現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 新車購入時に買う「リサイクル券」! 中古車にも付いてくるけど「何の目的でどう使う券」なのか詳しく解説

ここから本文です

新車購入時に買う「リサイクル券」! 中古車にも付いてくるけど「何の目的でどう使う券」なのか詳しく解説

掲載 17
新車購入時に買う「リサイクル券」! 中古車にも付いてくるけど「何の目的でどう使う券」なのか詳しく解説

 この記事をまとめると

■リサイクル券は自動車リサイクル法によって導入された

セルフメンテ派も「廃棄」より「引き取り」がエコだった! リサイクルが進む「クルマの廃油」の行方とは

■料金はクルマによって異なる

■リサイクル券の用途について詳しく解説する

 最後のオーナーがリサイクル券を使うことになる

 それぞれのクルマに、携行が必要な書類がいくつかある。車検証や自賠責保険証書、そして最近はリサイクル券というものが加わっている。その名のとおり、自動車のリサイクルに関するもので、2005年に施行された自動車リサイクル法によって導入された。

 きっかけは1990年代に発覚して大問題になった豊島事件。小さな島に約50万トンの廃車クズが捨てられていた不法投棄事件で、これをきっかけに法整備が進められた。ヨーロッパが先に導入していて、その内容を参考にしている。リサイクル券というと、単に処理するための手間賃的なイメージだが、リサイクルを義務化することで、不法投棄などを防止する目的もある。

 実際の料金はそれぞれのクルマの処理する量や手間によってバラバラだが、だいたい1万5000円ぐらいで、詳しくは各自動車メーカー、インポーターのウェブサイトで確認することができる。一般的に法律というのは施工後に作られたクルマが対象になるので、2005年以前のクルマはリサイクル券が必要ないように思えるが、環境問題ということもあってじつは古いクルマにも適用される。いわゆる旧車も含まれるのだが、後述する処理内容が少ないので費用も安くて、5000円ぐらいになるクルマもある。

 具体的な仕組みとしてはまずは新車を買ったユーザーが購入して負担。手放した際にはディーラーや買取店などの引き取り業者が引き継ぐため、購入時に支払ったリサイクル料が返ってくる。さらに中古車として販売したら、購入したオーナーが引き継いでいく。この際、料金だけでなく、リサイクル券の現物も引き渡されていくというのが、廃棄するときにリサイクル料を支払うだけの家電リサイクルとは大きく異なる。そして寿命がきたり、事故で全損になって解体されるときに、最後のオーナーがリサイクル券を使うことになる。つまり料金は戻ってこない。

 解体時に外した「中古パーツ」販売で利益が出るのに「リサイクル料」も払う!?

 リサイクル料金には内訳というものがあって、エアバッグ処理、フロン回収、シュレッダーダスト処理の3つで、それぞれを適正に廃棄するための費用となっている。制度を正しく運用するためには処理を適正に行う必要があって、登録の解体業者しか作業できない。昔ながらの野積みの解体屋をほぼ見かけなくなったのはこのため。ちなみに処理の過程や結果はユーザーがネットで検索することが可能だ。

 ただ、いくつか気になる点はある。まずは中古パーツの存在だ。クルマを解体・廃棄する際に取り外した中古パーツを販売することでも利益を得るのに、リサイクル料金も取るのかという疑問が出てくるが、リサイクル料はあくまでも、先に紹介した3つのパーツの処分に使われるもの。それらはリサイクル部品としては使用できないゴミだったりするので、リサイクル料金のネコババ的なことにはならない。

 また、廃車は必ずされるので還付は基本ないものの、中古車として輸出される場合は国内の法律の適応外になるので、輸出したことが証明できれば還付される。

 そして、一番気になるというか、発生する可能性があるのがリサイクル券の紛失。車検証と一緒に保管することが基本なので、そうそうないだろうが、再発行は不可。ただ、車台番号などでもシステム管理されているので、実質は問題がない。

 最後にバイクはどうしているのか気になるが、パーツとしてリユースできる範囲も大きいことから、リサイクル券などの制度はなし。ディーラーやバイクショップや対応業者に持ち込めば無料で引き取ってくれるようになっている。

関連タグ

こんな記事も読まれています

内紛とライバルの追い上げに揺れるレッドブルF1。ヘルムート・マルコが「レースへの完全集中」を求める
内紛とライバルの追い上げに揺れるレッドブルF1。ヘルムート・マルコが「レースへの完全集中」を求める
AUTOSPORT web
三菱「新型“SUV”ミニバン」公開! 4.5m級ボディにMT設定あり! 約350万円の「エクスパンダー “エリート”LE」に反響 尼で登場
三菱「新型“SUV”ミニバン」公開! 4.5m級ボディにMT設定あり! 約350万円の「エクスパンダー “エリート”LE」に反響 尼で登場
くるまのニュース
フォルクスワーゲンCEOが語る「愛されるブランド」へ回帰するための戦略とは? 看板モデル「ゴルフ」の未来にも言及
フォルクスワーゲンCEOが語る「愛されるブランド」へ回帰するための戦略とは? 看板モデル「ゴルフ」の未来にも言及
VAGUE
【38台限定】アストンマーティン「ヴァリアント」登場! フェルナンド・アロンソの依頼で実現した「Q by Aston Martin」手掛ける限定モデルとは
【38台限定】アストンマーティン「ヴァリアント」登場! フェルナンド・アロンソの依頼で実現した「Q by Aston Martin」手掛ける限定モデルとは
Auto Messe Web
WRC第7戦、オジェに代わって急遽参戦のロバンペラが圧巻の走りで優勝【ラリー・ポーランド】
WRC第7戦、オジェに代わって急遽参戦のロバンペラが圧巻の走りで優勝【ラリー・ポーランド】
Webモーターマガジン
ロバンペラ、ラリー・ポーランド”代打”優勝で疲労困憊「すごいことをした実感はまだないんだ」
ロバンペラ、ラリー・ポーランド”代打”優勝で疲労困憊「すごいことをした実感はまだないんだ」
motorsport.com 日本版
BMW『M2』改良新型、「M」の名に恥じない強烈な内外装
BMW『M2』改良新型、「M」の名に恥じない強烈な内外装
レスポンス
GT500は国産車だけど左ハンドル! 全日本ラリーに出る新井敏弘のWRX S4も左に変更! モータースポーツ車両のハンドル位置の謎
GT500は国産車だけど左ハンドル! 全日本ラリーに出る新井敏弘のWRX S4も左に変更! モータースポーツ車両のハンドル位置の謎
WEB CARTOP
ペレス、予選Q3に中古タイヤで出走し8番手「新品セットを温存する余裕がなかった」/F1第11戦
ペレス、予選Q3に中古タイヤで出走し8番手「新品セットを温存する余裕がなかった」/F1第11戦
AUTOSPORT web
横転クラッシュでも乗員を守るモータースポーツ車両の「ロールケージ」! 安全をアップする装備なら市販車に採用しないのか?
横転クラッシュでも乗員を守るモータースポーツ車両の「ロールケージ」! 安全をアップする装備なら市販車に採用しないのか?
WEB CARTOP
アルピーヌF1、チーム内“交戦規定”は効果ナシ? オーストリアでまたも対峙。ガスリー「チームは気に入らないはず」
アルピーヌF1、チーム内“交戦規定”は効果ナシ? オーストリアでまたも対峙。ガスリー「チームは気に入らないはず」
motorsport.com 日本版
「エスカレード」誕生25周年を記念した日本限定モデル 「キャデラック エスカレード スポーツ 25th Anniversary Edition」発売
「エスカレード」誕生25周年を記念した日本限定モデル 「キャデラック エスカレード スポーツ 25th Anniversary Edition」発売
月刊自家用車WEB
「一級河川」ってエライの? 川の看板でなぜか書いてある「一級」「二級」の意外な“違い”
「一級河川」ってエライの? 川の看板でなぜか書いてある「一級」「二級」の意外な“違い”
乗りものニュース
トヨタ新型「スポーティ“セダン”」実車公開に反響大! 迫力エアロ&パワートレイン強化で「マジ速そう」と評判に! マットブラックの新型「ミライ“スポーツ”C」独に登場
トヨタ新型「スポーティ“セダン”」実車公開に反響大! 迫力エアロ&パワートレイン強化で「マジ速そう」と評判に! マットブラックの新型「ミライ“スポーツ”C」独に登場
くるまのニュース
スプリント決勝、予選と苦戦が続くルクレール「今日はうまくいかなかった。明日は表彰台を狙えると信じている」/F1
スプリント決勝、予選と苦戦が続くルクレール「今日はうまくいかなかった。明日は表彰台を狙えると信じている」/F1
AUTOSPORT web
激闘の大学バトルを制したのは長岡技術科学大学! 女子クラスは庄野涼香選手! フォーミュラジムカーナRd.2の熱戦をリポート
激闘の大学バトルを制したのは長岡技術科学大学! 女子クラスは庄野涼香選手! フォーミュラジムカーナRd.2の熱戦をリポート
WEB CARTOP
「BMW 4シリーズ クーペ」「BMW 4シリーズ カブリオレ」の改良モデルを発表
「BMW 4シリーズ クーペ」「BMW 4シリーズ カブリオレ」の改良モデルを発表
月刊自家用車WEB
アレックス・マルケス、グレシーニと契約延長。2026年までチームに残留「僕の目標は常にベストに近づくこと」
アレックス・マルケス、グレシーニと契約延長。2026年までチームに残留「僕の目標は常にベストに近づくこと」
motorsport.com 日本版

みんなのコメント

17件
  • 中古車を買うとリサイクル料が含まれている 店の言い分は前オーナーに返しているから と言うが絶対返してない
  • 天下り機関の肥やしです
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

677.3698.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

435.0726.0万円

中古車を検索
ヨーロッパの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

677.3698.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

435.0726.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村