ディーゼル排ガス不正、ポルシェ全体としての関与も
ポルシェ経営陣のひとりが親会社であるフォルクスワーゲン・グループのディーゼル排ガス不正に関わった疑いがあるとして、捜査の対象となっている。
フォルクスワーゲンのディーゼル不正 改修後40%に不具合 スレーター・アンド・ゴードン調べ
およそ160人の捜査員が動員され、10の施設が家宅捜索を受けた模様だ。対象となったのは現在スキャンダルに関わったとされる3人の被疑者のうちのひとりだ。ポルシェは捜査を受けていることを認めているが、具体的に誰が対象なのかは明らかにしていない。
公式発表では「本日、シュトゥットガルトのポルシェAGおよびインゴルシュタットのアウディAGが家宅捜索を受け、証拠品が押収されました。アウディAGとポルシェAGは捜査に全面的に協力しています。捜査中の事案につき詳しいコメントは差し控えさせていただきます」とのことだ。
詳しい情報は明らかになっていないが、ディーゼルゲート問題に対するポルシェ全体としての関与についての捜査の一環だと考えられている。
同社はアウディ製ディーゼルエンジンを使用。アウディの3.0ℓV6ディーゼルエンジンはポルシェ・カイエンをはじめとして12万5000台に搭載されている。このエンジンも今年はじめに不正ソフトウェアの使用が取りざたされた。アウディのインゴルシュタットおよびネッカーズルムの施設も先週捜査を受けたばかりだ。
先日のVWグループの経営陣刷新との関係性は不明だ。しかし、同グループの長期的戦略のセーフガードとしての意味もあるだろう。
ポルシェは現行ラインナップからディーゼルを廃止することを発表したが(「ポルシェ 全ディーゼル・モデル生産終了 マカン/パナメーラ」)、これは単に需要低下を受けてのものであり、排ガス不正とは関係ないとしている。そして、まもなくカイエンに新しいディーゼルを投入するようだ。
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