とグローバルデザイン担当専務執行役員のアルフォンソ・アルベイザ氏
スーパーハイトワゴン デイズルークスの次期モデル?
軽のEVコンセプトのIMk。これがスーパーハイトワゴンの次期デイズルークスになるのか?
ニッサンIMkは軽自動車規格のハイトワゴンタイプのEVコンセプトカー。ボディサイズは全長3434×全幅1512(ドアミラー除く)×全高1644mm。このIMkは新開発のEVプラットフォームを採用し、EVならではの力強くスムーズな走りと静粛性を実現しているという。
エクステリアは、都市の洗練された景観にも日本の伝統的な街並みにも自然に溶け込むような、フロントからボディサイド、リアへと滑らかに面や線が流れるデザインを採用。
インテリアはこれからの自動運転の時代に向けて、運転のための空間から快適な時間を過ごす部屋としての空間へ変化することを意識して開発。直線やシンプルな曲面を使って空間を構成して、クリーンでモダンな部屋を表現したという。
最新のコネクティビティ機能も搭載し、クルマと社会、ドライバーをいつでもシームレスにつなげることが可能だという。
スマートフォンと連携してドライバーを認証し、クルマに乗り込むたびにシートポジションや好みの香りなど、認証されたドライバー個人にパーソナライズされたセッティングに変更。
コンセプトカーながら市販型に近い完成度を誇る
ドライバーが乗り込む前にエアコンやステアリングヒーター、シートヒーターなどを作動させることで、乗車する人が快適な車内空間をあらかじめ作ることもできる。
また将来技術「Invisible-to-Visible(I2V)」も搭載しており、休日にはアバターとなって車内に現われた友人との会話を楽しみながらドライブの時間を過ごすことが可能だという。
日産自動車グローバルデザイン担当アルフォンソ・アルベイザ専務執行役員は「アリアコンセプトは変革、つまり日産のまったく新しいデザインの方向性を示しています。タイムレスジャパニーズフューチャリズムという日産の新しいビジョンとデザインの考え方を示した最初のモデルとなります」。
外観については「スリーク、シック、シームレスな外観は自信にあふれた存在感を示しています。すっきりとしながらも筋肉質でダイナミックな形状とデジタル感あふれる細部の表現は絶妙にバランスし、このクロスオーバーは流麗な速さを感じさせるデザインに仕上げています」とのこと。
また日産のデザインについて、「日産のデザインは、これまで間やうつろい、侘び寂びなど、日本の文化を取り入れてきました。江戸時代の終わり、京都から東京に遷都した時に、中間層のなかに日本の民衆文化が生まれましたが、その中にある粋(イキ)を、モダンさとともに日産ブランドに届けたい。今回のEVコンセプトの2台にそうした思いを表しています」
粋を今回のコンセプトカー2台のデザインに取り入れていると力説するアルフォンソ・アルベイザ専務執行役員
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