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ミニバンの使わない3列目席の収納方法! 各車違うが「使える」のはどの方式?

掲載 更新 15
ミニバンの使わない3列目席の収納方法! 各車違うが「使える」のはどの方式?

 大きく分けて左右ハネ上げ式と床下収納タイプの2つがある

 ミニバンユーザーでも、普段は3列目席を使わず、格納してラゲッジスペースを拡大して大容量ワゴン的に使っている人もいるはずだ。ここでは、そんなミニバン、それも各自動車メーカーのフラッグシップミニバンの、3列目席の畳み方、畳まれ方、そしてそれぞれのメリット、デメリットを紹介したい。

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 ボックス型ミニバン、大型ミニバンの3列目席の格納方法は、大きく分けて2タイプある。ひとつは、トヨタ・アルファード&ヴェルファイアやノア&ヴォクシーのように、背もたれを倒して左右にハネ上げるタイプ。もうひとつは、ホンダ・オデッセイや日産エルグランドで採用される、床下収納タイプである。

 左右ハネ上げ操作は、昔のミニバンだとかなり重く、重労働で、細腕女性にはキツかった。が、今ではバネを使うなどして、ノア&ヴォクシーが採用しているような、ワンタッチでスイスイと跳ね上がる機構もあるから、格納操作の過程はかなり楽になっていると言える。この左右ハネ上げ式のメリットとしては、3列目席を格納しても、ラゲッジスペースの床下収納が使える、というかアンダーボックスが設定できる点。

 デメリットとしては、ハネ上げたあと、乗り込んでベルトで固定する作業に力がいる面倒があることと、リヤクォーターウインドウの視界を遮ってしまい、さらに左右に立てかけられた3列目席によって、高さのある荷物を積む場合、横方向のスペースがある程度、制限されてしまうことなどだ(日産ミニバンでは、格納位置を低めることで、リヤクォーターウインドウの視界をそれほど犠牲にしないアイデアィもある)。いずれにしても、アンダーボックスの存在は、転がりやすい荷物、普段使わない荷物の収納場所、隠し物入として便利で、あるとかなりありがたいものだ。

 畳んだり出したりを頻繁に繰り返すのであればエルグランドが優秀

 一方、オデッセイやエルグランド(かつてのエスティマも)で採用されている床下収納式は、3列目席を格納してもリヤクォーターウインドウの視界を妨げることがないメリットがある。比較的軽く格納操作、固定ができ(復帰は重いことも)、スッキリと床下に収まり、なおかつラゲッジスペースの左右方向をそのまま目いっぱい使えるため、大容量ワゴンとしての使い勝手面では優位に立つと考えていい。

 ただし、左右ハネ上げ式と違い、オデッセイの場合、ほぼフラットな拡大ラゲッジスペースが出現するものの、独立したアンダーボックスとは両立せず、3列目席を格納してしまうと、転がりやすい荷物などの収納場所を確保することは難しい。ちなみにエルグランドは、3列目席床下格納と、大容量アンダーボックスとの両立が図られている。

 筆者が3列目席を基本的に畳んで使う、あるいは頻繁に畳んだり出したりする使い勝手でベストだと思えるのは、ここでの3台の比較では、床下格納タイプのエルグランドだと考える。というのは、3列目席をすっきりと床下に格納でき、上記のアンダーボックスがあり、なおかつ、ここが重要なのだが、6:4分割でそれぞれ格納できるため、3列目席片側6部分、片側4部分それぞれに人が座れるフレキシビリティがポイントだ(デビュー当時にあったワンタッチ電動格納&復帰機構は、今はない、残念……)。

 しかし、3列目席が一体で倒れ、格納することになるオデッセイは、アンダーボックスがなく、3列目席格納=完全な2列シート車になって3列目席に誰も座れず、2列目キャプテンシートだと最大4名乗車になってしまうのだ。

 ところで、3列目席の格納で可能になる大容量ワゴンとしての使い方では、拡大したラゲッジフロアの低さも肝になる。開口部地上高はアルファード&ヴェルファイアの605mmでもかなり使いやすい低さだが、オデッセイはアブソルートで515mmと圧倒的に低く(だからアンダーボックスが作れないのだが)、重い荷物の出し入れは超ラクラク。

 一方、エルグランドは、フロアの高さもそうだが、ラゲッジフロアの開口部地上高は700mm以上とかなり高め(アンダーボックスを備えるため)。まさに、それぞれに長所、短所がある。畳み方も重要だが、畳む頻度、畳んだあとの使い方によって、どれがベストかはユーザーそれぞれではないか。もっとも、3台のミニバンとしての魅力は、それだけじゃ決して語れないんですけどね……。

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