■扱いやすいサイズ感と実用性で地位を確立
トヨタ「ルーミー」が4万4414台、ホンダ「フリード」が3万9668台を売り上げるなど、2018年の4月から9月までの新車販売台数(登録車)統計からもわかるように、安定した市場を誇る「コンパクトミニバン」ですが、やはりその人気の秘訣は扱いやすいサイズ感と使い勝手の良さにあるでしょう。
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ファミリーカーとしてはもちろん、日常の移動手段や買い物クルマとしても最適な利便性を持つ「コンパクトミニバン」は、優れた燃費性能で維持費も抑えられる点も特徴の一つです。
そこで今回は、2018年10月10日時点で新車販売されている「コンパクトミニバン」に焦点をあて、人気の5車種を販売価格の安い順にご紹介していきます。
●スズキ「ソリオ」 今回紹介する中では一番安いスズキ「ソリオ」は、エントリーモデルの「G」で価格(消費税込)145万9080円を実現。リーズナブルな価格帯ながらも、リヤシートを前に倒せば、自転車なども載せられるフルフラットな荷室を備えています。
また、上位モデルにはハイブリッドとマイルドハイブリッドも用意されており、前者では32km/L(JC08モード)と高い燃費性能を実現している点も「ソリオ」の魅力です。
●トヨタ「タンク/ルーミー」
トヨタの兄弟車「タンク」と「ルーミー」は、軽自動車並みの小回りを可能としたコンパクトミニバンで、エントリーモデルとなる「X」クラスでは価格(消費税込)を146万3400円に設定。前者では同社の「エスティマ」風、後者では「ノア」風のフロントフェイスが採用されています。
1.5リッタークラス相当のパワーを発揮する直列3気筒1リッター・ターボエンジンによる余裕のある走りと、乗り降りしやすいパワースライドドアや多彩なシートアレンジを採用するこのモデルは、ミニバンの持つ魅力をコンパクトカーに凝縮した存在です。
●ダイハツ「トール」
トヨタの「タンク/ルーミー」の兄弟車であるダイハツ「トール」は、異なる個性の二つのフロントフェイスが用意されており、トヨタ車と同じくベースグレードの「X」では価格(消費税込)も同額の146万3400円に設定されています。 その基本的な性能も同様ですが、70度リクライニングが可能なリアシートや、フルフラットモードを可能にするシートアレンジでファミリーカーとして最適な一台とされています。
●トヨタ「シエンタ」
2018年9月11日に3列シートに加え、2列仕様モデルが加えられた「シエンタ」は、スポーティなフロントバンパーやパワースライドドア予約機能、後席への荷物の置忘れを通知する「リアシートリマインダー」などが採用されており、価格(消費税込)は最も安い「FUNBASE X」で177万6600円となっています。
また、2WDのハイブリッドモデルでは、燃費28.8 km/L(JC08モード)の達成や、一部車種ではアクセルの踏み間違い時などに障害物を検知して自動でブレーキをかける「インテリジェント・クリアランスソナー」、歩行者(昼間)検知機能を追加した「Toyota Safety Sense」などを備えることで安全機能も向上しています。
●ホンダ「フリード」
Free(自由)+do(行動する)という意味合いを持つ車名が与えられたホンダ「フリード」は、3列シート車の他、2列シート車の「フリード+」もラインナップに加えることでユーザー層の拡大を狙ったモデルです。
2016年に発売された現行のハイブリッドモデルでは、先代のフリードでは3列目シート下に配置していたバッテリーなどのシステムを小型化し、1列目シート下に移動することでより広い室内を実現しつつ、燃費27.2 km/L(JC08モード)を達成。
価格(消費税込)はガソリン車のエントリータイプ「フリードB」で188万円とライバル車よりも若干高めの設定となっています。
※ ※ ※ ※
日本の道路事情に合わせたサイズ感と使い勝手の良さで確立した地位を築いているコンパクトミニバンですが、各社ともに年々その熟成が進んでいます。
購入の際には積載量の他、グレードによって変わる安全機能面や燃費性能なども検討する必要があるでしょう。
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