2023年6月26日(ヨーロッパ現地時間)、トヨタ ヨーロッパは新型 C-HRをワールドプレミア(世界初公開)し、オンラインで予約受注を開始した。
目指すは、トヨタ ヨーロッパのランドマーク
2016年に発表された初代C-HRは、日本をはじめヨーロッパでも成功をおさめた。その斬新なスタイリングは、ヨーロッパにおけるトヨタに対する人々の意識を変革した。そしていよいよ、新型C-HRが世界初公開された。新型C-HRは、ヨーロッパのカスタマーを念頭に置いてヨーロッパで考案され、高電圧バッテリーユニットの組み立てを含め、ヨーロッパで独占的に製造される。現段階では、日本仕様についてはアナウンスされていない。
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そのスタイリングは、2022年後半に発表されたコンセプトカー「C-HR プロローグ」を踏襲している。初代C-HR同様のクーペのようなラインは、さらにシャープなものになった。フロントまわりは、BEVのbZ4Xや新型プリウスにも共通した「ハンマーヘッド」。ボディサイドではダイヤモンドカットのキャラクターラインが目をひき、トヨタ車では初のフラッシュドアハンドルも採用している。
短いオーバーハングと20インチの大径タイヤがダイナミックな外観を強調し、コントラスト ブラックルーフをリアバンパーやボディ後部4分の1まで拡張した、新しい2トーンペイントも設定される。
パーソナライズされたユーザーエクスペリエンス
ユーザーエクスペリエンスでは、タッチスクリーンや音声コマンドでアプリを使用して幅広い機能を制御できる、シームレスで直感的でパーソナライズされたシステムを作成した。
メーターパネルは12.3インチの全面ディスプレイ(グレードによる)。グラフィックはシャープで、情報は明確にゾーニングされ、読みやすい。ドライバーの好みなどに応じて表示は変更できる。たとえば、高速道路ではアクティブなADAS機能情報を目立つようにすることができる。ステアリングホイールのスイッチを使用してパーソナライズできる3つのドライブモードも備える。そのクオリティや使いやすさは、最新のトヨタ車らしいものだ。
センターダッシュ上部には、8インチか12.3インチのタッチスクリーンも備わる。また、自分のスマートフォンをデジタルキーとして使うことができたり、アプリを利用して乗車前にエアコンを作動させたり、ドライバーは車外にいて完全にリモートで駐車させることも可能になっている。
持続可能性を重視してリサイクル素材も多用
新型C-HRは、従来型に比べてリサイクルプラスティックの使用量が2倍になり、100以上のパーツで用いられている。シートにはリサイクル ペットボトルから作られた生地も採用している。
バンパーは、金型にあらかじめ着色された新しい樹脂材料から形成されている。これにより、数百トンのCO2を節約することが期待される。水性塗料を使用した新しい自動塗装プロセスも採用し、ステアリングホイールカバーもレザーフリーとなっている。
4種の電動パワートレーンを搭載
パワートレーンは、1.8Lと2.0Lのハイブリッド(HEV)、そして2.0Lのプラグインハイブリッド(PHEV)を設定。PHEVには、インテリジェント全輪駆動(E-Four)をオプション設定している。
1.8L ハイブリッドはヨーロッパ仕様のカローラに搭載されているものと基本的に同じで、エコ性能を重視しているが、それでも従来型C-HRの1.8L ハイブリッドよりパワフルだ。2.0Lハイブリッドでは、さらにパワフルなドライビングが体験できる。
2.0L プラグインハイブリッドは、フル電動のEVドライブと、長距離走行のための高効率ハイブリッド ドライブの両方が楽しめる。カーナビゲーションと連動して、エネルギー充電の最良の機会を認識し、エネルギー効率を最適化するためにドライブモードを自動的に調整する。さらに、ローエミッションゾーン(LZE)に入ると、自動的にEVモードに切り替わる(カーナビゲーションを使用し、バッテリーが十分に充電されている場合)。
2種の「プレミアエディション」から導入
ヨーロッパ仕様では、「GRスポーツ プレミアエディション」と「ハイ プレミアエディション」の2モデルから導入される。
GRスポーツ プレミアエディションは、グリルのGメッシュパターン、新デザインの20インチ アロイホイール、GRバッジ、リキッドブラックに塗装されたセンターコンソールの装飾、ヘッドレストにGRロゴがエンボス加工されたスポーツフロントシートなどを専用装備する。その訴求色は、ボディの後半を横切って屋根からコントラストブラック仕上げを拡張する新しい2トーンのプレシャスシルバーだ。
ハイ プレミアエディションの訴求色は、サルファ(硫黄)2トーンだ。キャビンは、コントラストのサルファ ステッチ、ヘッドアップディスプレイ、パノラマルーフを備えたパーフォレーテッド レザーシートを備えている。
新型C-HRは、ヨーロッパにおけるトヨタ車の象徴的なモデルとして、新しいユーザーを開拓することだろう。詳細なスペックは発売開始までに発表される予定だが、ヨーロッパでは既にワールドプレミア後からオンラインで予約受注が始まっている。
前述のように、日本仕様に関しては現段階ではアナウンスされていない。ヤリスクロスやカローラクロスが好調な日本市場では、新型C-HRの導入はなかなか難しいところだが、まずはトヨタの英断に期待することにしよう。
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